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古本万歩計 Of what is lost, all I wish to recover is the daily availability of my writing, lines capable of grasping me by the hair and lifting me up when I'm at the end of my strength. - Roberto Bolano

古本初め

年末年始はほとんど家に籠ってゴロゴロしていた。そろそろブックオフが呼んでいるような気がしたので昨日は何日かぶりで近くの野々市店に行ってきた。2割引セール&200円割引券を利用し、藤原マキ『私の絵日記』(ちくま文庫)86円、三木卓『北原白秋』(筑摩書房)208円などを買った。藤原マキの本は、文春文庫ビジュアル版も学研M文庫版も持っているが、当然このちくま文庫版もほしかった。解説を佐野史郎が書いてるが、そこに載っているつげ夫妻と佐野夫妻4人のスナップショットがいいんだな、これが。白秋の評伝は、『BOOK5』(トマソン社)の特集で詩の伝道師が絶賛していたので読んでみたかった。家に帰り、その第一章を読んでみた。『思ひ出』に収められた「夜」という詩が引用されていて、これがなかなかよかった。ちなみに、『思ひ出』といえば、冒頭の「わが生ひたち」もとてもいいんだよなあ。シビれる文章なのだ。

今日から仕事初め、らしい。Slothなわたくしは、昼から休みを取り、なんとなく古本を求めに行くのです。せせらぎさんに行ってみた。店内はけっこうすっきり整理されていた。ケルアック『ザ・ダルマ・バムズ』(講談社文芸文庫)を750円で購入。あとでわかったが、これは講談社文庫で出ていた『ジェフィ・ライダー物語』と同じだったんだな。タイトルが全然ちがうのでわからなかった。ちなみに、別訳で『禅ヒッピー』なんてのもあるんだけど。

このあと駅のあっち側のブックオフでも久しぶりに行ったろか、と思い、文圃閣前を通ると、むむむーっ、何か知らんけどガレージ前に箱が出されていて、「謝恩セール」の張り紙がされているではないかあ。ブックオフを中止し、即近くに駐車して乗り込んだ。はじめガレージに出ていた箱を外に出しただけかと思ったが、どうやらすべて新入荷の本のようで、特に全集の端本が大量に出されていた。しかも全部100~300円。至福の時を過ごし、上林暁『草餅』(筑摩書房)、尾崎一雄『随筆集 苺酒』(新潮社)、深沢七郎『盆栽老人とその周辺』(文藝春秋)、鶴見俊輔『文章心得帖』(潮出版社)、『ユリイカ 特集・諸星大二郎』(青土社)、近藤富枝『花蔭の人 矢田津世子の生涯』(講談社文庫)、クノー『イカロスの飛行』(ちくま文庫)などを買った。結局全集類はかさばるので手を出さなかったが、お腹いっぱいになって帰ってきた。

by anglophile | 2017-01-04 15:11 | 古本 | Comments(0)