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2012年 11月 23日
11月の古本と読書(3週間分)
今月は仕事の山がいくつもあって、古本漁りでストレス解消と行きたいところだが、その古本の方も低空飛行が続いていて、手ぶらで帰ることが多い。以下、単発続きの日々である。

<11月某日>
ブックマーケットの新入荷棚に、諸星大二郎『諸怪志異 第一集 伝奇編』『諸怪志異 第二集 阿鬼編』『諸怪志異 第三集 燕見鬼編』(光文社)を見つける。新品同様(帯付き)なのに各500円。諸星大二郎を読む良い機会を探していたので、ついつい買ってしまう。どれも奇想天外な話で面白い。特に、五行先生と弟子の阿鬼(燕見鬼)の話を集めた第二集と第三集は読んでいてわくわくした。

<11月某日>
定例の小松出張。当然、帰りにブックオフ小松店へ。ここはたまにしか来れないのだが、ときどきシブい本を見かけることがある。ずっと前なんか、『保昌正夫一巻本選集』(河出書房新社)というのがあったし。今回も、通常棚に分厚い平出隆『鳥を探しに』(双葉社)が挟まっていていた。ずっと前から気になっていた本だったのでちょっと興奮したが、帯なしで表紙上部にあった破れが気になり、結局買わなかった。が、やはりあれは買うべきだったか。次に行ったときはもうないだろうなあ。代わりに、尾辻克彦『国旗が垂れる』(中央公論社)須賀敦子『須賀敦子全集 第1巻』(河出文庫)、古井由吉『神秘の人々』(署名入り、岩波書店)350円、上村一夫『菊坂ホテル』(笠倉漫画文庫)400円を買う。『国旗が垂れる』は文庫化されていない。その中に入っている「路地裏の紙幣」という短篇だけ前に読んだことがある。

<11月某日>
あっちのブックオフで村上春樹/吉本由美/都築響一『東京するめクラブ 地球のはぐれ方』(文藝春秋)『文藝別冊 武田百合子』(河出書房新社)を計315円で買い、こっちのブックオフでは雑誌半額セールをやっていて、根本圭助編『ロマンとの遭遇 小松崎茂の世界』(国書刊行会)を950円で買う。この『小松崎茂の世界』はうれしい買い物。2006年に出た新版ではなく、旧版(1990年)の方だったが、カラー図版満載で十分楽しめる。こんな絵、どうやったら描けるのか、ちょっと想像できない。

<11月某日>
言葉をいくつか拾う。「書評空間」に載った阿部公彦さんの言葉。
 詩を読む人が少なくなっている理由のひとつは、日常生活の中に〝詩のための時間〟がないことだと思う。詩には、ふつうの時間とはちょっと違う時間が流れている。ふだんの生活にひたったまま接するのは難しい。だから、ここだけは特別、と枠を区切ることから始めれば、少なくとも〝異時間〟に立ち向かうための心の準備ができる。たとえば1日に10分、いや、5分を〝詩のための時間〟に割くことはできないか。3日に5分でもいい。そうすれば、週に二つ三つは詩が読める。一ヶ月あれば、それなりの数の詩人と出会うこともできる。(「異時間体験の方法」より)
高野寛さんのツイッターからの言葉。
最近ふと、携帯やネットやコンビニのなかった頃の時間やコミュニケーションの感覚を思い出す。今とは違う時間の流れ方。夜の長さと深さ。誰ともつながることのなかった孤独の世界。情報を完全に断つことも簡単だったし、その時の集中力は深かった。
内田樹さんのブログの言葉。
人為的に作り出された競争的環境を生き残るために大学はどう変わるべきか。それについて鳩首凝議を重ね、数百頁の報告書を書くという仕事に大学教員が総動員された。その結果、研究教育の時間を大幅に奪われた教員たちの研究教育のアウトプットは大きく劣化することを余儀なくされた。大学教育の質向上のために仕掛けた淘汰圧のせいで、結果的に日本の大学は、淘汰圧をかけられる前より研究教育内容が劣化したのである。

