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2012年 09月 28日
9月後半の古本と読書
<9月18日(火)>
ネットで衝動的に注文したジョージ秋山『ばらの坂道(上)(下)』(青林工藝舎)が届いた。「ジョージ秋山捨てがたき選集」という秀逸なネーミングのシリーズからの2冊上下本。上巻に付されている呉智英の解説がなかなかいい。一方、ジョージ秋山へのインタビューも載っていて、こちらは解説の真面目なトーンとは対照的に、軽妙でおもしろい。夜、テレビを見ていたら、『アシュラ』がアニメ映画化されたことを知った。今月末公開らしい。ほほーっと思った。

<9月22日(土)>
野々市のブックオフで村上春樹『1Q84 BOOK2』『1Q84 BOOK3』(新潮社)を各105円で。妻用。このまえBOOK1を入手した。ようやく105円棚に降りてきた。

<9月23日(日)>
本日もブックオフへ。イシュメール・リード『マンボ・ジャンボ』(国書刊行会)マヌエル・プイグ『南国に日は落ちて』(集英社)ドリス・レッシング『夕映えの道』(同)トニ・モリスン『ラヴ』『パラダイス』(早川書房)ガブリエル・ガルシア=マルケス『誘拐』(角川春樹事務所)ロアルド・ダール『へそまがり昔ばなし』『こわいい動物』(評論社)菊地信義『装幀談義』(筑摩書房)新元良一『アメリカン・チョイス』(文藝春秋)が各105円。105円ならついつい手が出てしまう本ばかりで困った。いや、ほんとはうれしかった。ところで、いろんな作家名が頭の中でごちゃごちゃになるが、イシュメール・リードとE.L.ドクトロウもどっちがどっちかわからなくなる組み合わせのひとつ。105円以外では、川村湊編『現代アイヌ文学作品選』(講談社文芸文庫)200円、海野弘『スキャンダルの歴史』(文春文庫)275円、垂水千賀子『行く、脳髄』(紫陽社)800円を買う。夜、古本でいっぱいになっていた頭の中に少し隙間ができて、すっかり忘れていた大相撲のことを思い出した。YouTubeで千秋楽結びの一番を見る。すごい大相撲。連続全勝優勝というのはすごいなあ。

<9月24日(月)>
読みかけのままにしてあった常盤新平『銀座旅日記』(ちくま文庫)を読了。『ニューヨーカー』を購読してみたくなった。さっそくあちらのHPをのぞいてみたら、年間120ドル(47冊分)で購読できるようだ。1冊200円ぐらいだと考えればすごく安い。が、毎週届くというのはしんどいペースだな。月刊くらいがちょうどいいのかもしれない。もう少し購読する強いきっかけがほしいところ。好きな作家が頻繁に寄稿しているとか。そういえば、ジャンパ・ラヒリの短篇も『ニューヨーカー』に掲載されていたはずだと思い、彼女の傑作短篇集『見知らぬ場所』のペーパーバックを調べてみたら、8つある短篇のうち、4つが『ニューヨーカー』に載ったものであることがわかった。早く彼女の新しい作品を読んでみたいものだ。ちなみに、サイト内で彼女の名前を検索してみたら、無料で読めるエッセイがいくつかあったのでプリントアウトして読んでみた。(ちゃんと印刷できるようになっているところがすごい!) 'Trading Stories: Notes from an apprenticeship' というエッセイで、生い立ちからの読書遍歴、そして作家になるにいたった経緯を回想している。知的な文章にうっとりとなる。

<9月25日(火)>
今日はグールド生誕80年目にあたる日。『ニューヨーカー』のHPにリチャード・ブロディという人が記事を書いていた。最初の1段落を引用する。
Today would have been Glenn Gould’s eightieth birthday. He was a true musical genius—not just a talented performer but also a great musical intellectual. He was an important aesthetic philosopher whose ideas regarding recording get to the heart of cultural modernity who also, miraculously, had the technique with which to reproduce in sound his ideas. He had a mercurial career, rising to celebrity in 1955, at the age of twenty-three, with his American début recording, of Bach’s Goldberg Variations—yet, as so often happens when geniuses become popular, he won his fame under something of a misunderstanding. ('Glenn Goud at Eighty')
最後の「ある誤解が元で彼は名声を得た」とある「誤解」がどんな誤解だったのか、そのあとを読んでもよくわからなかったのは私だけ?

