カテゴリ:古本県外遠征( 78 )

2014年 04月 03日
福野アミューへ
c0213681_21423950.jpg昨日は早々に仕事を切り上げて福野アミューへ行ってきた。去年の8月に続き、また古本市が始まっている。金沢からは比較的近いので助かります。会場に着くと、オヨヨさんとせせらぎさんが作業をされていた。ざっと見たところ、出店されている古本屋さんは、オヨヨ書林、上関文庫、金沢文圃閣、宝の本の4店だったか。残念ながら加能屋さんのコーナーは見当たらず。まずは上関さんのワゴンを見ていくことにする。カービー・マッコーリー編『モダン・ホラー書下し傑作集 闇の展覧会1・2』(ハヤカワ文庫)各¥260と『夜想16 ボルヘス/レゾートル はみだした男』(ペヨトル工房)¥300を選ぶ。『闇の展覧会』にはけっこう面白そうな短篇が入っている。続いて、オヨヨさんのコーナーへ。ここでは、ピート・タウンゼント『四重人格』(晶文社)¥300と梅本洋一『映画はわれらもの』(青土社)¥300の2冊を選んだ。奥の方の文圃閣は品数が多かった。山田稔『スカトロジア』(福武文庫)¥210、近藤健児/田村道美/中島泉『絶版文庫三重奏』(青弓社)、中子真治『SFX映画の世界 完全版4』(講談社X文庫)¥105、アイザック・アシモフ『アシモフの雑学コレクション』(新潮文庫)¥105、中井英夫『黄泉戸喫』(東京創元社)¥315、中井英夫『磨かれた時間』(河出書房新社、線引きあり)¥525、『ぐりとぐら』シリーズ6冊(各¥260、カバ欠)とこまごまとたくさん買ってしまった。でも大満足。この中で掘り出し物だったのが、中井英夫の『黄泉戸喫』。題名は「よもつへぐい」と読むらしい。この本は中井の死後まもないころに出版された随筆集のようで、普及版も発売されたみたいだが、今回手に入れたのは函入りの限定300部の非売品の方だった。道理で函などに値段の表記がないわけだ。中井を象徴する薔薇の模様が箱や本体カバーにあしらわれていて瀟洒なたたずまい。裏見返しに助手だった本多正一による送付礼状が貼ってあった。これによると、関係者や会葬者らにこの限定版の本が配られたことがわかる。ちなみに、この本には100部限定本もあるらしい。
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by anglophile | 2014-04-03 21:53 | 古本県外遠征 | Comments(0)
2014年 03月 15日
ちょっと遠出して
・川端康成 『夕映え少女』 (新風舎文庫)
・ジョン・アップダイク 『ケンタウロス』 (白水社)
・キャシー・アッカー 『血みどろ臓物ハイスクール』 (同上)
・レイ・ブラッドベリ 『さよなら、コンスタンス』 (文藝春秋)
・レイ・ブラッドベリ 『死ぬときはひとりぼっち』 (同上)
・丸谷才一 『無地のネクタイ』 (岩波書店) ¥300
・平出隆 『ウィリアム・ブレイクのバット』 (幻戯書房) ¥1450
・ジュリアン・バーンズ 『終わりの感覚』 (新潮クレストブックス) ¥400
・泉鏡花/柳田國男 『柳花叢書 山海評判記/オシラ神の話』 (ちくま文庫) ¥300
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by anglophile | 2014-03-15 23:27 | 古本県外遠征 | Comments(0)
2014年 01月 22日
古本初め以後
c0213681_21245841.jpg1週間ほど前だったか、野々市のブックオフに行って105円単行本棚を漁っていたら、一冊が少し薄めの見慣れぬホームズ全集を発見した。よく見ると、ベアリング・グールドによる注釈がついたシリーズで、去年の夏、これのちくま文庫版を買ったのだった。出版社は東京図書というところ。80年代に出ていたようだ。数えてみたら、全21巻のうち17冊あった。ありがたく買うことにして、お正月にもらった20%割引券を使ったら全部で1428円だった! 今年最初の掘り出し物。それにしてもなんで4冊だけ抜けていたのか。

『本の雑誌』(本の雑誌社)の2月号を買った。特集が「古本屋で遊ぼう!」で、最初に載っているブックオフのみで仕入れをされている古本屋さんに大いに共感した。私も迷うことなくブックオフに通い続けることにしよう。

