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2014年 02月 21日
財布を二月の寒風が通り過ぎる
<2月9日(日)>
昼から久しぶりに駅西のブックマーケットへ。ここはいつもはあまり買えないのだけれど、久しぶりに行ってみるとそれなりのものが105円棚に挟まっている。橋本敏男『幸田家のしつけ』(平凡社新書)村上春樹『はじめての文学 村上春樹』(文藝春秋)日下三蔵『離れた家 山沢晴雄傑作集』(日本評論社)堀江敏幸編『記憶に残っていること』(新潮クレスト・ブックス)の4冊を購入。ブックオフとは違い、値札は105円のままだった。腹が減ったので、隣接するココスで遅めの昼食。その後、ついでなので近くのビーンズにも寄る。在庫豊富な書店で新刊チェックをするのは楽しい。店の中に住みたくなってくる。ここでは、永島慎二『フーテン』(まんだらけ出版)貴田庄『西洋の書物工房 ロゼッタ・ストーンからモロッコ革の本まで』(朝日選書)の2冊を買った。

<2月10日(月)>
古本の虫がさわぐので、退勤後、久しぶりに金澤20世紀書房を訪れる。昨年の9月以来かな。等身大松井秀喜パネルに一礼し、お店に入っていくとご主人がおられ新年のご挨拶を申し上げる。以前にはなかった委託販売棚が増設されており、楽しく見させてもらう。ほどなくしてご主人が珈琲を勧めて下さり、ありがたくいただくことにした。ご主人と古本話をしていたときにふと思い出して、うちの近所にある古本屋「ユーズドブックス・リーブル」についてお聞きしてみた。このお店、石川県の古本屋マップに載っていて、私の家からは最も近い古本屋なんだが、どうもやっている気配が感じられない。ずっと前に一度だけ店の前に行ったことがあるが、入り口のドアは閉ざされ、店内は暗かった。なかばあきらめているのだけど、それでも古本屋マップには今でも載っているようなので気になってしかたがない。そんなことをご主人に話してみると、ご主人は何年も前に一度だけそこの店内に入ることに成功されたとおっしゃった。はたして今はどうなんだろう。いずれにしろ有益な情報を入手できたのは収穫だった。そろそろ帰る時間になってきたので、再度古本棚を見させてもらい、泡坂妻夫『ヨギガンジーの妖術』(新潮文庫)¥55、ピーター・ディキンスン『緑色遺伝子』(サンリオSF文庫)¥880、稲垣足穂『タルホ座流星群』(大和書房)¥600を選んで精算してもらった。珈琲ありがとうございました。

<2月13日(木)>
大桑カボスに寄って、稲生平太郎『定本 何かが空を飛んでいる』(国書刊行会)を買った。最初の方に古本屋の話が少し出てくるのでなんとなく。

<2月14日(金)>
ブックマーケットで諸星大二郎『妖怪ハンター 稗田のモノ語り 魔障ヶ岳』(講談社)¥80とブックオフで『文藝別冊 諸星大二郎 異界と俗世の狭間から』(河出書房新社)¥600を買う。後者は新刊でも買えるが、なんとなく買いそびれていたもの。『ナチュン』の都留泰作が寄稿している。『ナチュン』を読み返したくなってきた。

<2月16日(日)>
うつのみやに行って甚だしく散財。『こころ Vol.17』(平凡社)向井豊昭『向井豊昭傑作集 飛ぶくしゃみ』(未来社)フリオ・コルタサル『対岸』(水声社)高橋輝次編『増補版 誤植読本』(ちくま文庫)高橋輝次編『書斎の宇宙 文学者の愛した机と文具たち』(ちくま文庫)を買う。さ、財布が...

<2月20日(木)>
仕事がころころ転がる雪だるまのようにふくれあがってきていて、火炎放射器で溶かしたろかい、とほんとは思ってます。夜、一箱古本市@源法院の案内メールがNYANCAFEさんから送られてきた。今年は4月スタートの偶数月開催で、場所も源法院から横安江町の方に移動になるようだ。名称も「金沢一箱古本市」と変わっている。1回目が4月20日(日)開催とのこと。あと、「BOOK DAY とやま」もまたあるようで、こちらは4月27日(日)開催のようだ。春先は仕事がかぶることが多いので、出店できるかわからないなあ。でも、新しい展開が楽しみである。
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by anglophile | 2014-02-21 02:43 | 古本 | Comments(2)
2014年 01月 22日
古本初め以後
c0213681_21245841.jpg1週間ほど前だったか、野々市のブックオフに行って105円単行本棚を漁っていたら、一冊が少し薄めの見慣れぬホームズ全集を発見した。よく見ると、ベアリング・グールドによる注釈がついたシリーズで、去年の夏、これのちくま文庫版を買ったのだった。出版社は東京図書というところ。80年代に出ていたようだ。数えてみたら、全21巻のうち17冊あった。ありがたく買うことにして、お正月にもらった20%割引券を使ったら全部で1428円だった! 今年最初の掘り出し物。それにしてもなんで4冊だけ抜けていたのか。

