先月の大漁の余韻に浸っていたらもう5月が終わりそう。今月は古本よりも読書が充実していた。しばらく前からちょっと気になっていて運よくせせらぎさんで買うことができたジャック・ヴァンスの『宇宙探偵マグナス・リドルフ』と『奇跡なす者たち』が無類の面白さで、SFに眼を開かせてくれたといっても過言ではない。『奇跡なす者たち』は国書刊行会の「未来の文学」シリーズの1冊で、まぎれもない傑作短編集。最後の3編、「奇跡なす者たち」、「月の蛾」、「最後の城」は再読必至である。
まだジャック・ヴァンス熱は冷めておらず、今は新刊で買ってきた『天界の眼 切れ者キューゲルの冒険』をつづけて読んでいる。さらには「ジャック・ヴァンス・トレジャリー」の最終第3巻『スペース・オペラ』もすでに手元に届いている。
さほど買ってはいないが、古本の記録もつけておく。せせらぎさんには先月以来行ってないが、まだ何冊かほしいSF書があったような気がしてちょっと気になってはいる。一方、新タテの方にはしばらく行ってなかったので、先日足を運んでみた。そこで川崎賢子『蘭の季節』(深夜叢書社)を1500円で購入。十蘭を読むようになって以来、ずっとほしかった本だった。本当は復刊されたばかりの『魔都』を再読したいのだけど、しばらくはジャック・ヴァンスを読み続けることになるだろう。