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2010年 02月 28日
新刊目当てのはずが...
ウエッジ文庫の新刊『天馬の脚』や岩波文庫から復刊された『エリア随筆』を見に行こうと、県庁近くの書店に向かおうとしたが、途中ブックオフに寄って、まずまずの収穫を得られたので、満足してそのまま帰ってきてしまった。

・小沼丹 『黒いハンカチ』 (創元推理文庫)
・恒松郁生 『こちらロンドン漱石記念館』 (中公文庫)
・室生犀星 『憑かれたひと ~二つの自伝~』 (冬樹社)
・松尾スズキ 『クワイエットルームにようこそ』 (文藝春秋)
・小林秀雄 『白鳥・宣長・言葉』 (同上)
・『長田弘詩集』 (思潮社)

先週の朝日新聞書評欄で穂村弘氏が松尾スズキの『老人賭博』を取り上げていた。この書評が非常に面白く、また共感できたので、まずは過去の芥川賞候補作を読んでみようと思った次第。小林秀雄の本は函入り。元パラが破れているが、一〇五円なら買います。
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by anglophile | 2010-02-28 22:25 | 古本 | Comments(0)
2010年 02月 25日
包むということ
グラシン紙で本を包むという習慣は古本初心者の私にはこれまでなかったが、ふと思いたって購入してみた。今じゃアマゾンでなんでも買えるんだなあ。今日、五〇〇枚が束になって届いた。大きめのを頼んだのだ。その一枚を半分に切って、その半分でさっそく数日前に届いたばかりの『sumus 13』を包んでみた。うーん、いい感じ。この作業、嫌いじゃないです。

一冊じゃ物足りないので、手近にあった最近買った本をさらに数冊包んでみる。包む作業をしているあいだは、無心になれるのがよい。本を包むということは、その本と一生つきあっていくという約束をかわしたようなものかもしれない。べつに、大切な本であれば包もうが包むまいが大切なことに変わりはないのだが、なんとなくその儀式を通過しておいたほうが、私も、そして本も、居心地がいいのではないか、というようなことを思った。

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by anglophile | 2010-02-25 04:20 | 古本 | Comments(2)
2010年 02月 23日
『マルコムX自伝』
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ブックオフで『マルコムX自伝』(河出書房新社、一九九三年)を一〇五円で拾ってきた。前の持ち主は、名古屋大学の学生だったらしく、一九九三年三月四日付けの生協のレシートが挟まっていた。偶然か、ちょうど同じ頃、私はこの本をペンギン・ブックスのペーパーバックで読んでいた。そのしばらく前に、ピーター・バラカンが司会を務めていた「CBSドキュメント」で、氏がこの本を紹介していて興味を持ったのだった。でも結局最後まで読めなかったように記憶している。半分くらいで、興味はちがう本に行ったのではなかったか。ちなみに、スパイク・リーの映画もちょうどこの頃封切られていたはずだ。