『本の雑誌』(本の雑誌社)の2月号を買った。特集が「古本屋で遊ぼう!」で、最初に載っているブックオフのみで仕入れをされている古本屋さんに大いに共感した。私も迷うことなくブックオフに通い続けることにしよう。

先週末、御経塚のブックオフが閉店になるというので仕事帰りに寄ってきた。この店自体は好立地のはずだが、思ったほど利益が上がらなかったのだろうか。県内から少しずつブックオフやブックマーケットがなくなっていくのはさびしい。最終セールとして本が半額になっていて、棚にはもうだいぶ隙間ができていた。最後の買い物として、堀江敏幸『未見坂』(新潮文庫)¥125、森山大道『昼の学校 夜の学校+』(平凡社ライブラリー)¥275、高野文子『絶対安全剃刀 高野文子作品集』(白泉社)¥150、ジョン・レノン『らりるれレノン ジョン・レノン・ナンセンス作品集』(筑摩書房)¥500を買った。『らりるれレノン』は佐藤良明訳。

ちくま文庫の新刊2冊を買った。岩本素白『素湯のような話:お菓子に散歩に骨董屋』高原英理編『リテラリーゴシック・イン・ジャパン:文学的ゴシック作品選』。素白はあとまわしにして、今は後者をぽつぽつ読んでいる。編者渾身の一冊。十年に一冊のアンソロジーではないかと思う。贈呈用にも適している。日本文学における「ゴシック」とは何かを知りたければこの本を読めばよい。続編を切望します。

お正月にもらった20%割引券がもう1枚あるので、別に行かなくてもいいのに、まんまとブックオフに吸い寄せられてしまう。ほしい本がなければ買わんぞ!と乗り込んだが、ほしい本があったのでよかった。よかった? 森見登美彦『聖なる怠け者の冒険』(朝日新聞出版)¥680、ミシェル・ウエルベック『素粒子』(ちくま文庫)¥520、加藤郁乎『後方見聞録』(学研M文庫)¥320、谷沢永一『紙つぶて(完全版)』(PHP文庫)¥360、滝田ゆう『滝田ゆう落語劇場(全)』(ちくま文庫)¥400、August Sander, Face of Our Time (Schirmer Art Books)¥84を買う。

昨秋出たシマウマ書房さんの『なごや古本屋案内』(風媒社)を探しているが書店では見つからず。そろそろアマゾンで購入かと思っていたら、大桑のカボスにあったのでびっくりした。旅行案内コーナーに置かれていたため、なかなか見つけられなかったけど。名古屋にまた行きたくなった。
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by anglophile | 2014-01-22 21:31 | 古本県外遠征 | Comments(5)
2013年 12月 30日
12月後半の古本
クリスマス頃にようやく仕事から解放されたと思っていたら、冬休みの宿題がもれなくついてくるんだから、「大人の事情」ってのは嫌だねえ。小学生じゃないんだから宿題は御免蒙りたい。ココロにイカスミを塗りたくられたような嫌な気持になったので、古本のあるところに逃亡する。カーステでエレカシが「ココ~ロに~花を~」と唄っていた。

・茨木のり子 『寸志』 (花神社)
・四方田犬彦 『先生とわたし』 (新潮社)
・ヤニス・リッツォス 『括弧』 (みすず書房) ¥720
・ケルアック 『オン・ザ・ロード』 (青山南訳、河出文庫)
・ジャネット・ウィンターソン 『さくらんぼの性は』 (白水uブックス)
・マーガレット・アトウッド 『またの名をグレイス(上)(下)』 (岩波書店)
・ヴイクター・ボクリス編 『ウィリアム・バロウズと夕食を バンカーからの報告』 (思潮社)
・真崎守 『共犯幻想(上)』 (宙出版)
・石森章太郎 『秘密戦隊ゴレンジャー 2』 (サンワイドコミックス) ¥300

『括弧』はラブロで購入。訳者は中井久夫だが、この人の知的な文章を読んでいるとココロが洗われるかのよう。『オン・ザ・ロード』の新訳文庫版もようやく105円で手に入った。『共犯幻想』はあとで調べてみたら、下巻はまだ出ていないようだ。上巻だけ出て頓挫しているみたい。興味深い出版事情。『ゴレンジャー』は読んでみると、ほとんどギャグマンガなんだな、これが。実写版とのギャップがものすごい。
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by anglophile | 2013-12-30 22:04 | 古本 | Comments(0)
2013年 12月 19日
ラブロの古本市
先週から今週にかけてラブロで古本市が行われていた。2回ほど足を運んだので、以下そのときのことをメモしておく。

