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2011年 06月 30日
妻よりメール来たる
正午過ぎに私の元に送られてきた「サポーターの人」からのメールによりますと、某ブで「本半額セール」とのこと。ちょっと寄ってきた。

・東浩紀 『クォンタム・ファミリーズ』 (新潮社) ¥525
・須賀敦子 『須賀敦子全集 第1巻』 (河出文庫) ¥275
・須賀敦子 『須賀敦子全集 第4巻』 (同上) ¥275
・種村季弘 『雨の日はソファで散歩』 (ちくま文庫) ¥225
・種村季弘 『徘徊老人の夏』 (同上) ¥200
・金史良 『光の中に 金史良作品集』 (講談社文芸文庫) ¥50

10年くらい前まで、東浩紀の書くものを羨望を覚えながら収集していたこともあったっけ。『クォンタム・ファミリーズ』はそのうち文庫化されそうな気もするけど、ずっと気になっていたので買っておく。『雨の日はソファで散歩』には、龜鳴屋さんのことを書いた小文が収められていた。興味深く読む。

そのあと、本屋でさらに以下の新刊も買った。

・林洋子 『藤田嗣治 本のしごと』 (集英社新書ビジュアル版)
・坪内祐三 『慶応三年生まれ七人の旋毛曲り―漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨とその時代』 (新潮文庫)
・藤澤清造 『根津権現裏』 (同上)

『藤田嗣治 本のしごと』は図版が満載でたのしい。が、グロテスクなやつも入っている。それを「サポーターの人」に見せてやったら「うぇ~」と顔をひきつらせていた。ちょっと悪趣味だったか。気を取り直して、旋毛曲りの本から読み始める。
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by anglophile | 2011-06-30 04:16 | 古本 | Comments(0)
2011年 06月 28日
昭和40年代から50年代の文庫本あれこれ
久しぶりに伝説のスーパーに寄ってきた。文庫が補充されていた模様。すでに絶版になって久しい、新古書店ではあまり見かけないような文庫もあり、しばし時間の過ぎるのを忘れた。なんでだろう。単行本なら買ったかどうかわからない本でも、文庫だと迷わず買ってしまう不思議。文庫本にはたしかに文庫本にしかない魅力があるようだ。今日買ったものの中から、表紙の気に入った7冊をここに掲げておこう。それぞれの表紙にそれぞれの表情がある。

・鴨居羊子 『のら犬のボケ・シッポのはえた天使たち』 (新潮文庫) カバー 鴨居羊子
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・倉橋由美子 『悪い夏』 (角川文庫) カバー 山野辺進 
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・金井美恵子 『兎』 (集英社文庫) カバー 金井久美子
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・古井由吉 『行隠れ』 (集英社文庫) カバー 金守世志夫
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・石川淳 『白描』 (集英社文庫) カバー 佐藤晃
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・福永武彦 『塔』 (講談社文庫) カバー装画 南桂子
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・三島由紀夫 『剣』 (講談社文庫) カバー装画 横山明 依岡昭三
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『悪い夏』の「あとがき」で、倉橋由美子はこう述べている。
 私の作品が今度はじめてこの文庫に収められることになりました。何冊かの作品集が出たなかで、これが特別の感慨を抱かせるのは文庫本という形のせゐのやうです。本の姿は小さくても、たとへば日本文学全集のなかの一冊に、それもほかの作家と抱き合せで作品を収録されるよりは、文庫の一冊に加へられることのはうがかへつて嬉しいやうに思はれます。(287頁)

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by anglophile | 2011-06-28 21:56 | 古本 | Comments(0)
2011年 06月 27日
第8回一箱古本市@源法院
源法院での一箱古本市も今回で8回目となった。金曜日ごろまで雨模様が予想されていたが、みなさんのネンリキで雨雲の進路を逸らすことに成功した模様。途中2回ほど弱い雨がぱらついたが、なんとか持ってくれたのでよかった、よかった。