半分しか読めなかったものの、印象に残っている部分がある。マルコムXは二一歳の時(一九四六年)に強盗事件を起こして刑務所に入った。そこで彼は「読書」に目覚めるのである。そのときのエピソードが本好きの琴線に触れるのだ。
 ノーフォーク犯罪者コロニーの図書館には目立った特色があった。パークハーストという名前のさる富豪が、その蔵書をこの刑務所に遺贈していたのである。おそらく囚人の更正ということに関心のある人だったのだろう。とくによく集めてあったのは、歴史と宗教関係だった。何千冊にものぼる彼の蔵書が書架にならんでいて、図書館の奥まったところには、書架にのせる余裕がないために、書物のつまった箱や木枠が置いてあった。ノーフォークでは、私たちは許可をうけて実際に図書館の中に入ってゆくことができ---書架の前を行きつ戻りつしながら本を取り出すことができた。何百冊もの古い書籍があった。おそらくあるものはたいへんな稀覯書だったのだろう。私はあてもなしに読んでいたが、そのうちに、一定の目的をもって選択的に読書することを覚えた。(二一〇頁)
それまで「文字を読む」という行為とかけ離れた生活を送っていたマルコムXは刑務所で読書に開眼する。最初はもちろんまったく本を読むことができない。中国語を読んでいるようなものだったと言っている。まずは言葉を覚えるところから始まった。
 もっとも大切なことは辞書を持つことだとわかった。言葉を調べ、学ぶのだ。幸運にも、文字の書き方もなおさなければならないと気づいた。悲しいことだ。まっすぐの線も引けなかった。この二つがわかったので、私はノーフォーク犯罪者コロニー学校から、辞書とともにノートと鉛筆をもらう気になったのだ。
 辞書のページをもたもたと繰るだけで二日も費やした。こんなに多くの言葉があることも知らなかった。いったいどの言葉を学んでいいかわからなかった。そしてついにある行動を起こした。書き写しはじめたのだ。
 確か一日かかったと思う。それからノートに書いたものを全部、声に出して一人で読んだ。繰り返し繰り返し、一人で自分の文字を読みあげた。
 翌朝起きるとその言葉を思い返した。一度にこんなにたくさん書けたことだけでなく、この世にあることさえ知らなかった言葉を書いたことで、大きな自信がついた。さらにもう少し努力してその意味を覚えることができた。覚えられなかった意味は復習した。おかしなことに、いまでも辞書の最初のページの「アフリカツチブタ」ということばを思い出す。(中略)
 すっかり夢中になって、さらに先へすすんだ---その次のページも書き写したのだ。そして、前のページを勉強したときと同じ体験をした。その次も、またその次のページからも、歴史上の人びとや場所や出来事を学んだ。実際、この辞書は小型の百科事典のようなものだ。とうとうこの辞書のAの項でノートが全部埋まってしまい、次にBにとりかかった。こうして最後には、辞書全部を写しとることになったのだ。この作業はひじょうに早くすすんだので、練習を積んで手書きのスピードが早くなった。ノートに書いたことと手紙をふくめると、残りの刑務所暮らしで百万語は書き写したと思う。(二二六~七頁)
語学習得のお手本になりそうな勉強法である。例えば、高校の英語の教科書には、よくキング牧師の話が扱われているが、一方でマルコムXのこういう逸話を取り上げる教科書があってもいいのではないかと思ったりする。(でも、やっぱり検定に通らないか)ここからマルコムXはようやく「本を読む」段階に入っていく。
 必然的に語彙の幅が広がり、はじめて本をとりあげて読みはじめることができ、そして、その本がなにをいおうとしているのかわかるようになった。よく本を読む人はみな、開かれた新しい世界を想像できるのだ。そのときから出所するまで、自分の自由時間はいつも図書館で、でなければ寝床で読書していたといってもいいだろう。どんなに妨害されても私から本をとりあげることはできなかっただろう。(中略)
 図書館内よりも自分の部屋で読むほうが多かった。いったん読書家だとわかると、囚人は、貸出し制限数より多く借りることができた。私は自分の部屋で、完全な孤独のなかで読むのが好きだった。
 しだいに本にのめりこんでいき、毎晩十時ごろの“消灯”に腹がたったものだ。いつも、最高潮のところでその時間がきたからだ。
 幸いにも、部屋のドアの外には廊下の明かりがあり、部屋の中にさしこんでいた。その明かりがあれば充分で、もう目がそれに慣れていた。そこで消灯になると、その明かりの下で読みつづけられるように床に座ったものだ。
 一時間おきに夜警が各部屋を見まわった。足音が近づくのが聞こえると、いつもベッドに飛びこみ、寝ているふりをした。夜警が行きすぎるとベッドから明かりのあたる床の部分に戻り、また夜警が近づくまでの五十八分間、読書をつづけた。それを三時か四時までつづけた。一晩三時間か四時間の睡眠で充分だった。ならず者のころは、それ以下の睡眠時間のことがよくあった。(二二七~八頁)
ちなみに、マルコムXが読んでいたのは主に歴史や宗教の本だったようだ。唯一読んだ小説として『アンクル・トムの部屋』を挙げている。いずれにしろ、これだけ読書に集中できる環境にいたというのはある意味幸せなことであったろう。こういう話を読むと、沸々と読書欲が涌いてくるというものだ。

ちなみに、上の文章を読みながら、私は永山則夫の『文章学ノート』を思い出したりもしたのだった。
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by anglophile | 2010-02-23 00:14 | 読書 | Comments(0)
2010年 02月 21日
『カイエ・デュ・シネマ・ジャポン』
昨夜はオリンピックのジャンプ・ラージヒル決勝(午前四時半~)を見ようと思って居間にいたのだが、いつのまにか眠ってしまっていた。結果はメダルに届かず残念だった。あとは団体に期待するしかないか。でも、葛西選手が、自分が入賞したことについて嬉しく話している映像を見て、メダルばかりがすべてではないのだと思った。そのジャンプのほかに、カーリングもおもしろい。こちらも今夜深夜にロシア戦があるそうだ。さて、どうなるか。