<12月11日(水)>
c0213681_085573.jpg今日からラブロで古本市が始まっている。北陸3県から10店舗以上が集まるらしいので気合いが入ります。昼から休みを取って早速かけつける。会場は2階のスペースで、3階に移動した古本コーナーとは別である。初日ということもあってか、お客さんもすでにちらほら。各古書店のご主人とおぼしき方々とスーツにネクタイ姿の大和の店員の方々もそこかしこに。こういうシチュエーションは見張られている感じがするので緊張感あり。本の量は全体的には思ったほど多くはなく、本の種類も伝統芸能系の本など関心の埒外にあるものが多いのでなかなか食指が動かない。加能屋さんのワゴンに期待していたが、歴史物が中心ではどうにもならない。そんな感じで奥の方に移動していくと、文圃閣コーナーがあって、何やら雑多な感じに期待がふくらむ。スペースもかなり広くとってあり、あらゆるジャンルが詰め込まれたカオスな状況。何が出てきてもおかしくない!? 古本市はこうでなくっちゃ!と興奮しながらよく見ていくと、もともと文圃閣の店内に置かれていた本が数多く並んでいることに気づいた。ただし、在庫一掃セールのような感じなので、半額くらいに値下げされた本が多く、とても買いやすくなっていた。じっくり選んで、『IN・POCKET 2008年2月号』(講談社)¥80、内田魯庵『魯庵の明治』(講談社文芸文庫)¥210、小島政二郎『場末風流』(旺文社文庫)¥315、千野栄一『ビールと古本のプラハ』(白水uブックス)¥210、司修『本の魔法』(白水社)¥520などを買った。『IN・POCKET』は特集が「講談社文芸文庫の二十年」というもので、文芸文庫を追いかけている者にとっては、まあ持っていていい本だろう。『魯庵の明治』には残念ながら線引き多数ありも、読めればいいので気にしない。司修の本も半額の半額くらいになっていたのでありがたく買うことにした。手ぶらで帰ることだけは避けたいと思っていたので、文圃閣に救われた感じ。逆に、文圃閣以外のコーナーでは買えなかったのが残念であった。

c0213681_0282798.jpg<12月15日(日)>
補充を少しだけ期待して、ラブロの古本市にもう一度足を運んでみることにする。が、どうやら補充されたような形跡は見られない。しかたがないので、再度文圃閣コーナーを漁ることにする。と、数日前にこの古本市のことをご案内申し上げておいた職場の師匠が一足先にいらっしゃっているのを発見。挨拶をすると、「手が真っ黒になりそうだ」とうれしそうに文圃閣コーナーの棚を見ておられた。私もさっそく見逃した本はないかと再チェック。棚にはだいぶ隙間ができていたが、やはり補充はされていないようだった。それでも中井英夫『地下鉄の与太者たち』(白水社)¥750、吉田秀和『セザンヌ物語Ⅰ・Ⅱ』(中央公論社)¥420、吉田秀和『セザンヌは何を描いたか』(白水社)¥210があらたにアンテナにひっかかった。見逃していた本なのだと思う。買いやすい値段に再度感激。このあと、他のコーナーも一応は見て回る。補充されるほどには本がまわっていないようなので、残念ながら見るべきものは少ない。が、近八書房コーナーを流していたら、分厚い函入りの本がふと目に入ってきた。『宮崎孝政全詩集』という詩集で、亀鳴屋さんが最初に出された本(1999年発行)だった。HPで見たことがあり、たしか「非売品」と書かれていたはずだが、「非売品」なのになぜその案内がHPに載っているのかは私のような素人にはよくわからなかった。でも「非売品」という言葉は魔法のように古本者の心をつかむ。函から本を取り出し、奥付を見ると「私家版」と書かれていた。ゆえに「非売品」ということなのだろう。亀鳴屋さんによる素敵な跋文には、この詩集の出版に至る経緯などが書かれている。当然のことながら、こちらはこの詩集がどれほどのものなのかを判断する尺度を持ち合わせていないので、裏見返しに貼られた値札にある値段が高いのか安いのかも分からない。しかし1ついえるだろうことは、これはそうお目にかかれる本ではないということ。なにせ「非売品」なのだから。よって完全に分不相応なのはわかっているが、買わせていただくことにした。帰りに、ラブロ1階の珈琲屋で師匠を誘って珈琲を飲んだ。職場の愚痴を聞いてもらって少し気が晴れた。明日は忘年会だが、なんだかあまり行く気がしない。
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by anglophile | 2013-12-19 23:35 | 古本 | Comments(0)
2013年 10月 31日
10月後半をまとめて
<10/19>
c0213681_23151752.jpg行きつけのブックオフで、山口瞳『行きつけの店』(TBSブリタニカ)105円、アンディ・ルーニー『自己改善週間』(晶文社)105円、『日本のふるさとシリーズ 円空の旅』(毎日新聞社)105円、『レオノーラ・キャリントン展』(東京新聞)500円を買う。山口瞳の本は落款署名入りだった。アンディ・ルーニーの本は荻原魚雷さんの『活字と自活』でちょっと紹介されている。原書も読んでみたい。書名を見た妻が「自己改善とまでは言わないけど、さしあたって本棚まわりを改善してみてはどうなの?」と鋭いジャブを放ってきたので、「ちょうど今そのことを考えていたのだよ」と言うだけ言ってみた。『円空の旅』は一昔前の本。荒々しい木彫に強いアピールを感じる。キャリントン展の図録もうれしい収穫。こんなものまで見つかるからブックオフはおもしろい。レメディオス・バロみたいだと思ったら、どうやら二人の間には親交があったようだ。ところで、レオノーラ・キャリントンって、あのブルームズベリー・グループでヴァージニア・ウルフらと親交のあったキャリントンだと思っていたら、そちらはドーラ・キャリントンという名前で、二人は別人だということをあとで知った。ずっと勘違いしていた次第。

