2011年 06月 28日
昭和40年代から50年代の文庫本あれこれ
・鴨居羊子 『のら犬のボケ・シッポのはえた天使たち』 (新潮文庫) カバー 鴨居羊子
・倉橋由美子 『悪い夏』 (角川文庫) カバー 山野辺進
・金井美恵子 『兎』 (集英社文庫) カバー 金井久美子
・古井由吉 『行隠れ』 (集英社文庫) カバー 金守世志夫
・石川淳 『白描』 (集英社文庫) カバー 佐藤晃
・福永武彦 『塔』 (講談社文庫) カバー装画 南桂子
・三島由紀夫 『剣』 (講談社文庫) カバー装画 横山明 依岡昭三
『悪い夏』の「あとがき」で、倉橋由美子はこう述べている。
私の作品が今度はじめてこの文庫に収められることになりました。何冊かの作品集が出たなかで、これが特別の感慨を抱かせるのは文庫本という形のせゐのやうです。本の姿は小さくても、たとへば日本文学全集のなかの一冊に、それもほかの作家と抱き合せで作品を収録されるよりは、文庫の一冊に加へられることのはうがかへつて嬉しいやうに思はれます。(287頁)