朝は開始10分前に到着。みなさんにご挨拶してから、出店の準備をチャチャチャッと済ます。今回の場所は入り口あたり。箱の中身は、半分が新しい本、もう半分が前回までのレフトオーバーで勝負しました。
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おもえば、最初の頃は鼻息荒くしてたくさん本を持ってきていたけれど、ここ最近は肩の力もほどよく抜けてきた。箱の容量は決まっているわけだから、少し足りないとおもうくらいがちょうどいいのだとおもう。

さて、出店者の方はほぼ常連の方々で占められていたが、初参加の方もお二人いらっしゃった。私のお隣には、その初出店のお一人であるみこさんがいらっしゃり、びっくりしました。数日前に未来少年に関するコメントをいただいていたのだが、みこさんの屋号が「残され島で読書」で、ああそういうことだったのかとおもう。しばし未来少年の話に花が咲く。あと、みこさんにたむらしげるの絵本を見せてもらった。『ダーナ』というのを読ませてもらったが、ワライホネイワシだったかな、なかなかおもしろかった。私もこれからたむらしげるの本を探していきたいとおもいます。

前回もご一緒したでっぱウサギの本さんも出店されていた。いつも開始前に出店者に配布される「一箱古本市通信」。今回は、『本の雑誌』に掲載されたでっぱウサギさんの記事がそのままスクープされていた。すばらしい! そのでっぱウサギさんの箱には、今回も洋楽のCDやビデオがたくさん並べられていた。ザ・バンドの3枚CDボックスセットなどがあって、いろいろと教えてもらいました。ミステリーだけでなく、かなりの洋楽通でもいらっしゃいました。私ももう少し勉強してから出直してきます。

天気がいいので、お客さんの出足もまずまずだった。本もぽつぽつと売れていく。たのしい。しばらくしてから、他の出店者の方々の箱を見て回り、さっそく新月いわし洞さんから1冊購入する。

・クラフト・エヴィング商會 『アナ・トレントの鞄』 (新潮社) ¥400

あわせて、お手製のPR冊子「新月いわし洞通信 01」もいただいた。これによると、奥能登の珠洲市で8月7日(日)に「一箱古本市@すず 2011 in summer!」が行われるそうだ。急に鼻息が荒くなる。珠洲ではこれまで2回一箱古本市が開催されているという。あとで聞いたら、上関文庫さんも参加されるということだった。私も今のところ予定が入っていないので、前向きに検討してみよう。

今回はもう1つびっくりしたことがあった。昼過ぎに自分の箱周辺をふらふらしていて、ふっと自分の箱の方を見ると、見覚えのある人が私の箱を見ていらっしゃる。それは前の職場でお世話になった大先輩で、私は勝手にその方を文学の師匠と仰いでいる。いつのまに来られたのだろう。ぜんぜん気づかなかった。うしろからそっと近づきご挨拶申し上げてから、しばし歓談。一箱古本市に出店するようになった経緯などについてお話しした。本も2冊買っていただき、うれしかった。ちなみに、この方の家にもたくさん本があることを知っている。一緒に参加しませんかと今度誘ってみたいとおもう。

その後、雨が数回ぱらつき、本箱を覆うシートを持ってこなかった私があたふたしていたら、アレフさんがビニールシートを貸してくださった。ありがとうございました。小雨がまだぱらついていた午後2時ごろ、上関文庫さん登場。本当は最初から参加される予定だったそうだが、急用が入ったらしく、午後からの参加となった由。毎回シブい本を持ってこられるので、早い者勝ち、とばかりに、間髪入れずに上関文庫さんの箱を見に行く。時間が限られているため、持ってこられた冊数はそれほど多くなかったけれど、内容の濃さに唸った。自制できず、いろいろ買わせていただきました。

