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2010年 08月 31日
阿部和重の谷崎賞
先週、谷崎賞が発表され、阿部和重の『ピストルズ』が受賞作に決まった、というニュースを今日知った。「えっ、そうなの!?」とおもわず声に出してしまったが、まあでもめでたいにはちがいない。審査委員は、池澤夏樹、川上弘美、筒井康隆、堀江敏幸、桐野夏生の5名。選評がそのうち『中央公論』に出るだろうから楽しみである。
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by anglophile | 2010-08-31 00:44 | 読書 | Comments(0)
2010年 08月 29日
一箱古本市に初参加!   
本日、「第1回 一箱古本市@源法院」が金沢で開かれ、出店者のひとりとして参加してきました。暑い日でしたが、充実した一日を過ごすことができました。あうん堂さんをはじめとする実行委員の皆様、お話ししていただいた他の出店者の方々や出品した本を手にとってくださったお客様、本当にありがとうございました。

さっそくですが、今日一日をふり返っておきます。

10時スタートでしたので、9時半頃家を出て、開始10分前に会場入り。受付をされていたオヨヨ書林さんに参加費をお支払いし、箱とそれを載せる台を貸していただく。あと、首からぶら下げる名札をもらいました。この時点で、すでにほとんどの出店者の方々が到着されていたようで、もう皆さん、箱に本を入れておられます。私は出店場所のくじを引いて、入り口付近に店を出させていただく。さっそく、本を箱に並べる作業に入りましたが、これがなかなか難しい。あれやこれやと試してみて、とりあえずなんとなく始められそうな箱になる。このときに「不思議&ヤン・ホルフ」のご主人が、私の並べた本を何冊かぱらぱらとご覧になって、「この値段なら、ぜったいに売れるよ!」と力強い言葉をかけてくださいました。

そうこうしているうちに10時になり、少しずつ会場に人が集まり始める。きょろきょろと他の皆さんの動向をうかがいながら、果たして本が売れるのかどうなのか、そのことばかり考えてました。そうすると、あうん堂さんがいらっしゃり、ご挨拶とお礼を申し上げる。折りたたみ椅子を借りてきて下さるなど、初心者の私に対していろいろと気を遣ってくださいました。ありがとうございました。

開始から10分ほどすると、私の箱の前にも数人のお客様が来てくださる。お客様が本を手にとっているときに、慣れない私は視線をどこにおいていいのか困りました。あっちを向くのも不自然だし、お客様の顔を見るのも失礼だし、なんかきょろきょろキョロキョロしていました。

1冊目が売れてから、2冊目、3冊目と立て続けに買っていただきました。内心ほっとしました。少し落ち着いたところで、店番を妻と子供に任せて、私は気になる他のお店を見に行く。お隣の富山県から出店されていた「上関文庫」さんで以下の2冊を購入。

・永井龍男 『へっぽこ先生その他』 (講談社文芸文庫)
・野呂邦暢 『落城記』 (文春文庫)

ご主人さんにもご挨拶しました。店に戻ると、また何冊か売れていたようです。順調な出だしに小躍りしたくなる。そのあとも、1時間に5~6冊ペースで本が売れました。そのなかでも、女性作家がお好みのお客さんが多いように感じました。以下、印象の残ったお客様について思い出すままに。

・町田康の『告白』を買っていただいた男性の方。「おすすめはないですか?」と訊かれて焦りましたが、『告白』は町田の現時点での最高傑作だとおもってますから、自信を持っておすすめしました。
・『廃墟遊戯』を買っていただいた女性の方。私はずっとむかし「廃墟」というものに少し興味を持ち、何冊か関連の本を買ったりしていました。今回出した『廃墟遊戯』は大判の本でしたが、ずっと探されていた本だったようで、気に入ってくださり本当にうれしかったです。
・南陀楼綾繁さんは幸田文の『月の塵』を買ってくださいました。少しだけでしたが、お話しすることができました。温かい言葉をかけてくださり、とても励みになりました。
・珠洲からいらっしゃっていたBOOKRIUMさん。お声をかえてくださりありがとうございました。私もときどきブログを読ませていただいています。お会いできてよかったです。今後もよろしくお願い致します。
・マッケンの『百魔』を買っていただいた龜鳴屋さん。正直、とても驚いてしまいました。数日前に本の注文をさせていただきましたが、ご本人がいらっしゃっていたとはゆめにもおもっていませんでした。昨日のブログも読んでいただいたようでありがとうございました。
・さきにふれた上関文庫さんは井伏の『厄除け詩集』を買っていただきました。このあと、再度お店で小林信彦の『60年代日記』を買わせていただきました。次回もよろしくお願い致します。