<10/22>
突然、山本周五郎か藤沢周平が読みたくなったので、ブックオフの105円棚を漁りに行ってみる。山本周五郎は思ったほどないもんだなあ。なので藤沢周平の『蝉しぐれ』(文春文庫)を買うことにした。昔読んだような気もするが、もしかしたらちがう本だったかもしれない。記憶は完全に薄れている。で、読み始めたらおもしろくてやめられなくなった。解説を書いている秋山駿は少年の頃の読書のようにこれを徹夜して読んだそうだが、たしかに巻を措く能わずとはこういう小説のことだと思った。このグルーヴ感は『世界終末戦争』以来かもしれない。読み終わって余韻にひたりながら、昔読んだのがこれだったのか思い出そうとしてみたが、ついに思い出せなかった。記憶はあいまいなまま。

<10/23>
夜遅くにネットを見ていたら、山本善行さんが善行堂のネットショップに上林暁『文と本と旅と』(五月書房)を出されたというブログ記事を発見し、さっそくチェックし注文する。値段は帯付なので決して高くはないと思った。この本を山本さんから買えたのが何よりもうれしい。夜更かしは三文の得。あわせて、黒島伝治『瀬戸内のスケッチ 黒島伝治作品集』(サウダージ・ブックス)『旅のツヅキ』(deco社)も注文した。黒島伝治、シブすぎます。

<10/24>
書店で新刊の梅崎春生『狂い凧』(講談社文芸文庫)ミステリー文学資料館編『古書ミステリー倶楽部』(光文社文庫)を買う。後者には小沼丹の「バルセロナの書盗」も入れてほしいと思ったが、すでに同文庫の『文芸ミステリー傑作選 ペン先の殺意』に入っているからだめなのか。

<10/26>
近くの古本屋がリニューアルセールをやっていて、半額の本がさらに半額になるというもの。杉浦明平『夜逃げ町長』(講談社文芸文庫)ナボコフ『カメラ・オブスクーラ』(光文社古典新訳文庫)小谷野敦『小谷野敦のカスタマーレビュー 2002-2012』(アルファベータ)を買う。小谷野敦のアマゾンレビュー本はずっと気になっていた。とても刺激的。