・神西清 『灰色の眼の女』 (中公文庫) ¥400
・『北園克衛詩集』 (現代詩文庫) ¥400
・吉田健一 『瓦礫の中』 (中公文庫) ¥350
・荻原魚雷 『借家と古本』 (コクテイル文庫) ¥300
・和田芳恵 『接木の台』 (集英社文庫) ¥250

『灰色の眼の女』はずっと探していたけど、なかなか見つからなかった。うれしい。あと、『借家と古本』も読んでみたかったので、これも収穫だった。

終了30分前から降り出した小雨が、本降りにはならないが、止む気配もなさそうだったので、少しずつ閉店の準備をする。最後に、収支報告をしてお開きとなりました。来月ももちろん開催されるが、今度は源法院が会場になる「かなざわ燈涼会」というイベントとのコラボのような形になるらしい。お客さんもたくさん来るらしいということを聞いて、またまた鼻息が荒くなる。さっそくその場でもう出店申し込みをしてしまいました。楽しみだ。またよろしくお願いします。

最後に、本日売れた本は以下の通り。

・モーム 『アシェンデン』 (岩波文庫)
・プリーストリー 『夜の来訪者』 (同上)
・ブローティガン 『西瓜の日々』 (河出文庫)
・ヘッセ 『庭仕事の愉しみ』 (草思社)
・ボルヘス 『砂の本』 (集英社文庫)
・チェ・ゲバラ 『ゲバラ日記』 (中公文庫)
・金子光晴 『どくろ杯』 (同上)
・井伏鱒二 『珍品堂主人』 (同上)
・井伏鱒二 『かきつばた・無心状』 (新潮文庫)
・つげ義春 『貧困旅行記』 (同上)
・堀江敏幸 『いつか王子駅で』 (同上)
・堀江敏幸 『雪沼とその周辺』 (同上)
・西村賢太 『暗渠の宿』 (同上)
・西村賢太 『小銭をかぞえる』 (文春文庫)
・和田誠/三谷幸喜 『それはまた別の話』 (同上)
・内田百閒 『百閒随筆Ⅰ』 (講談社文芸文庫)
・萩原葉子 『蕁麻の家』 (同上)
・山口瞳 『美酒礼賛』 (グルメ文庫)
・志村ふくみ 『色を奏でる』 (ちくま文庫)
・早川茉莉編 『玉子ふわふわ』 (同上)
・山田風太郎 『人間臨終図鑑Ⅰ』 (徳間文庫)
・内田樹 『下流志向』 (講談社)
・岡崎武志/角田光代 『古本道場』 (ポプラ文庫)
・かいけつゾロリ(3冊)
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by anglophile | 2011-06-27 20:29 | 一箱古本市 | Comments(4)
2011年 06月 25日
昨日買った本
ようやく仕事が一段落ついた(はず)。めでたいので、古本漁りへ。105円の本を4冊買う。

・柏原兵三 『長い道』 (中公文庫)
・サルバドル・ダリ 『隠された顔』 (二見書房)
・たむらしげる 『サボテンぼうやの冒険』 (新装版、偕成社)
・アレグザンダー・ケイ 『残された人びと』 (復刻版、岩崎書店)

小学生のころは、たしかに未来少年になることを夢みていた時期があった。高校・大学時代には、原作とされていた『残された人びと』という本を探したことが何回かあったけど、見つけたことはなかった。ほんとにその原作とやらは存在しているのか、とおもった。いま奥付を見ると、初版が1974年、復刻されたのが2001年とある。道理で、普通の本屋にはなかったわけだ。
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復刻版は2001年に出てから、毎年のように版を重ねてきたようだ。今回買った本には、「2008年10月10日 復刻版第8刷」とある。未来少年になりたいとおもっていた人がかつて多かったというひとつの証拠だろう。
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by anglophile | 2011-06-25 04:54 | 古本 | Comments(2)
2011年 06月 19日
はじめて『本の雑誌』を買ってみた
仕事はかかえているものの、出勤する必要のない休日はいいものだ。胸ヲハツテ、十時ニ起床ス。