<9月26日(水)>
『Coyote』の復刊号を書店で立ち読み。復刊したことよりも、休刊していたのを知らなかった。買うまでには至らなかった。

<9月27日(木)>
仕事が立て込んできて大童。気分転換しようと、仕事帰りに少々遠回りしてみたら、大収穫が待っていた!

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某所に入っていくと、なんとジョージ秋山の古いコミックがごっそりあるのを発見し、大興奮。『花のよたろう②~⑮』(秋田書店)『ザ・ムーン①~⑥』(朝日ソノラマ)『日本列島蝦蟇蛙』(講談社)『アシュラ(上)(下)』(立風書房)『ばらの坂道1~3』(汐文社)。各65円。すべて初版。状態は経年を考えればまずまずといったところ。でも、カバーに破れがあるものもあったので、もしかしたら廃棄処分になっていたかもしれない。千載一遇とはこのことよ。『花のよたろう』はなぜか第1巻が欠。ちなみに、第1巻と第2巻のタイトルは『よたろう』なのね。『ザ・ムーン』は小学館文庫で出た時、なんとなく買いそびれていた。『アシュラ』は立風書房版。上巻のビニールカバーは欠けているが、下巻にはビニールカバーだけでなく帯も付いている。そして、なんといっても『ばらの坂道』。この元版はプレミア価格がついていて、とても買えたものではない。だからと、このまえ青林工藝舎版を購入したのだけれど、こんなに間髪入れずにその元版と出会えるとは想像もしていなかった。こんなことって滅多にないので、帰り道は夢心地だった。ずっと読みたかった『ザ・ムーン』を近々読むことにしよう。

<9月28日(金)>
今日はボラーニョの『2666』(白水社)の発売日。でも、まだ書店にはなかった。石川県に入るのは明日か明後日ぐらいかな。買おうかどうか迷っている。

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ところで、日曜日は一箱古本市@源法院の日。うまく時間が取れたので、参加することにした。天気はどうなの?
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by anglophile | 2012-09-28 21:14 | 古本 | Comments(2)
2012年 09月 16日
9月前半の古本と読書
今回は試験的にまとめて古本日記をつけてみた。そしたら、けっこう長くなってしまった。

<9月某日>
わけのわからぬ仕事がメジロオシの9月がはじまり、ココロはイカスミのごとくマックロケ。精神が不安定になってきたので、8月末の「今日のブックオフは一味ちがった」で気を良くした野々市のブックオフへ。なにかおこぼれはないかしらということで、音楽棚を流していたら、赤いカバーの本が目に留まった。宮本浩次『明日に向かって歩け!』(集英社)800円を捕獲。その数冊隣に同氏の『東京の空』(ロッキング・オン)800円もあったので、こちらもすかさず手に取る。よし、今日はこれで十分だ。しかし、念のために105円コーナーの音楽棚を調査してみたら、さらに『風に吹かれて エレファントカシマシの軌跡』(同前)があったから油断は禁物。きっと誰かがまとめて売ったのだろう。惜しむらくは、これら3冊に巻かれていたはずの帯がなかったということ。カバーに残るかすかな日焼けのあとで帯があったことがわかるのだ。不幸なことに、この店舗では持ち込まれた本に付いている帯は悉く捨てられてしまうことになっている。実に惜しいが、それは贅沢な話かもしれない。イカスミは完全に払拭された。

<9月某日>
最近はあんまりいい本が見つからない鳴和のスーパーへ。佐多稲子『愛とおそれと』(講談社文庫)をかろうじて拾って早々と退散。

<9月某日>
8月末に発売されたはずの東雅夫編『幻想文学講義:「幻想文学」インタビュー集成』(国書刊行会)を手にとってみたいが、KaBosや明文堂には置いてなかった。最終手段として、仕事場に出入りしているうつのみや書店のO氏に注文しておいたのだが、それが届いた。あわせて国書刊行会40周年記念の小冊子『私が選ぶ国書刊行会の3冊』も取りよせてもらった。国書刊行会への熱い想いにあふれており、こちらにまで感染しそう。

<9月8日(土)>
外食後、ブックオフ北町店と諸江店へ。前者は「本全品20%引き」らしい。これらの店で、開高健監修『洋酒天国1 酒と女と青春の巻』(新潮文庫)色川武大『生家へ』(講談社文芸文庫)白川静『文字逍遙』(平凡社ライブラリー)殿山泰司『JAMJAM日記』(ちくま文庫)米原万里『打ちのめされるようなすごい本』(文春文庫)を各105円で買う。