<10/27>
今日は今年最後の源法院の一箱古本市の日だが、たくさん出店の申し込みがあったみたいで、申し込みそびれてしまった。一方、昨日からブックオフが20%オフセールをやっている。ただし、午前10時から12時までのタイムセールらしい。そんな手には乗るもんかと昨日から知らんぷりをしていたが、やっぱり気になるので行ってみた。11時過ぎに野々市店到着。店内はかなりの客で賑わっている。商売上手だな、ブックオフは。よく見かけるせどり男爵の方々もカゴをいくつも持ってピコピコ作業に余念がない。よく見かけるということは、私も同じくらいの頻度でブックオフに来ているということか。収穫は、『考える人 2010年夏号』(新潮社)84円とオラシオ・キローガ『野性の蜜:キローガ短編集成』(国書刊行会)1400円の2冊。『考える人』は村上春樹のロングインタビューが載っているやつ。キローガという作家は未知の作家だったが、国書の本なら買っておく。
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by anglophile | 2013-10-31 23:50 | 古本 | Comments(2)
2013年 10月 17日
10月は古本強化月間?
c0213681_10313038.jpgラブロ片町の古本コーナーが3階に移動したらしいので偵察に行ってきた。2階のスペースよりは狭くなっていたが、本棚がコンパクトに並んでいて見やすくなっていた。新しい本も期待どおり補充されていた。驚いたのは奥の壁側の文庫棚に創元推理文庫がごっそり並べられていたこと。これらの文庫は、先日書いたとおり、加能屋さんの武蔵店に出ていたものだが、今回のスペース移動にあわせてこちらに品出しということになったのだろう。しかも、よく観察してみると、武蔵店には出ていなかったものがちらほらある。例えば、この前は5巻までしかなかったジュディス・メリル編『年刊SF傑作選6・7』が見つかった。これでめでたく全7巻が揃った。それにしてもこれだけ創元推理文庫が並んでいるのは壮観。カバーイラストを一冊一冊見ているだけで時間があっというまにすぎてしまう。クロフツ『マギル卿最後の旅』の真鍋博のイラスト(右の写真)なんてなかなかいいじゃない。汚れなんて気になりません。これ以外に、『ブラックウッド傑作選』『M・R・ジェイムズ傑作集』などももれなく買うことにして、次に他の棚も見て回る。すると、こちらにも補充された本がけっこう出ていて、もはや買い物かごが必要になってきた。後藤明生『笑いの方法』(福武文庫)梅崎春生『ボロ家の春秋 他五編』戸板康二『ハンカチの鼠』三浦哲郎『スペインの酒袋』田中小実昌『また横道にそれますが』(旺文社文庫)ホフマン/フロイト『砂男/無気味なもの 種村季弘コレクション』稲垣足穂『彼等(they)』福永武彦『内的獨白 堀辰雄の父、その他』(河出文庫)佐藤春夫『車塵集/ほるとがる文』(講談社文芸文庫)島村利正『妙高の秋』村川堅太郎訳註『エリュトゥラー海案内記』(中公文庫)フェルナンド・ペソア『ポルトガルの海 フェルナンド・ペソア詩選』(彩流社)500円、塚本邦雄/寺山修司『火と水の対話』(新書館)600円とけっこうな収穫があった。文庫は全部100円(1割引で90円)なので買わないという選択肢が思いつかない。『エリュトゥラー海案内記』は2年前だったかに改版が出ているが、こちらは背が肌色の元のやつ。高校時代に世界史でおぼえたこの用語にはちょっとした思い出があるのでぜひ読んでみたいと思っていた。
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by anglophile | 2013-10-17 18:52 | 古本 | Comments(0)
2013年 09月 29日
9月が過ぎていく
<9/14>
加能屋書店に寄ると、100円均一ワゴンに一昔前の創元推理文庫が大量に並んでいた。これらはひと月以上前まで店の隅の方に積み上げられており、まだ値付けされていなかったのを目撃していた。結局100円で放出ということになったようだ。待った甲斐がありました。絶版久しいアンソロジーがいろいろとあり、興味に任せて、その中からジュディス・メリル編『年刊SF傑作選1~5』ジュディス・メリル編『SFベスト・オヴ・ザ・ベスト 上下』ベリャーエフ他『ロシア・ソビエトSF傑作集 下』オットー・ペンズラー『魔術ミステリ傑作選』を買う。傑作選は全7巻のうちの5冊。あと、レジ前の文庫棚にあった田村俊子『木乃伊の口紅/破壊する前』(講談社文芸文庫)もあわせて購入する。合計1100円。

<9/16>
小雨の降る朝。道路の真ん中にカタツムリがいて、車に轢かれるといけないので脇によけてやった。野呂邦暢『野呂邦暢小説集成2 日が沈むのを』(文遊社)が出たらしいので、ビーンズに買いに行く。第1巻よりもボリュームアップしている。装幀の色調は緑がかった水色。美しい。帰りに、BO北町店に寄り、手塚眞『夢みるサイコ』(新書館)四方田犬彦『叙事詩の権能』(哲学書房)を105円棚で。帰ってきてから、『野呂邦暢小説集成2』の最初の2編を読む。

<9/18>
忘れた頃に思い出しては、ときどきイギリスの季刊文芸誌 GRANTA のHPをのぞいている。最新号の特集は「旅」。村上春樹のエッセイ「神戸まで歩く」('A Walk to Kobe')が翻訳されている。最初の部分がHP上にアップされていたので読んでみた。すーっと英語が頭の中に入ってくる感じがいい。残りも読んでみたくなり、アマゾンで注文しようかとも思ったが、数週間かかるようなのでどうしようかと迷う。またHPにもどって、ページ下の説明書きを目を凝らして見てみたら、なんと全編無料でアップされていたのだった。さっそく続きを読む。なんというサービス精神! アマゾンで注文しなくてよかった。いや、むしろこの雑誌はけっこういい特集を組むので、ほんとは定期購読すべきなのかも。

