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古本万歩計 Of what is lost, all I wish to recover is the daily availability of my writing, lines capable of grasping me by the hair and lifting me up when I'm at the end of my strength. - Roberto Bolano

半分出張、半分古本   

土曜日の朝の飛行機で一路東京へ。羽田到着後、そのまま池袋に向かう。池袋に行ったのは学生時代以来だったかも。照りつける日差しの下、古書往来座さんがあるらしい方角を目指す。11時頃に到着したら、もう外市が始まっていた。早速あっちやこっちの棚を見て回るが、視点が定まらず、しばらくおろおろしてしまった。

・井伏鱒二 『井伏鱒二対談集』 (新潮文庫)
・高橋輝次 『古本漁りの魅惑』 (東京書籍)
・竹信悦夫 『ワンコイン悦楽堂』 (情報センター出版局)

『ワンコイン悦楽堂』には、不慮の事故で亡くなった著者を偲ぶ内田樹と高橋源一郎の対談が併録されている。凄い人がいたもんだ。これが400円なのはうれしかった。あと、文壇高円寺さんの木箱からは結局何も買えなかったけど、とても勉強になりました。あっ、『活字と自活』を注文しないと。

次に向かったのは荻窪。駅前に何軒か古本屋さんがあります。

・イーヴリン・ウォー 『ブライヅヘッドふたたび』 (吉田健一訳、ブッキング)
・江口雄輔/川崎賢子監修 『叢書 新青年 久生十蘭』 (博文館新社)
・中島敦 『光と風と夢/わが西遊記』 (講談社文芸文庫)

吉田健一の『ブライヅヘッド』ちくま文庫版は探しているが、なっかなか出会えない。このブッキングという出版社から出ているのは、復刊ドットコムの読者リクエストによって復刊されたものらしい。中身はちくま文庫版をそのまま底本としている。800円は安い。『久生十蘭』はもう20年ぐらい前に出版されたもの。初めて見たので思わず買ってしまった。監修の両氏はもちろん刊行中の全集の編集もされている。巻末のお二人の十蘭論もお目当てだった。『光と風と夢』は持っているが、帯付300円なら買う。

その後、駅前のブックオフへ。単行本は105円ではなく、210円だった。

・諏訪哲史 『アサッテの人』 (講談社)
・野坂昭如 『行き暮れて雪』 (中央公論社)
・スティーブ・エリクソン 『彷徨う日々』 (筑摩書房)
・寺山修司 『青春書簡』 (二玄社)

『アサッテの人』は初版帯付。『行き暮れて雪』は荷物になるのが分かっているのに買ってしまう。あの分厚さが逆に魅力。『青春書簡』は、寺山修司が中学時代の恩師である中野トクに宛てた75通の書簡を収めたもの。すべて写真入りなので、寺山の筆跡を楽しむことができる。なかなか素敵な本である。こちらは半額。

ここで時間切れ。それにしても暑い日だった。軽い熱射病かなんかで、途中で頭痛に襲われ大変だった。
Commented at 2010-07-14 18:22 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by anglophile at 2010-07-14 21:58
NYANCAFE-BOOKS様、こちらこそ先日はありがとうございました。仕事のない土曜日に午前中から出かけることはあまりないのですが、あの日は図書館経由でそちらに伺うことをすでに決めておりました。お店の素敵な雰囲気に癒され、心地よい時間を過ごさせて頂きました。あの小雨の降る土曜日の昼下がりは私にとって忘れがたいひとときになりました。

また、古本市についての情報も教えて頂きありがとうございます。今月末の源法院での古本市には足を運ぼうと考えています。駐車場がないということなので、がんばって自転車で行きましょうか。雨が降らないことを祈るばかりです。

あうん堂さんには実は数年前に一度おじゃましました。なかなか素敵なお店でしたね。また行ってみたいと思います。

では、近くまたお会いできる日を楽しみにしております。
by anglophile | 2010-07-12 00:24 | 古本県外遠征 | Comments(2)