朝日新聞の書評欄に取り上げられていた永田和宏『もうすぐ夏至だ』(白水社)が気になったので、野々市の明文堂へ行くが、残念ながらこの本は置いてなかった。また後日にでも。その他にも目当ての本があったので購入。

・『本の雑誌 2011年7月号』 (本の雑誌社)
・富士川英郎 『読書清遊 富士川英郎随筆選』 (講談社文芸文庫)

『本の雑誌』の方は、1週間前だったかに立ち読みで済ませていたのだが、やっぱり手元に置いておきたくなった。私小説の特集はもちろんのこと、「おじさん三人組、一箱古本市に挑戦!」が東京の一箱古本市の様子を伝えていて興味深い。帰ってきて、その他の記事もじっくり読んでみた。内澤旬子さんの「黒豚革の手帖」(タイトルがすばらしい!)に紹介されていたアーフターベがすごく気になる。『東方見便録』はむかし買った。こんど『世界屠畜紀行』(角川文庫)もチェックしてみよう。

今回一番びっくりしたのは、でっぱウサギの本さんが「一箱古本市@源法院」の報告をされていたことだった。「古本歴30年」というのはすごいです。今月の古本市もたのしみだ。私は今回も出店しますよ。
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by anglophile | 2011-06-19 21:33 | 読書 | Comments(2)
2011年 06月 18日
今日買った本
今日は昼から香林坊方面へ出張だった。天気がいいので、錆だらけの私用自転車で移動する。仕事の方は17時ちょい前ぐらいに終了。まだ帰りません。オヨヨ書林本店へ。表の100円均一を見たあと、店内に移動し、棚を見ていく。棚の前にも本があふれていた。ふと足元の本の山にあった何冊かを調べてみたら、野呂邦暢の『丘の火』が出てきた。帯と元パラも付いている。本体を函から取り出して裏の見返しを見たら、まだ値付けされていないようだった。でも、ほしい。思い切って、レジにいらっしゃったオヨヨさんに値段を訊いてみた。千円と言っていただいたので、買うことができました。どうもありがとうございました。
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まだまだ帰りません。続いて、オヨヨ書林せせらぎ通り店へ。入り口の100円均一から1冊ジャケ買いする。最近その名前の読み方をおぼえた作家の本。
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表紙の絵は福田豊四郎。淡い感じがなかなかいいです。福田豊四郎の名前は、山本善行さんの本でおぼえた。

いい買い物ができたので、満足して帰宅する。しかし、今日はこれで終わらなかった。夕食の後、家族でブックオフへ。おもうところがあって、野々市店へ行ってみた。
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ちくま文庫の森鴎外全集がずらりと出ていた。全部じゃないけど。実は、数日前に寄ったときに、レジ奥のカートに一目でちくま文庫とわかる塊を見つけたのだった。まだ値付けは終わっていない様子だったので、そのときはあきらめたのだったが、近々棚に並びそうな気配は感じていた。今日あたりどうかなあとおもって行ってみたら、ビンゴだった。ちょうど店員が文庫棚に並べているところで、絶妙のタイミングであった。