16時終了ということでしたが、お客の流れはそれまでほとんど絶えず、中には明らかに県外からいらしている観光客の方々もいました。上でお名前を挙げた方以外にも、そういう方々ともお話しできて貴重な経験をさせてもらいました。

18時から懇親会があるようでしたが、私は今回は都合がつかず失礼させていただきました。ぜひ次回は参加したいとおもっております。

最後に、今日買っていただいた本を列記します。

・開高健 『ずばり東京』
・小沼丹 『黒いハンカチ』
・庄野潤三 『文学交友録』
・北村薫/宮部みゆき編 『名短篇、ここにあり』
・文藝春秋編 『達磨の縄跳び』
・武田百合子 『富士日記(上)』
・幸田文 『猿のこしかけ』
・須賀敦子 『トリエステの坂道』
・井上靖 『補陀落渡海記』
・法月倫太郎 『一の悲劇』
・澁澤龍彦 『犬狼都市』
・『ちくま日本文学全集 深沢七郎』
・小島政二郎 『眼中の人』
・幸田文 『きもの』
・庄野潤三 『夕べの雲』
・坪内祐三 『考える人』
・内田百閒 『ノラや』
・寺田寅彦 『柿の種』
・内田百閒 『私の「漱石」と「龍之介」』
・東野圭吾 『容疑者Xの献身』
・都築響一 『TOKYO STYLE』
・『ちくま日本文学全集 泉鏡花』
・フィッツジェラルド 『グレート・ギャッツビー』
・金井美恵子 『愛の生活/森のメリュジーヌ』
・藤原新也 『印度放浪』
・『吉行エイスケ作品集』
・トレヴァー 『密会』
・都築響一 『バブルの肖像』
・エティンガー 『アーレントとハイデガー』
・町田康 『告白』
・幸田文 『北愁』
・小林伸一郎 『廃墟遊戯』
・小島信夫 『抱擁家族』
・幸田露伴 『一国の首都』
・ヴォネガット 『タイタンの妖女』
・宮脇俊三 『時刻表2万キロ』
・幸田文 『月の塵』
・『ちくま文学の森 恐ろしい話』
・内田百閒 『百鬼園随筆』
・マッケン 『百魔』
・泉鏡花 『婦系図』
・坂口安吾 『桜の森の満開の下・白痴』
・吉行淳之介 『懐かしい人たち』
・井伏鱒二 『厄除け詩集』
・島田雅彦 『新しいナショナリズム』

以上、計45冊でした。買っていただいた方、本当にありがとうございました。
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by anglophile | 2010-08-29 21:55 | 一箱古本市 | Comments(6)
2010年 08月 28日
龜鳴屋の本
地元の出版社である龜鳴屋に注文していた本が届いた。以下の二冊。

・『したむきな人々 ~近代小説の落伍者たち~』
・『金子彰子詩集 二月十四日』

包みを開けて本を手にする。そのすばらしい装幀にしばし陶然とする。一冊一冊丁寧に作られていることがわかる。さっそくグラシン紙をかける。こういう本にこそグラシン紙を、とおもう。

『したむきな人々』の奥付を見ると、私のは限定五百四十四部のうちの「49」番だった。検印紙に描かれたカラーの亀の絵が愛らしい。「したむき」に頭を垂れているように見える。奥付のページの次のページには、「続刊予告」が載っている。大笑いしました。その名も『むきむきな人々 ~近代小説の肉体派たち~』である。『ひたむきな人々』、『したむきな人々』ときて、『むきむきな人々』である。こういうのはわたし、ツボです。最後に、「刊行は『したむきな人々』の売行次第」と書かれている。これもツボにはまる。微力ながら、応援させていただきます。

詩集『二月十四日』のカバーのユニークさについてはすでに知っていた。最初、ハートをしばらく破らないでおこうとおもったが、奥付が見たかったので、意を決して破く。すごいなあ、どうやったらこういう装幀をおもいつくのだろう。奥付を見て驚いた。私の手元に来たのは限定二百十四部のうちの「213」番だった。ということは、残部は一部ということだろうか。ギリギリセーフだったのかもしれない。ふと penultimate という英単語が頭に浮かんだ。
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by anglophile | 2010-08-28 22:07 | 読書 | Comments(2)
2010年 08月 28日
バランスを失いかけて
明日(というか今日)土曜日に、記念すべき一箱古本市のオープニング・イベントとして、南陀楼綾繁さんのトーク「本で街を元気に!」が開かれる。出店もさせていただくわけだから、普通ならそのイベントに足を運ぶところだが、こんなときに限って土曜日に仕事がっ。心のなかのやじろべえがバランスを失いかけたので、平日の「ブ」へ。

