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2015年 01月 30日
金田真一耕助之介???
c0213681_23315416.jpg瀧井孝作「松島秋色」をようやく読み終えた。風景や出来事が淡々と描写され、読み手が感情移入する場面がほとんどないので、スイスイ読むというわけにはいかなった。それでも独特の言い回しはきらいではなく、この作家の作品はもう少し読んでみたいとも思う。続いて、同巻収録の川崎長太郎「鳳仙花」を読む。出だしの2ページがすばらしく、思わず復唱してしまう。「川崎長太郎、すごいぜ!」と余韻にひたりながらも、定期巡回だけは怠らない。ここ最近のブックオフは当たりが続いている。

・近藤富枝 『馬込文学地図』 (中公文庫)
・足立巻一 『立川文庫の英雄たち』 (同上)
・『金田真一耕助之介の冒険』 (新感線文庫)
・マキノ雅裕 『映画渡世・地の巻』 (角川文庫)
・プリーモ・レーヴィ 『天使の蝶』 (光文社古典新訳文庫)
・フィッツ=ジェイムズ・オブライエン 『金剛石のレンズ』 (創元推理文庫)

近藤富枝の中公文庫はこれで4冊目。もう1冊あるみたい。足立巻一の中公文庫はこれまで何回か見かけたが、どれも状態が良くなかった。きれいなのがようやく手に入った。『映画渡世』は以前「天の巻」を入手していた。読むかわからないけれど、これで2冊揃った。オブライエンの『金剛石のレンズ』は現在絶版。絶版ということになると、是が非でも手に入れたくなる。最近探しはじめたわけだが、こんなにすぐに見つけられるとは。オブライエンは昨年末、光文社古典新訳文庫から『不思議屋/ダイヤモンドのレンズ』というのが出た。訳者が異なる。最後に、1冊ヘンなのがまじっているが、パロディもの。値段表記がないのね、この本って。巻末の「新感線文庫発刊に際して」とか「新感線文庫目録 名作文学の部」にゲラゲラ笑いが止まらない。栞にもさりげないおふざけが。こんな本がよくもまあブックオフにあったものだ。おもしろいねえ。
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by anglophile | 2015-01-30 18:30 | 古本 | Comments(0)
2015年 01月 25日
雨上りの潦
c0213681_1543123.jpg4日前に読みはじめた瀧井孝作「松島秋色」はわずか40ページの短編なのに、内容が地味すぎて、いやシブすぎて、まだ12ページしか読めていない。己の遅読ぶりに落胆しながらも、ある素敵な言葉に出会えたことを喜んでいる。松島を訪れた瀧井は、途中、旅の目当てのひとつだった塩竈神社を訪れようとするが、時雨が止んだのちの描写に、「道路は、雨上りの潦、ぬかるみも見え、歩きにくかったが、~」(『現代短編名作選③』、328頁)というのがあった。「潦」という言葉。「にわたずみ」と読む。いいですねえ。枕詞にもなっているとか。さすが瀧井孝作、といったところでしょうか。宝物を手に入れたような幸福感に満たされると、ブックオフにでも行ってみようかという気持ちになりますね。ならない?

・バーニー・ホスキンズ 『流れ者のブルース ザ・バンド』 (大栄出版)
・レイ・ブラッドベリ 『黒いカーニバル』 (ハヤカワ文庫)
・ブルース・スターリング 『スキズマトリックス』 (同上)
・アーサー・マッケン 『夢の丘』 (創元推理文庫)
・マーガレット・ミラー 『マーメイド』 (同上)

ザ・バンドの評伝が手に入ったのがうれしい。半額シールの上に108円シールが貼ってあったから、最近まで半額棚にあったのだろうか。棚をよく見ていなかったなあ。この本なら半額でも買っていただろう。ちょっとずつ読んでいきたい。マッケンの『夢の丘』には「紙魚の手帖」という折り込み小冊子が挟まっていた。得した気分。こういうのはまとめて読んでみたいなあ。きっと集めている人もいるのだと思う。
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by anglophile | 2015-01-25 22:43 | 古本 | Comments(4)
2015年 01月 21日
好調かも
c0213681_384060.jpgサミュエル・R・ディレイニー『ドリフトグラス』(国書刊行会)をちょろちょろ読んでいるが、カバーが真っ白なために書名がわからなかった妻が、「タイトルが分かるようにマジックでタイトル文字の縁を塗ってあげよっか、塗り絵みたいで楽しそうじゃん」などとおそろしいことを云うので、平日ながらブックオフに一時避難する。あまり期待していなかったが、なんかいい感じだった。

・洲之内徹 『帰りたい風景 気まぐれ美術館』 (新潮文庫) ¥360
・日本文芸家協会編 『現代短編名作選② 1948-1950』 (講談社文庫)
・日本文芸家協会編 『現代短編名作選③ 1950-1952』 (同上)
・日本文芸家協会編 『現代短編名作選⑧ 1966-1968』 (同上)
・武井武雄 『お噺の卵 武井武雄童話集』 (同上)
・杉浦明平 『杉浦明平著作選(上)(下)』 (同上)
・川本三郎編 『荷風語録』 (岩波現代文庫)