まあ、鴎外全集なので地味といえば地味である。とはいえ、代表作が入っている巻はときどき見かけるが、その他のシブい方の巻はそうそう出てくるものではないだろう。おまけに、半額棚に並ぶものとばかりおもっていたので、全部105円だったのは驚きだった。ちなみに、『伊沢蘭軒』の下巻がないのが残念、というか不可解だが、オッケーでしょ。一緒にいた妻はもはやあきれ顔だったが、あとで見つかるよりも、現場を目撃された方が気は楽であ~る。
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by anglophile | 2011-06-18 01:51 | 古本 | Comments(5)
2011年 06月 17日
久々に図書館へ
職場の同僚のひとりが読書好きで、仕事の合間にときどき本の話をする。先日、好きな作家について訊かれたので、久生十蘭の名前を挙げた。読んだことがないということだったので、その数日後、『久生十蘭短篇選』(岩波文庫)をお貸しした。ぜひ、「湖畔」を読んでくださいね、と言って渡したのだったが、よく考えたら「湖畔」は岩波文庫には入っていなかった。ということで、引き続いて『怪奇探偵小説傑作選(3)久生十蘭集』(ちくま文庫)をお貸しすることに。次の日、感想を聞く。そうしたら、今度は私の方が肝心の話の筋を忘れており、話がかみ合わない。すいません、ということで、「湖畔」を再読することになった。

ちょうど1年前に、刊行中の定本全集の第1巻を借りたのだったが、『魔都』を読んで力尽き、残りの4篇を読まずに返したのが気になっていた。この第1巻には「湖畔」も収録されていることだし、ちょうど都合がいいので、ふたたび図書館で借り出すことにした。

・『定本 久生十蘭全集 1』 (国書刊行会)
・『定本 久生十蘭全集 2』 (同上)
・山田稔 『マビヨン通りの店』 (編集工房ノア)
・堀江敏幸 『本の音』 (晶文社)

4冊も借りちゃった。速やかに第1巻を終え、第2巻に移りたいものだ。とかいってる端から、『マビヨン通りの店』を先に読んでしまった。めっちゃオモロイではないか!
 [京都一中時代の同人誌「結晶」の]三号は表紙に、パスカルの文句とともに、目次が掲げてある。島田和子、寺田和子、赤木郁と三人の女性の名が見える。十月に男女共学になった鴨沂高校で、「フェミニスト」の小堀が早速獲得した女性同人たち。そのうちのひとり、詩「メルヘン」の作者の寺田和子は、現在の小堀夫人。つまり彼は詩と作者の両方を同時にゲットした、まさにゲッツーである。(72-3頁)
「ゲットした」という言葉には少々鳥肌が立つ方だが、山田稔が使うと意外性があっておもしろい。ゆえに、鳥肌も立たない。今度から自分も「ゲットした」と言ってみようかとおもってしまう。
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by anglophile | 2011-06-17 00:13 | 読書 | Comments(4)
2011年 06月 11日
週末のブックオフ
本日は16時まで仕事。その後、いつものコース。セールだったので、丁寧に棚を見て回った。

<105円>
・田中小実昌 『アメン父』 (河出書房新社)
・ロアルド・ダール 『オズワルド叔父さん』 (早川書房)

<2冊400円>
・北村薫/宮部みゆき編 『とっておき名短篇』 (ちくま文庫)
・北村薫/宮部みゆき編 『名短篇ほりだしもの』 (ちくま文庫)
・深沢七郎 『生きているのはひまつぶし』 (光文社文庫)
・内田百閒 『百閒随筆Ⅰ』 (講談社文芸文庫)

<2冊1200円>
・アドルフォ・ビオイ=カサーレス 『モレルの発明』 (水声社)
・ミランダ・ジュライ 『いちばんここに似合う人』 (新潮クレストブックス)
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by anglophile | 2011-06-11 22:11 | 古本 | Comments(0)
2011年 06月 09日
書を読んで羊を失う
鶴ヶ谷真一『書を読んで羊を失う』(白水社)を読んだ。「読書亡羊」という四字熟語があるということを知らなかった。なかなかいい言葉である。もしいま小学五年生くらいで冬休みならば、私はまちがいなくこの四字熟語を書き初め大会の言葉に選ぶだろう。そういえば、息子は五年生だったはずなので、十二月になったら交渉してみよう。嫌だといわれたら、クリスマスプレゼントを増量してやってもいい。