先週末、御経塚のブックオフが閉店になるというので仕事帰りに寄ってきた。この店自体は好立地のはずだが、思ったほど利益が上がらなかったのだろうか。県内から少しずつブックオフやブックマーケットがなくなっていくのはさびしい。最終セールとして本が半額になっていて、棚にはもうだいぶ隙間ができていた。最後の買い物として、堀江敏幸『未見坂』(新潮文庫)¥125、森山大道『昼の学校 夜の学校+』(平凡社ライブラリー)¥275、高野文子『絶対安全剃刀 高野文子作品集』(白泉社)¥150、ジョン・レノン『らりるれレノン ジョン・レノン・ナンセンス作品集』(筑摩書房)¥500を買った。『らりるれレノン』は佐藤良明訳。

ちくま文庫の新刊2冊を買った。岩本素白『素湯のような話:お菓子に散歩に骨董屋』高原英理編『リテラリーゴシック・イン・ジャパン:文学的ゴシック作品選』。素白はあとまわしにして、今は後者をぽつぽつ読んでいる。編者渾身の一冊。十年に一冊のアンソロジーではないかと思う。贈呈用にも適している。日本文学における「ゴシック」とは何かを知りたければこの本を読めばよい。続編を切望します。

お正月にもらった20%割引券がもう1枚あるので、別に行かなくてもいいのに、まんまとブックオフに吸い寄せられてしまう。ほしい本がなければ買わんぞ!と乗り込んだが、ほしい本があったのでよかった。よかった? 森見登美彦『聖なる怠け者の冒険』(朝日新聞出版)¥680、ミシェル・ウエルベック『素粒子』(ちくま文庫)¥520、加藤郁乎『後方見聞録』(学研M文庫)¥320、谷沢永一『紙つぶて(完全版)』(PHP文庫)¥360、滝田ゆう『滝田ゆう落語劇場(全)』(ちくま文庫)¥400、August Sander, Face of Our Time (Schirmer Art Books)¥84を買う。

昨秋出たシマウマ書房さんの『なごや古本屋案内』(風媒社)を探しているが書店では見つからず。そろそろアマゾンで購入かと思っていたら、大桑のカボスにあったのでびっくりした。旅行案内コーナーに置かれていたため、なかなか見つけられなかったけど。名古屋にまた行きたくなった。
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by anglophile | 2014-01-22 21:31 | 古本県外遠征 | Comments(5)
2014年 01月 03日
古本初め(ベストテン付き)
ブックオフで正月セールが始まった。セール内容は、もはや目をつむっていてもそうだとわかる「本全品20%オフ」というもの。半額セールなら最高なのに~、と思うが、ぜいたくは言ってられないので、宿題をほっぽり出して、ぐるーっと一回りしてきた。出動前の合い言葉は「ほんとにほしい本だけ買え!」である。

ブックオフはどこも(特に大型店)かなりの賑わいを見せていた。105円棚はあとまわしにして、積極的に半額棚を攻めてみた。結果、買おうと思っていた新刊なども何冊か見つかり、けっこうな収穫&散財となっ(てしまっ)た。

・ウィリアム・ベックフォード 『呪の王 バテク王物語』 (同上) ¥84
 ※こんな文庫があったことに心躍る。文庫は奥が深いぞ。おもしろいのは、カバーなどには『呪の王』と書かれているのに、奥付や訳者あとがきには『呪いの王』と送り仮名が入っている。すばらしきかな、このテキトーさ。

・荒川洋治 『詩とことば』 (岩波書店) ¥84
 ※岩波現代文庫にも入ったはず。こちらはライトグリーンの水玉模様の元版。

・村上春樹 『'THE SCRAP' 懐かしの一九八〇年代』 (帯付、文藝春秋) ¥84
 ※アーヴィングの The World According to Garp を「ガープ的世界のなりたち」と訳している。わるくないと思う。

・松下竜一 『巻末の記』 (帯付、河出書房新社) ¥84
 ※『松下竜一 その仕事』(全30巻)の各巻末のエッセーを一冊にまとめたもの。2002年発行。

・小沼丹 『埴輪の馬』、『小さな手袋』、『村のエトランジェ』 (講談社文芸文庫) 合計¥1600
 ※ダブリだろうがなんだろうがこれらは半額でも買っておく。

・中井英夫 『中井英夫全集[10] 黒衣の短歌史』 (創元ライブラリ) ¥800
 ※これまたダブリだが、名著なので買っておく。

・堀江敏幸 『時計まわりで迂回すること 回送電車V』 (帯付、中央公論社) ¥800
 ※どうせそのうち文庫になるのだが、私はこのシリーズの単行本もブックオフで集めようとしている。ところが全然見かけないので困っている。