今日は昼頃に出かける。久しぶりに明治堂書店にも寄ってきた。車を止めるところもなく、微妙な場所にあるので、ふだんはなかなか行けないのである。店内は古本でいっぱいだが、それでもちゃんと整理されているのが気持よい。ご主人も感じのよい人。宇野浩二『芥川龍之介(上)(下)』(中公文庫)を求めた。六五〇円也。

続いて、「某100円ショップ」へ。

・『中上健次選集4 鳳仙花』 (小学館文庫)
・中村光夫 『知性と青春』 (河出新書)
・川端康成 『美しさと哀しみと』 (中公文庫)
・丸谷才一編 『遊びなのか学問か』 (新潮社)
・金関寿夫 『雌牛の幽霊』 (新潮社)
・松下竜一 『5000匹のホタル』 (一九七四年、理論社)
・ジュリアン・バーンズ 『フロベールの鸚鵡』 (斎藤昌三訳、白水社)
・ジョン・ウェイン 『急いで下りろ』 (北山克彦訳、一九七一年、晶文社)

『急いで下りろ』は、今話題沸騰の晶文社本。よく見ると、表紙の犀のマークが楕円ではなく四角で囲まれている。この本は一九七一年発行で、「現代の海外文学」シリーズの一冊らしい。同じシリーズにはエイモス・チュツオーラ『やし酒飲み』も入っていた。私が持っているのは新装版なので、元版の『やし酒飲み』の犀がどうなっていたのかは分からない。やはり四角の枠だったのか?この犀のマークについては昨年林哲夫さんがブログで書いていらっしゃった。なかなか興味深い。

さて、「100円ショップ」の続きだが、いつもは見ない雑誌棚をふと見てみると、「カイエ・デュ・シネマ・ジャポン」がどっさり置いてあるのを発見する。「5号」だけはないようだったが、「創刊0号」から「14号」まで、「特別号」を含めて一五冊ごっそり頂く(それ以降の号は実家にあったはず)。これだけまとめて手に入る機会はそうそうないだろう。しかも全部一〇〇円である。これが今日一番嬉しかった買い物である。
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by anglophile | 2010-02-21 23:10 | 古本 | Comments(0)
2010年 02月 19日
The Divine Comedy, "Tonight We Fly"
仕事の帰り際にY電気から連絡があり、注文していたアダプタが入荷したということで、さっそく寄ってきた。七千円の出費だったが、これもやむなし。家に帰って、恐る恐る接続してみると、電源が入りました!ああ、よかった。買ったアダプタはエレコムのもので、何の気はなしにアマゾンで検索してみたら、同じのが五千円ちょいで売っているではないか!二千円でまたひとつ勉強させてもらいました。

気を取り直すために、また詩をひとつ引いておこう。Neil Hannonというイギリスの詩人の詩である。

Tonight we fly
Over the houses
The streets and the trees
Over the dogs down below
They'll bark at our shadows
As we float by on the breeze

Tonight we fly
Over the chimney tops
Skylights and slates -
Looking into all your lives
And wondering why
Happiness is so hard to find

Over the doctor, over the soldier
Over the farmer, over the poacher
Over the preacher, over the gambler
Over the teacher, over the rambler
Over the lawyer, over the dancer
Over the voyeur,over the builder and the destroyer,
Over the hills and far away

Tonight we fly
Over the mountains
The beach and the sea
Over the friends that we've known
And those that we now know
And those who we've yet to meet

And when we die
Oh, will we be
That disappointed
Or sad
If heaven doesn't exist
What will we have missed
This life is the best we've ever had

この一年くらい繰り返し読み、聞き続けている詩である。でも、いまだに"we"が誰のことなのかわからない。もしかしたら誰でもないのかもしれない。


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by anglophile | 2010-02-19 23:23 | 音楽 | Comments(0)
2010年 02月 19日
古本あれこれ
依然として、家でパソコンが使えない状況が続く。でも、少しこの状況にも慣れてきたかもしれない。とりあえず、新しいアダプターを取り寄せてもらうことにしたのだが、いつになることやら。

昨日は、代休で仕事なし。昼過ぎから外出してきた。買った本は七〇円から九〇〇円までいろいろ。

・山城むつみ 『転形期と思考』 (講談社)
・金井美恵子 『夢の時間』 (新潮社)
・小川和佑 『立原道造 忘れがたみ』 (旺文社文庫)
・野田宇太郎 『新東京文学散歩 続篇』 (角川文庫)
・野口冨士男 『わが荷風』 (中公文庫)
・中井英夫 『中井英夫全集(8) 彼方より』 (創元ライブラリ)
・荒川洋治 『ラブシーンの言葉』 (新潮文庫)
・佐藤正午 『象を洗う』 (岩波書店)