・I・マキューアン 『愛の続き』 (新潮文庫)
・開高健 『開口閉口』 (同上)
・つげ義春 『新版 貧困旅行記』 (同上)
・坪内祐三 『考える人』 (同上)
・武田百合子 『富士日記(中)』 (中公文庫)
・出久根達郎 『古書彷徨』 (同上)
・倉橋由美子 『よもつひらさか往還』 (講談社文庫)
・宮脇俊三 『時刻表2万キロ』 (河出文庫)
・島田清次郎 『地上』 (季節社)

こんなに買うつもりはなかったのだが、いい本があるとついつい小銭入れのファスナーが滑らかになる。ただし、新潮文庫の値札はがしは慎重に。『富士日記』は上巻を持っており、今日は中巻があったのでもちろん拾ったが、あとで考えたら、なぜ中巻だけがあったのかが不思議でならない。
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by anglophile | 2010-08-28 02:16 | 古本 | Comments(0)
2010年 08月 26日
日曜日は一箱古本市
今週末の日曜日に金沢で一箱古本市が開催される。以前から興味があったので、出店の申し込みをさせていただいた。現在、少しずつ準備をしている。当たり前だが、本以外にもいろいろと持っていかなければならないものがある。忘れそうで心配だ。

これまでの人生の中で、何かを売るという経験は初めてかもしれない。不安も少しはあるけれど、出品する本はどれにしようかとか、値札のスリップをどうしようかとか、本のことをあれこれ考えているときの気分は言葉に尽くせない。

日々あちこちの古本ブログを読ませていただいているが、一箱古本市について書かれた記事がいくつかあり、今はそれらを繰り返し読んでイメージ・トレーニングをしているところでもある。
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by anglophile | 2010-08-26 19:46 | 一箱古本市 | Comments(0)
2010年 08月 22日
新潮文庫のサマセット・モーム   
今日は久しぶりに某所へ。前回から本がさらに追加されているようだった。

・ルージュモン 『愛について(上)(下)』 (平凡社ライブラリー)
・水上勉 『宇野浩二伝(上)(下)』 (中公文庫)

などが105円、210円で出ていたので、次々とカゴに入れていく。新しい方の棚を一通り見終わってから、いつもの棚の方にさほど期待もせずに行ってみるとびっくりした。新潮文庫のモームがずらっと並んでいるではないか。しばし我を忘れる。

今日拾ったのは以下の17冊!

・『女ごころ』 (昭和55年、29刷)
・『お菓子と麦酒』 (昭和55年、28刷)
・『太平洋 短篇集Ⅱ』 (昭和55年、26刷)
・『手紙・環境の力 短篇集Ⅲ』 (昭和51年、18刷)
・『園遊会まで 短篇集Ⅳ』 (昭和50年、18刷)
・『アシェンデンⅠ 短篇集Ⅴ』 (昭和51年、17刷)
・『アシェンデンⅡ 短篇集Ⅵ』 (昭和50年、15刷)
・『怒りの器 短篇集Ⅶ』 (昭和48年、18刷)
・『この世の果て 短篇集Ⅷ』 (昭和50年、20刷) 
・『十二人目の妻 短篇集Ⅸ』 (昭和47年、15刷)
・『人間的要素 短篇集Ⅹ』 (昭和51年、22刷)
・『コスモポリタンⅠ 短篇集ⅩⅠ』 (昭和47年、14刷)
・『コスモポリタンⅡ 短篇集ⅩⅡ』 (昭和51年、17刷)
・『ジゴロとジゴレット 短篇集ⅩⅢ』 (昭和49年、16刷)
・『人生の実相 短篇集ⅩⅣ』 (昭和50年、15刷)
・『剃刀の刃Ⅰ』 (昭和50年、12刷)
・『剃刀の刃Ⅱ』 (昭和49年、10刷)

残念ながら、『要約すると』と『作家の手帳』はなかったが、これだけ揃っていれば十分である。

現在、新潮文庫から出ているモーム作品は、『人間の絆』、『雨・赤毛』、『月と6ペンス』の3作品だけのようである。したがって、この3作品はブックオフではよくお目にかかる。数年前に改版で出た『劇場』もすでに絶版のようだ。たまたま手元に1978年(昭和53年)と1979年(昭和54年)の「新潮文庫解説目録」があったので、両者におけるモームの収録作品を確認してみたら、ちょうど78年から79年にかけて多くの作品が絶版になったことがわかった。その絶版になった作品は以下の通り。

・『アシェンデン』
・『怒りの器』
・『この世の果て』
・『十二人目の妻』
・『人間的要素』
・『コスモポリタン』
・『ジゴロとジゴレット』
・『人生の実相』
・『劇場』
・『作家の手帳』