<11月某日>
夕方、久しぶりに二十一世紀書房へ。漫画が充実している。ジョージ秋山『捨てがたき人々1』(小学館)『俺の青春1~2』(双葉社)を購入。『捨てがたき人々』は全5巻のうちの1冊。とりあえず読んでみたが、もしかしたら大傑作な気がする。続きが気になってしかたがない。でも、なかなか見つからないんだよなあ。

<11月某日>
ここ最近、YouTubeで 'Town Called Malice' を繰り返し聴いている。言わずと知れた名曲だが、本国イギリスでは、ザ・ジャムのラストアルバム『ザ・ギフト』のスーパーデラックスエディションとかいうボックス・セットが発売されたらしく、それを受けてか、イギリスの新聞 The Guardian のウェブ版にポール・ウェラーとベーシストのブルース・フォクストンのインタビュー記事が載っている。ウェラーの方は、'Town Called Malice' を作った当時のことを回想している。当時のロンドン郊外に住む庶民の貧しさを歌った歌詞は何回聴いてもシビれるな。It's enough to make you stop believing when tears come fast and furious in a town called malice. のところなんかゾクゾクしてしまう。ちなみに、このボックス・セット、日本版も今月末には発売されるようだが、高いので買わないよ。



<11月某日>
帰りに、ジョージ秋山『WHO are YOU 中年ジョージ秋山物語』(小学館)150円だけ買って帰る。こんなのが出てたのか、と思った。夜、ネットでミランダ・ジュライの面白いページを見つけた。『いちばんここに似合う人』の宣伝のようだ。こんなの、どうやって作るんだろ。興味津々。

<11月某日>
雨ばっかでやだなあ。でも、今日はまあまあの収穫。奥泉光『プラトン学園』(講談社文庫)『色川武大・阿佐田哲也エッセイズⅡ 芸能』(ちくま文庫)諸星大二郎『海神記1~3』『碁娘伝』(潮出版社)『バイオの黙示録』(集英社)を合計700円くらいで買うことができた。『海神記』は光文社から出ている上下巻のやつをそのうち買おうかと思っていたのでうれしいなあ。
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by anglophile | 2012-11-23 23:20 | 古本 | Comments(0)
2012年 11月 12日
GLENN GOULD 1993 & 2013
注文していたグールドのカレンダーが届く。たまたまソニーのHPを見ていたら見つけたのだ。さっそく壁に掲げて、スマホでパシャリ。

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大きさはLPレコードのサイズ。生誕80周年&没後30周年ということで最近ソニーから発売されたもの。こういうコレクターズ・アイテムは、ついついほしくなってしまう。実用品なので家族から咎められることもない。コレクターズ・アイテムといえば、下に掲げる同じグールドのカレンダーは家宝として大切にしている。

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サイズはよくある大判のカレンダーと同じくらいの大きさ。これは1993年のもので、作られたのは生誕60周年&没後10周年にあたる1992年。この年、ソニー・クラシカルから新パッケージでCDが次々に再発され、同時に6枚組のLDボックスも発売された。それにあわせて促販用の各種小物(ポスターや卓上カレンダーなどなど)が作られたようで、これもその一つだった。このカレンダーの存在を知ったのは、ロンドンの中古レコード屋でだった。店に入ると、大きなグールドのカレンダーが飾ってあってびっくり。これはなんとしても手に入れたいと、コレクター魂大いに刺激され、駄目もとで「このカレンダーを譲ってもらえませんか?」と聞いてみたら、すでに先約がついていて、入手できなかった。それから5年ほどして、ネットをやり始めたころ、アメリカのアマゾンだったと思うが、たしか今のマーケットプレイスの先駆けみたいなのがあって、そこで運よく見つけることができた。非売品のはずなので、今となっては入手困難と思われる。もしかしたら日本には入ってきていなかったかもしれない。その貴重さをときどき家族の者たちに説いたりしているが、その者たちはほとんど無表情である。
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by anglophile | 2012-11-12 21:53 | 音楽 | Comments(0)