また、ブックオフでは古い『芸術新潮』が数十冊出ていた。一九七六年から八〇年にかけてのものだった。全部買ったら、同居人が何を言うかわからないので、三冊だけとりあえず買ってみた。洲之内徹の「きまぐれ美術館」が連載されていたことを知った。洲之内本はまだ一冊も持っていない。「ブ」で新潮文庫を、と思って、いつもチェックしているが、現れる気配なし、である。
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by anglophile | 2010-02-19 14:54 | 古本 | Comments(0)
2010年 02月 17日
『黒衣の短歌史』
こちらのサイトがきっかけで、昨年末に買っておいた『中井英夫全集-10 黒衣の短歌史』(創元ライブラリ)をつまみ読む。情けないことに、中井英夫が短歌雑誌の編集をしていたことを先日まで知らずにいたのだ。もともと短歌の知識はほとんどなく、すべてを理解できるとは思っていなかったが、とりあえず興味に任せて読んでみた。

さすがに八〇〇頁以上あるこの文庫本を一気には読めない。「詩篇」はスルーし、「黒衣の短歌史」から始めたが、とても興味が続かないので一時中断。読みやすそうに思えた、本書最後に収められている「中井英夫・中城ふみ子往復書簡」を読み始めたら、やめられなくなった。これはもう感動せずにはいられなかった。わずか数ヶ月間のあいだに、一組の男女がこれほどまでに親密になれるのかと驚いた。お互いの呼び方も徐々に親密になっていく。「中井様」がやがて「中井さん」に変わっていく。「中城ふみ子様」が「ふみ子様」になり、最後には「ふみ子」と呼びかける。お互いに対する思いが緊張感を増していくなかで、読む者は圧倒されずにはいられないだろう。ここまでくると、それはもう「親密」以上の関係なのかもしれない。また、菱川善夫氏の解説のおかげで、二人のやりとりをより深く味わうこともできた。

・只今の私の周囲は恵まれすぎる位で、病気と差引いてもおつるが来る位です。(5/2:中城)
・いままでの御便り全部鞄に入れて持歩いてゐるのです。それはふしぎな重みで僕を酔はせます。(5/29:中井)
・改めて、告白のやうにいふ必要はないと思ふけれども、いま僕は何の自惚れも、何の躊躇もなく、貴女を愛する、といひたい。そして貴女もきつとさういつてくれるでせう。(7/17:中井)

これらの言葉が印象に残っている。中城の死の直前、中井はついに札幌の病院に中城を訪れる。どのようなやりとりがあったかなどは、この往復書簡ではほとんど触れられていないのでわからないから、それを読む私はただそのシーンを想像するだけである。でも、わらなくてもいいのだと思った。

一九九四年には小樽文学館で「中城ふみ子展」が開催されたという。調べてみたら、二〇〇三年にも追悼展が開かれたらしい。うーん、行ってみたかった。図録などないものかと探してみたが、今のところあてなしである。
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by anglophile | 2010-02-17 16:31 | 読書 | Comments(0)
2010年 02月 14日
ダン・フォーゲルバーグ 「バンド・リーダーの贈りもの」
数日前のブックオフで、ダン・フォーゲルバーグ(Dan Fogelberg)のベスト盤CDを買うことができた。この人のベスト盤はたくさん出ていて、今回買ったのは九〇年代初めに出たCDだから、音質はあまり期待できないのだが、それでもずっと中古で買いたいと思っていたから、見つけたときはうれしかった。

この人のことをたまたま知ったのは二年前だった。すでにその前年の二〇〇七年に惜しまれて他界している。いろいろ聞くうちに、「ロンガー(Longer)」というラブソングはたしか昔CMで使われていたはずだということにも気づいた。でも、日本では一般的には知られていないと思う。

なかでも私が一番深く感動したのは、「バンド・リーダーの贈りもの(Leader of the Band)」という曲の歌詞である。これは老いた自分の父親に対する敬慕を歌った曲である。以下、その歌詞と対訳を。

An only child alone and wild
A cabinet maker's son
His hands were meant for different work
And his heart was known to none
He left his home
And went his lone and solitary way
And he gave to me a gift I know
I never can repay

A quiet man of music
Denied a simpler fate
He tried to be a soldier once
But his music wouldn't wait
He earned his love through discipline
A thundering velvet hand
His gentle means of sculpting souls
Took me years to understand