ついこのあいだ2冊入手したばかりの洲之内徹の新潮文庫がさらに1冊出ていたのが謎だった。しかもシリーズ3冊目の『帰りたい風景』はこの前もあったのに。意味不明ながら、すばらしい! あと、古めの講談社文庫が何冊か入荷していたが、誰かがまとめて売ったのだろう。どれも昭和50年代のもの。背文字の字体に強烈なノスタルジーを感じる。帰宅してから、『現代短編名作選③』所収の瀧井孝作「松島秋色」を読みはじめた。
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by anglophile | 2015-01-21 22:39 | 古本 | Comments(2)
2015年 01月 16日
数日ぶりのブックオフ
c0213681_0295141.jpg今週末は仕事でほとんどつぶれてしまうので、今日のうちにブックオフには行っておきたいところ。新春セールでもらった10%オフチケットもそろそろ消化しておかなければならないし。もう完全にあちら側のわなにかかってしまっているのは承知済み。

・古川日出男 『南無ロックンロール二十一部経』 (河出書房新社)
・笙野頼子 『水晶内制度』 (新潮社)
・ガルシア=マルケス 『百年の孤独』 (同上)
・平出隆 『若い整骨師の肖像』 (小沢書店)
・桐生悠々 『畜生道の地球』 (中公文庫)
・洲之内徹 『絵のなかの散歩』 (新潮文庫) ¥324
・洲之内徹 『帰りたい風景 気まぐれ美術館』 (同上) ¥324

数日行かなかったら、なかなかいい本が入荷していた。こういうことがないとやってられないよな。古川日出男の分厚い本は装幀がかっこいいので買ったが、はたして読むのか? 同じくらい分厚い『聖家族』はすでに積読の山に埋もれているというのに。そんなことより、洲之内徹の新潮文庫が、半額棚にだったけれども、2冊も刺さっていて思わず奇声を発してしまって恥ずかしかった。これでようやく3冊揃ったのだった。
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by anglophile | 2015-01-16 20:41 | 古本 | Comments(0)
2015年 01月 11日
うん、いい感じ。
3連休だからなのか、今週末もブックオフでは20%オフセールをやっているので、とりあえず行ってきた。

・関川夏央 『豪雨の前兆』 (文春文庫)
・上村一夫 『同棲時代 全4巻』 (双葉文庫)
・川端康成 『たんぽぽ』 (講談社文芸文庫)
・川端康成 『反橋/しぐれ/たまゆら』 (同上)
・島村利正 『奈良登大路町/妙高の秋』 (同上) ¥475
・ジョージ・マーティン 『耳こそはすべて』 (河出文庫)
・日下三蔵編 『怪奇探偵小説傑作選(4)城昌幸集-みすてりい』 (ちくま文庫) ¥367
・日下三蔵編 『怪奇探偵小説名作選(5)橘外男集-逗子物語』 (同上) ¥511
・横溝正史 『ふしぎ文学館 鬼火』 (出版芸術社)

『豪雨の前兆』には、『ヴェネツィアの宿』(文春文庫)の解説などが収められている。
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by anglophile | 2015-01-11 23:04 | 古本県外遠征 | Comments(0)
2015年 01月 05日
年末年始の古本
ここ一週間ほど風邪をひいていたが、古本的にはまずまずのお正月だった。ブックオフは元旦からおなじみのセールをやっていて大勢の客でにぎわっていた。年末からマスクして買い漁った本は以下の通り。

c0213681_23194533.jpg・獅子文六 『金色青春譜』 (角川文庫)
・ウィリアム・ブレイク 『無心の歌、有心の歌』 (同上)
・橘外男 『コンスタンチノープル』 (中公文庫)
・浅生ハルミン 『私は猫ストーカー 完全版』 (同上)
・中井久夫 『世に棲む患者』 (ちくま学芸文庫)
・ムージル 『寄宿生テルレスの混乱』 (光文社古典新訳文庫)
・大江健三郎 『晩年様式集 イン・レイト・スタイル』 (講談社)
・杉浦日向子 『杉浦日向子全集 全8巻』 (帯付、筑摩書房)
・滝田ゆう 『シリーズ昭和の名作マンガ 銃後の花ちゃん』 (朝日新聞出版)
・バルガス=ジョサ 『集英社版世界の文学(30) ラ・カテドラルでの対話』 (集英社)

年末に松家仁之さんの読書日記について触れたが、あの日記を読んで以来、星野道夫の文庫を探している。ブックオフの108円棚に何冊か並んでいてもおかしくないと思うのだが、これが意外に見かけない。星野智幸とか星野仙一とか、実に惜しいところまで行くのだけれども。ま、探す楽しみができたということで。それ以外は十分な収穫だった。『金色青春譜』は昭和46年の文庫。ページに強いヤケがあったが、廃棄処分にならずに済んだのがありがたし。カバーの絵が金色しててとてもいい。角川文庫のブレイクはずっと探していたもの。これは少し古書価がついてる。オリジナルの図版が満載ですばらしい作りになっているので手元に置いておきたいと思う人が多いのだろう。『杉浦日向子全集』はちくま文庫などでも読めるのだが、帯が付いていて各200円だったのでついつい買ってしまった。帰ってきてから『百日紅』を読んだ。いいなあ。
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by anglophile | 2015-01-05 23:07 | 古本 | Comments(0)