ちなみに、『剃刀の刃』は78年版にも載っていないので、さらにその前に絶版になったようだ。解説目録でこういうことを調べたりするのも面白い。
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by anglophile | 2010-08-22 20:53 | 古本 | Comments(0)
2010年 08月 21日
Hallelujah
今週BS1の深夜番組では、「世界のドキュメンタリー」シリーズで『響け 町の歌声』("The Choir: Unsung Town)という番組の再放送をやっている。深夜12時の放送なのでなかなか起きていられなかったり、残りあと10分というところで思い出してテレビをつけたりで、月曜日から放送していたはずだが、実はやっと今日まともに見ることができた。が、今日が最終回でもあった。

このBBCのシリーズはすでにいくつか制作されているようで、いつだったか『クワイアボーイズ』(The Choir: Boys Don't Sing)というのも見たことがあった。ロンドン交響楽団のコミュニティー合唱団指揮者でもあるギャレス・マローンという青年がイギリスのいろんな学校や町を訪れて、合唱団を作っていくという話。離れていた人々の気持が、歌や音楽を通してまた重なっていく様子を見ていて素直に感動できた。ああ、最初から見たかったよ。再々放送はないだろうなあ。

で、DVDはないかと探したら、日本のアマゾンではヒットしなかったが、アマゾンUKで検索してみると、2つヒットした。海外のアマゾンは送料がかかるのでほとんど利用しないが、商品自体の値段が半額ほどになっていたので結局勢いで注文してしまった。でも、これはきっと後悔はしないだろう。

ところで、数日前の放送で歌われていた歌に"Hallelujah"という歌があった。原曲を作詞・作曲したLeonard Cohenの歌はあんまり聴いたことがない。YouTubeで調べてみたら、いろんな人がカバーしているようだ。そのなかでも一番気に入ったのが、Jeff Buckleyのもの。この人も名前ぐらいしか知らなかったが、アルバム1枚を残しただけで若くして亡くなったようだ。今度ブックオフに行ったらCDを探してみようと思う。


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by anglophile | 2010-08-21 03:48 | 音楽 | Comments(2)
2010年 08月 12日
ここ数日の読書   
子供が夏休みの宿題の「工作」でなにか作らなければならず、そのネタを仕入れるために、久しぶりに新刊書店へと足をのばした。

私の方といえば、いま特にほしい新刊書はないので、ぶらぶら立ち読みをしてすごす。結局なにも買わなかったが、帰り際、入り口に設置されている「図書目録・無料雑誌コーナー」の棚から『一冊の本』(8月号)と青土社の図書目録を頂いてきた。

『一冊の本』をパラパラやっていたら、金井美恵子が「目白雑録4」を連載している。今号の話題は、南アフリカワールドカップ。氏はけっこうサッカーに詳しいようだ。インテルの監督だったモウリーニョなんかについてもよくご存じのようで、正直おどろいた。この『目白雑録』は現在3巻まで出ているようだが、これまで読んだことがなかった。ちょっと注目してみたくなった。

さて、現在は久世光彦『蕭々館日録』を読んでいる。小島政二郎、芥川龍之介、菊池寛の3人の交流を描いたもの。数年前に講談社文芸文庫で出た小島政二郎『芥川龍之介』を読んでいたので、その分だけ楽しめる仕様になっている。(『眼中の人』は怠惰のため未読)

久世さんの本はちょっと前に『昭和幻燈館』を読み、その文章の巧さに酔いしれたばかりだった。当時の作家のいろんな文章も引用されており興味が尽きない。今回も堪能しております。
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by anglophile | 2010-08-12 22:33 | 読書 | Comments(4)
2010年 08月 09日
週末に買った本   
・久世光彦 『蕭々館日録』 (中公文庫)
・庄野潤三 『庭の小さなばら』 (講談社)
・佐藤泰志 『黄金の服』 (河出書房新社)
・須賀敦子 『時のかけらたち』 (青土社)
・『芸術新潮 1994年11月号 特集・洲之内徹 絵のある一生』

佐藤泰志にはびっくりした。古本の神様に感謝。
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by anglophile | 2010-08-09 23:28 | 古本県外遠征 | Comments(1)
2010年 08月 05日
今日買った本
・河盛好蔵 『回想の本棚』 (中公文庫)
・金子光晴 『どくろ杯』 (同上)
・深沢七郎 『妖木犬山椒』 (同上)
・石川淳 『夷齋座談(上)(下)』 (同上)
・『梶井基次郎全集 全一巻』 (ちくま文庫)
・『開高健全ノンフィクション Vol.5 言葉ある曠野』 (文藝春秋) など
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by anglophile | 2010-08-05 21:29 | 古本 | Comments(0)