★The leader of the band is tired
 And his eyes are growing old
 But his blood runs through my instrument
 And his song is in my soul
 My life has been a poor attempt
 To imitate the man
 I'm just a living legacy
 To the leader of the band

My brother's lives were different
For they heard another call
One went to Chicago
And the other to St Paul
And I'm in Colorado
When I'm not in some hotel
Living out this life I've chose
And come to know so well

I thank you for the music
And your stories of the road
I thank you for the freedom
When it came my time to go
I thank you for the kindness
And the times when you got tough
And Papa I don't think I said
"I love you" near enough

★repeat
I am the living legacy
To the leader of the band

家具職人の息子は
一人っ子でやんちゃだった
でも、父の手は別の仕事に向いていた
そんな思いは誰にも知られることがなかった
父は家を飛び出し
自分の道を独りで歩き始めた
そして、返すことなんてできないくらいの
才能を僕にくれた

物静かだったが音楽をこよなく愛した父は
単純な運命に従うことを拒んだ
一度は兵士になろうとしたが
音楽が待ってくれなかった
父は規律の中から愛を得た
稲妻のようでベルベットのような手
魂を彫る優しい方法を
理解するのに何年もかかった

バンドリーダーは疲れ
目は衰えてきた
だけど彼の血は僕の楽器に流れ
歌は僕の魂にある
今までその人生を真似ようとしてきたが
決して真似のできるようなものではなかった
僕はバンドリーダーの
生ける遺産にすぎない

2人の兄は違った道に進んだ
なぜなら彼らには別のお告げがあったから
上の兄はシカゴにいるし
下の兄はセント・ポールにいる
そして僕は旅でホテルに泊まっていないときは
ふだんコロラドにいる
自分が選んだ人生を一生懸命生きているし
ようやくその人生も楽しくなってきた

僕はあなたに感謝します
あなたの音楽と旅の思い出に
あなたに感謝します
僕がひとり立ちするときに好きにさせてくれて
僕はあなたの優しさに感謝します
厳しく叱ってくれたことにも感謝します
お父さん、あなたを愛していることを
まだ充分に伝えられていない気がします

僕はバンドリーダーの
生ける遺産にすぎない

自分の父親も還暦を迎え、たまに会うと「年をとったなあ」という印象を持つ。この歌詞はここ数年の私の気持を代弁してくれているようで、何度聞いても感傷的になる。


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by anglophile | 2010-02-14 15:16 | 音楽 | Comments(0)
2010年 02月 14日
パソコン中毒者の暇つぶし   
自宅のパソコンのアダプターケーブルが断線したようで、家でパソコンが使えない状態が続いている。家にいて、パソコンが使えないと禁断症状で手が震えてきそうな感覚になる。普段からいかにパソコンに依存しているかを自覚してしまう。ということで、これは職場のパソコンから書いている。今日は業務自体は少ないのだが、それでも日曜出勤である。夕方まで残っていなければならない。ひねもす読書を、と企んでいる。

手はじめに、数日前に買った『新潮 三月号』をつまみ読みしてみる。「100年保存大特集 小説家52人の2009年日記リレー」にそそられて買ったのだった。まずまず豪華な顔ぶれではある。町田康や阿部和重など私の好きな作家たちが書いている。が、読んでみるとどうもいまいちである。こちらの波長に合う文章に出会わないというか。企画自体はすごく面白いのだけど。私的には、ちょっと残念である。

ところで、昨夕、電気店に行ってアダプターについて相談してみたのだが、在庫がないので取り寄せになり、新しいものは七千円ほどになるということを聞く。で、躊躇したまま帰ってきてしまった。今使っているパソコンは二〇〇三年に購入したものだから、もう買い換えてもいいのだろうけど。と、いろいろ考えていてふと思いつく。「ブックオフ」の姉妹店「ハードオフ」で中古のアダプターが売っているかも!あとで抜け出して行ってこようかな。
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by anglophile | 2010-02-14 12:04 | 読書 | Comments(0)
2010年 02月 12日
昨日買った本など   
<オヨヨ書林>
・庄野潤三 『陽気なクラウン・オフィス・ロウ』 (文藝春秋) ¥500

<「ブ」の一〇五円以外>
・安藤元雄編 『北原白秋詩集(上)』 (岩波文庫) ¥400
・内田樹 『日本辺境論』 (新潮新書) ¥350
・アーウィン・ショー 『夏服を着た女たち』 (常磐新平訳、講談社文芸文庫)¥300
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by anglophile | 2010-02-12 13:28 | 古本 | Comments(0)