中村蘭林という江戸の漢学者の随筆集『学山録』にある言葉。
 「人生の楽は、戸を閉じて書を読むに過ぐるは莫し。一僻書を得、一奇字を識り、一異事に遇ひ、一佳句を見れば、覚えず踴躍す。絲竹[管弦]前に満ち、綺羅目に満つと雖も、其の快喩ふるに足らざる也」(140頁)

最後に収められている「丘のうえの洋館-寺田寅彦」の導入部はことさらにすばらしい。以下、そこに引用されている寺田寅彦の日記の言葉。
 学校をやめれば生活は苦しくなる、しかし何時迄も重箱の中に押し詰められて楊枝でつゝかれるやうな生活をするのもつくづく厭になつてしまつた、貧乏してもいゝから自由なからだになりたい、やめてどうするといふあてはない、子供は何も知らずに愉快に歌つたりカルタを取つたりして居る、聞いて居ると何だか名状の出來ぬ心持になつて来る、(168頁)
寺田寅彦、このとき四十二歳。
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by anglophile | 2011-06-09 06:57 | 読書 | Comments(0)
2011年 06月 05日
今週末買った本
昨日と今日のことを書き留めておく。

昨日は、まず閉店セールが佳境を迎えつつあるブックオフ西インター店へ。週末なのに早く目が覚めたので開店直後に行ってみた。予想通りかなり人が多く、店内はすでにごった返していた。駐車場も一杯。ふだんは使われることのないだろう第2駐車場まで車があふれていた。セール内容は本が半額、ほかにもCDやDVDが大幅な割引となっていた。セドラーの方々も多くいらっしゃり、こちらは興味津々。見慣れぬ機械で実用書の裏表紙のバーコードをせっせと読みとってからケータイにその情報を入力されている男性。その機械はどこに売っているんですか? はたまたケータイ片手に本を物色し、私と本棚のあいだのわずかなスペースに半身を入れてくる女性(私よりも年上)。ジャマなんですけど。はたまた2つ目のカゴを使って、ベストセラー系の文庫本を次々に狙い打ちしている女性(私よりも年下)。修羅たちに負けるもんかと、私も一箱古本市用に半額コーナーから5冊ほど抜く。

その後、昼から仕事があったので、そのまま帰ろうとおもったのだが、途中に野々市店があるのでちょっと寄ってみることにした。そうしたら石川近代文学全集の端本が10冊ほど出ていて全部105円だった。三文豪以外のシブめの巻がほとんどだった。『中野重治』、『杉森久英』、『近代詩』、『近代小説・評論』などを買う。

一方、今日は起きたら昼をまわっていた。遅い昼食のあと、久しぶりに伝説のスーパーへ。が、空振り。次にブックオフ諸江店へ。すると、でっぱウサギさんと遭遇。先日のお礼を申し上げ、しばし立ち話。今月の一箱もそろそろ申し込みをしなくては。でっぱウサギさんも申し込みはこれからのようでした。さて、ここでは以下の本を買う。

・『安岡章太郎対談集1 作家と文体』 (読売新聞社)
・『安岡章太郎対談集2 歴史と風土』 (同上)
・『安岡章太郎対談集3 生活と発想』 (同上)
・『groovy book review』 (ブルース・インターアクションズ)
・『groovy book review 2000』 (同上)

推定だが、この近辺には安岡章太郎ファンがいるはずだ。『groovy book review』はときどき見かけるが、今まで真剣に中身を見たことがなかった。けっこう古本の話が出てくるので、ついつい読みふけってしまった。松浦弥太郎さんの文章もたくさん収められているし、いろんな本が紹介されているのでなかなかおもしろい。『groovy book review 2001』もあり、全部で3冊出たようだ。チープな作りは悪くないが、定価が1900円もするんだな。

明日から繁忙期が2週間ほど続く予定なので、今週末はしっかり充電できた。どうせすぐに電池切れを起こすのだろうけど。
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by anglophile | 2011-06-05 23:54 | 古本 | Comments(0)