<9月9日(日)>
早朝から夕方まで小松へ出張。空き時間を利用して、ブックオフ小松店へ。もうね、それだけが愉しみなのよ。三島靖『木村伊兵衛と土門拳 写真とその生涯』(平凡社ライブラリー)佐藤良明『ラバーソウルの弾みかた ビートルズと60年代文化のゆくえ』(同)片岡義男『彼らと愉快に過ごす 僕の好きな道具について』(小学館)などを各105円で手に入れることができた。片岡義男の小説は読んだことがないが、エッセイは何冊か読んでいる。はじめて見た『彼らと愉快に過ごす』は1987年に出た本。なかなか凝った装幀だ。このあと、汗だくになりながら出張の続き。でも、いい本が買えたのでよしとする。

<9月12日(水)>
帰りに新刊書店へ。楽しみにしていた『本の雑誌』(本の雑誌社)。普段は立ち読みですましているけど、読みたい記事や特集がかぶると買うことにしている。10月号の特集は国書刊行会。この出版社ならこんな本も出してくれるだろうという願望が詰まった「この本を出してくれえ!」では、山崎まどかがデヴィッド・フォスター・ウォレスの Infinite Jest を挙げている。個人的には、その前にウィリアム・ギャディスでしょ、とおもう。その他、講談社文芸文庫の新刊から、葛西善蔵『贋物・父の葬式』『個人全集月報集 安岡章太郎全集 吉行淳之介全集 庄野潤三全集』を買う。全集の月報を1つにまとめて文庫で出す、というのはおもしろいアイディアだとおもう。

<9月13日(木)>
ここ最近は梅崎春生をずっとちびちび読んでいた。読んだのは、『ちくま日本文学全集 梅崎春生』(筑摩書房)『春日尾行』(近代生活社)の2冊。どちらも絶品であった。一番好きなのは「春の月」だろうか。登場人物が次から次へと変わっていくところがとてもいい。いわゆる映画的手法のひとつだろうとおもわれる。書き出し部分もなかなかよかった。夜、だれかのツイッターで紹介されていた「”あなたってる”という言葉の意味」というのをやってみた。「古本万歩計ってる」と入力してみて、その結果に大爆笑。その【言葉の意味】は、(1)すっかりやる気を失っているさま、(2)裏表が激しいようす、(3)心が病んでいる状態。(1)は大正解、(2)はそうかも、(3)は半分正解といったところか。

<9月14日(金)>
用事はないけど、香林坊へ。いや、ほんとはうつのみや本店に寄りたかったのだ。大型書店のどこにも見当たらない丸谷才一/池澤夏樹・編『怖い本と楽しい本 毎日新聞「今週の本棚」20年名作選(1998年~2004年)』(毎日新聞社)があるかどうかを確認しに。で、入荷しているかどうか調べてもらったら、ちゃんとありました。ビューティフル。これを確保してから、外国文学棚もチェック。興味をそそる新刊が何冊も並んでいる。それほど広い棚ではないけれど、いい品揃えだとおもった。アチョーッと気合いを入れて、その中から一番分厚いC・R・マチューリン『新装版 放浪者メルモス』(国書刊行会)をレジに持っていく。いつのまにか国書刊行会熱に罹っていたようだ。ピースしながら退店。フィーバー状態のまま、さらにその帰りに某所に寄ると、平凡社ライブラリーが大量に放出されているのを発見。が、学術系が多いので、興味を惹かれるものはあんまりないんだよなあ。おまけに105円ではなくて半額なのが惜しいよなあ。それでも、2冊だけ買うことにする。チャールズ・ラム『エリアのエッセイ』735円と多田智満子『神々の指紋 ギリシア神話逍遥』630円。それと、105円棚にあった村上春樹/安西水丸『ランゲルハンス島の午後』(光文社)も買った。言い訳を考えながら、帰途につく。

<9月16日(日)>
外食後、ブックオフ北町店と諸江店へ。これらの店で、田中小実昌『新編 かぶりつき人生』(河出文庫)出久根達郎『作家の値段』(講談社文庫)一海知義/林香奈/筧文生『漢語的不思議世界 空巣老人と男人婆』(岩波書店)山口瞳『草競馬流浪記』(毛筆署名・落款入り、新潮社)ヤスミナ・カドラ『テロル』(早川書房)を各105円で買う。
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by anglophile | 2012-09-16 23:34 | 古本 | Comments(0)