<9/24>
思うところあって、退勤後、BO諸江店へ。「思うところ」については解決しなかったが、かわりにいい本が買えた。単行本通常棚にM・プイグ『リタ・ヘイワースの背信』(国書刊行会)1450円があった。去年出た新装版。それから105円文庫棚で三島由紀夫『黒蜥蜴』(学研M文庫)『三島由紀夫文学論集Ⅰ』(講談社文芸文庫)『三島由紀夫文学論集Ⅲ』(同)を手に入れる。これら3冊はしばらく前まで半額棚にあったように記憶しているが、105円棚に落ちてきたのだろう。運がよかった。

<9/25>
久しぶりに金澤20世紀書房へ。と思ったら定休日だった。すでにスイッチが入ってしまっているので、かわりに野々市のBOへ。漫画105円コーナーで山上たつひこ『玉鹿市役所 ええじゃない課②~⑥』(秋田書店)を見つける。1巻目がないのがもどかしい。小学生のころに『ドカベン』を愛読していたので、この時代のチャンピオンコミックスには強い愛着を感じている。

<9/26>
森開社に予約注文していた詩集が届く。『左川ちか全詩集』(100部限定折本仕立)と『千田光全詩集』(100部限定)の2冊。前者は3年前に出た普及版を購入済みだが、新資料やヴァリアントが加わった今回のものも思い切って購入した。こういうのは値段どうこうではなくて、手元に置いておきたいという気持ちの強さが大事。後者の装幀も文句のつけようがないほどすばらしい。「ミランダ紙」という言葉をはじめて知った。詩は素人だが、左川ちかの詩篇には強い魅力を感じる。小樽文学館ではじまっている「左川ちか展」にも行きたいが、さすがにその余裕はちょっとなさそう。ちなみに、職場に小樽出身の方がいて、小樽までの行き方や経費について教えてもらったが、やはりどう考えても小樽は遠いということがわかった。遠くから見守るだけ。

<9/27>
今度こそ、久しぶりに金澤20世紀書房へ。ブログを遡ってみたら2月以来。玄関にご主人がいらっしゃり、ご挨拶申し上げる。店内には松井秀喜のレアグッズが展示されていた。少しお話してから本を見せてもらう。やはり漫画が充実していて、珍しいコミックなどを手に取りそのたたずまいを目に焼き付ける。いろいろと迷った本もあったけど、結局、均一コーナーから太宰治『文豪ミステリ傑作選 太宰治集』(河出文庫)田山花袋『東京近郊 一日の行楽』(現代教養文庫)各100円を買うことにした。

<9/29>
数週間前に回覧板で、「ブックECO金沢 まちなかフェスティバル2013」が開かれるのを知った。今日はその日で、楽しみにしていた。昨年は10月開催だったが、今年は9月開催。秋晴れの中、10時頃に柿の木畠にあるうつのみや書店へ行く。会場では市内の古本屋さんが準備をされており、オヨヨさんもいらっしゃった。さてさて今年はどうでしょう。本の量は昨年と同じくらい。少なくもなく、多くもなく、ちょうどいい感じ。じっくり見て回って、森銑三『偉人暦 続編 (上)(下)』(中公文庫)山田修爾『ザ・ベストテン』(新潮文庫)メルヴィル『世界の名作・30 白鯨』(集英社)松下竜一『砦に拠る』(筑摩書房)伊井直行『さして重要でない一日』(講談社)レイチェル・カーソン『海辺 生命のふるさと』(平河出版社)池澤夏樹編『21世紀文学の創造9 ことばのたくらみ 実作集』(岩波書店)を得た。『白鯨』は珍しいかもしれない新書版。『砦に拠る』の単行本も嬉しい収穫。そして次に向かうは一箱古本市@源法院。去年と同じコースだ。源法院に行くと、お客さんで賑わっていた。出店者はフルエントリーの17名。出品本もみなさん様々で、見ていて楽しかった。内堀弘『古本の時間』(晶文社)をさっそく出品されている方もいてびっくり。今回のお目当ては、あうん堂さんがおそらく持ってこられるだろうと予想していた広瀬洋一『西荻窪の古本屋さん 音羽館の日々と仕事』(本の雑誌社)。予想通り、あうん堂さんの箱に数冊置かれていた。早く買わないと売り切れになりそうな勢いだったので1冊確保する。その後みなさんとしばし立ち話。今後の楽しみな話も聞けてよかった。来月は今年最後なのでなんとか出店したいものだ。と、今年は毎回そんなことを言ってきた気がする。
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by anglophile | 2013-09-29 22:51 | 一箱古本市 | Comments(0)
2013年 09月 14日
9月も古本買ってます
<9月1日>
ふらりふらりと夜のブックオフへ。ワイドコミック半額棚に分厚い岡崎英生/上村一夫『悪の華』(まんだらけ出版部)1450円が窮屈そうにはさまっていた。気になっていた一冊。購入し、家へ帰ってから読み始めたが、強力すぎて一気に読むことができなかった。何回かに分けて読む必要あり。

<9月2日>
本日は代休なり。特にすることもなく、ブックオフに行く。古井由吉『小説家の帰還 古井由吉対談集』(講談社)つげ義春『リアリズムの宿 つげ義春「旅」作品集』(双葉社)450円、ジャック・ケルアック『「路上―オン・ザ・ロード」を詩う』(ビデオアーツ・ミュージック)1550円を買う。ケルアックのCDは、むかし渋谷のタワレコに売っていたのを見たことがあるようなないような。買ったはいいが、なんかもったいなくて聞けない。あやうくCDにグラシン紙を巻きそうになった。

<9月4日>
内堀弘『古本の時間』(晶文社)が出たらしい。すぐにでも手にしたい。片っ端から書店に電話して入荷しているかどうかを訊く。第一候補のカボスには入荷なし。やむなく、第二候補のうつのみやへ。無事入手。前に古本コーナーがあったところに、今度は本の雑誌社コーナーを作っていた。せっかく香林坊まで来たので、ラブロの古本コーナーにも寄ろうとしたら、水曜日は休みなのだった。消化不良なので、鳴和のブックマーケットに行ってみる。丸尾末広の『少女椿』(青林工藝舎)『芋虫』(エンターブレイン)各360円を買う。『少女椿』の映画版が金沢映画祭2013で上映予定なようだが、仕事があっていけない。いや、もしかしたら行けるかも。

<9月7日>
息子と一緒に御経塚イオンに『風立ちぬ』を見に行く。映画館は久しぶり。恋愛が絡んでいたので、息子にはちと難しかったかも。私の方は、終始涙腺ゆるみまくり。堀越二郎の声がよかったなあと思って、家に帰って声優が誰なのか調べてみたら、庵野秀明だった! そ、そういえば、CMでそんなのやってたかも。あと、堀辰雄はいつになったら出てくるのだろうと思っていたが、どうやらそれは勘違いだった。ところで、上映前にやる公開予定映画の宣伝(あいかわらず長い)で、『BEATCHILD 1987』というロック・フェスのトレーラーが流れてスクリーンに釘付けになってしまった。大雨の中で行われた伝説のライブらしいのだ。DVDとかにはならないらしく、劇場公開のみだという。これはぜったい見に行く。




<9月10日>
夕方、文圃閣へ。暗かったが、ガレージ均一はまだやっているようだった。広津和郎『年月のあしおと』(講談社文庫)100円、富士正晴『紙魚の退屈』(人文書院)種村季弘『書物漫遊記』(筑摩書房)W・サイファー『現代文学と美術における自我の喪失』(河出書房新社)3冊500円を買った。種村季弘の本には『~漫遊記』というのが何冊かあるようだが、どれがどれだかまだよくわかっていない。

<9月11日>
どこも行かずに帰宅。が、『本の雑誌』の発売日だったことに気づく。すぐにでも手にしたい。今月2回目となる書店への在庫確認の電話。第一候補のカボスにはたぶんまだ入荷していないだろうからスルーして、第二候補の野々市明文堂に電話してみる。「あり」とのことだったので、せっせと車を走らせる。が、途中で財布を持たずに出てきたことに気づきUターン。30分後、無事入手。帰りに、ジョーシンに寄って蛍光灯を買う。夜、『古本の時間』読了。

<9月12日>
夕方、ラブロの古本コーナーへ。先週行けなかったので、その補填分である。新村出『新編 琅玕記』(旺文社文庫)ホフマン『黄金の壺・砂男 他一編』(旺文社文庫)エリアーデ『ホーニヒベルガー博士の秘密』(福武文庫)横山源之助/立花雄一『下層社会探訪集』(教養文庫)稲垣足穂『東京遁走曲』(河出文庫)荒俣宏編『アメリカ怪談集』(河出文庫)古山高麗雄『隠し事だらけ』(作品社)300円、つげ義春『つげ義春日記』(講談社)500円。前回に続いて、なかなかの収穫を得た。つげ義春の日記は汚れが目立つが掘り出し物。家族を写したスナップがたくさん載っていてハートウォーミング。
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by anglophile | 2013-09-14 22:25 | 古本 | Comments(0)
2013年 08月 28日
福野アミューの古本市
暮れなずむ晩夏の空を見ていた勤務時間終了直前、富山の福野アミューで恒例の古本市が今日からはじまっているという情報を入手しパチンと目が覚めた。この古本市には4、5年前に一度行ったことがあった。そのときはどこにでもありそうな文庫本を1冊買うに終わってしまい、なんだかなあとブツブツ言いながら帰ってきたのだったが、今思い返すと、「なんだかなあ」なのはこちらの古本探知能力(推定レベル2)だったことに気づく。そのときの徒労感が尾を引いて、それ以来、定期的に古本市が催されているのは知っていたが、足を運ぶのをためらっていたのだ。なのに、今日は無性に行きたくなってしまったのだから古本心はよくわからない。古本スイッチがいったんカチッと入ってしまったら、古本を買うまではスイッチがオフにならないので、これはもう行くしかありません。高岡や富山だったら遠くてさすがに車を走らせる気力はないが、福野だったら高速の小矢部ICを下りてちょっと行ったところだから、妻に怪しまれない時間に行って帰ってこれる距離だ。己の身の不自由さをかこちながらも、今ある状況下でできるかぎりのことをすればいいじゃないかと自分を励ましていざ出陣。はたして今回はいかに。

c0213681_232995.jpg福野アミューは中型のショッピングセンターみたいなところ。正面入り口を入っていくと、すぐ目の前の催事スペースで古本市が展開されていた。オヨヨさんの「古本300円均一」が目をひく。今回の出店はオヨヨ書林、加能屋書店、アテネ堂古書店、上関文庫、宝の本、一誠堂能瀬書店だったかな。北陸3県にまたがっている。わくわくしながらオヨヨさんの均一から見ていく。ある特定の作家の本がいろいろとかたまって出されていた。奥の方には、オヨヨさんの「特選コーナー」みたいなのがあって、500円~2000円ぐらいの本が出ていた。そこからマルグリット・ユルスナール『ピラネージの黒い脳髄』(白水社)1000円を買うことにする。ユルスナールもいろいろ読んでみたいと思っているけど、なかなか見つからない。この本は小説ではなく評論集。ピラネージの図版がたくさん入っていて見入ってしまう。時がたつのを忘れそうになるが、そうなると帰宅時間がまずいことになるので時間は気にしています。次に加能屋さんとアテネ堂のワゴンを見ていく。脇目もふらずに本の背を見ていたら、とつぜん声をかけられた。なんと古本よあけさんだった。魚津から仕事を終えて来られたとのこと。びっくりしました。よあけさんもびっくりされていた。ほんとはもっとゆっくり話したかったのだけど、時間制限があるので、少しお話ししてから、よあけさんも私も探索を再開。アテネ堂の棚からは前からほしかった矢内原伊作編『辻まことの世界』『続・辻まことの世界』(みすず書房)各500円を買うことにする。カバーのヤケが強かったけど、この値段ならためらわない。次に一誠堂ワゴンで、見たことのない内田良平『みんな笑ってる』(河出文庫)200円を手に取ってみた。カバーのイラストがいい。この人は俳優らしいが、自分は知らなかった。

c0213681_23255100.jpgこの時点で、残る古本スペースは3分の1。最後にレジの横から裏側にあるワゴンを見ていき、このときになってはじめて上関さんが出店されていることを知った。文芸関係のほかに、釣り関係の本や絵本・漫画もあっただろうか。文芸書を中心に見ていくと、まず飯吉光夫編訳『ヴァルザーの詩と小品』(みすず書房)1200円を見つける。毎度おなじみ「大人の本棚」シリーズ。ほしかった本が半額ならば買わないわけにはいかない。ヴァルザーはここ数年作品集がいろいろと出ていて、ちょっと気になっている作家。これで十分と思ったが、あっちの棚に行って、もう1回上関さんのワゴンに戻って見落としはないかとチェックしたら、題名の書かれていないボール紙の函に入っている本があって、なんだろうと思って抜いてみたら杉山平一『声を限りに』(思潮社)800円だった。これも買うことにする。あと、ほんとは写真右側に映っている吉増剛造の2冊のエッセイ集もほしかったが、買いすぎを気にして控えることにした。

ずいぶんと買ってしまったが、納得いく本がこんなに買えるとは思っていなかったので大満足。来た甲斐がありました。よあけさんに挨拶をして、店を出たのが7時ちょっと前。制限時間ギリギリの古本行脚となった。この古本市は9月3日までの開催だそうです。
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by anglophile | 2013-08-28 22:59 | 古本県外遠征 | Comments(0)
2013年 08月 20日
今日も古本買ってます。
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ちょっと用事みたいなのがあって昼に香林坊へ。で、片町のラブロにも寄ってきた。1ヶ月ぶりくらいか? これだけ充電期間をとれば、さすがにある程度の補充は見込めるだろう、と期待して。全体的に本の量が増えていた気がする。加能屋さんの方の文庫棚にけっこう補充跡が見られた。岩波文庫が多く、そのほか背が肌色の中公文庫とかのけっこういい本が並んでいた。ダブリもあるような気がしたが、ま、100円だから買っておく。中井英夫のこんな河出文庫があったのだなあ。これが今日の一番の収穫!
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by anglophile | 2013-08-20 20:09 | 古本 | Comments(0)