・松家仁之 『火山のふもとで』 (帯付、新潮社) ¥800
 ※マルコム・ラウリーの『火山の下』(Under the Volcano)となにか関係があるのかどうかは読んでみないとわからない。

・喜国雅彦 『本棚探偵の生還』 (帯付、双葉社) ¥1160
 ※函入り二分冊&豆本付き。すばらしきかな、この過剰さ。

・山田風太郎 『忍法相伝73』 (帯付、戎光祥出版) ¥1200
 ※ちょっと気になっていたミステリ珍本全集の第1回配本。編者は『本棚探偵の生還』にも登場する日下三蔵。かなりのマニア度に頭がクラクラする。

実際には1dayパスを使ったので、20%引きの値段からさらに10%引きとなった。
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by anglophile | 2014-01-03 17:09 | 古本県外遠征 | Comments(2)
2013年 12月 03日
富山新古書店巡り
所用で富山方面に行く機会を得た。終了後、当然のことながら、ブックオフやブックマーケットをまわることにした。何にもない平日の新古書店は穏やかである。時間もけっこうあったので、存分に棚を見ることができた。買った本は以下のとおり。

・澁澤龍彦 『玩物草紙』 (朝日文庫)
・チュツオーラ 『やし酒飲み』 (晶文社)
・西崎憲 『飛行士と東京の雨の森』 (筑摩書房)
・田中栞 『書肆ユリイカの本』 (青土社) ¥1250
・フジモトマサル 『今日はなぞなぞの日』 (平凡社)
・坪内祐三 『四百字十一枚』 (みすず書房) ¥600
・坪内祐三/福田和也 『不謹慎 酒気帯び時評50選』 (扶桑社)
・吉田秀和 『言葉のフーガ 自由に、精緻に』 (四明書院) ¥1250
・マンディアルグ 『城の中のイギリス人〔新装版〕』 (白水社) ¥700

『書肆ユリイカの本』はまだ買ってなかった本。帯付のきれいなのが手に入ってよかった。それにしてもすごい買いっぷり。絶対に真似できないな。『言葉のフーガ』は吉田秀和のアンソロジー。分厚い本なのに定価は良心的でお買い得。解説は堀江敏幸が書いている。
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by anglophile | 2013-12-03 22:34 | 古本県外遠征 | Comments(0)
2013年 10月 05日
土曜日の古本
・長嶋有 『安全な妄想』 (平凡社) ¥300
・古井由吉 『蜩の声』 (講談社) ¥400
・古井由吉 『やすらい花』 (新潮社) ¥400
・江國香織 『犬とハモニカ』 (同上) ¥300
・穂村弘/山田航 『世界中が夕焼け』 (同上) ¥400
・野呂邦暢 『草のつるぎ/一滴の夏 野呂邦暢作品集』 (講談社文芸文庫) ¥105

新しめの単行本を手頃な値段で買うことができた。『犬とハモニカ』から読むことにする。
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by anglophile | 2013-10-05 19:13 | 古本県外遠征 | Comments(0)
2013年 08月 31日
久々のセール
昨日の金曜日の記録。勤務時間終了直前(便宜上そういうことにしておく)、高岡のブックオフで「文庫2冊500円、単行本2冊1200円(以下略)セール」をやっているという情報を傍受した。セールは日曜日までやっているようだが、この土日は仕事があるので「行くなら今日でしょ」と勝手に納得してしまった。記憶している限り、ブックオフでこの種のセールはしばらくやっておらず、最近は「全品20%オフ」ばっかだった。2日前にも福野アミューに行っているので、まさかの1週間で2回の富山県遠征。しかも平日に。あんた何やっとんねん、と自分にツッコミを入れる間もなく、さっそく車を走らせる。いい本があることをただただ祈るのみ。徒労に終わることももちろん覚悟して。

今回はさすがに7時半までには戻れそうになかったので、妻に「8時すぎに帰る」というメールを送る。「えーっ」という返信がすかさず返ってきたが、あまり気にしないことにする。高岡まで行くのは久しぶりだったので、砺波から能越自動車道に入ったあと、高岡ICで下りなければならないのに、なんとなくスルーして高岡北ICで下りてしもうた。推定10分の時間ロス。もったいない。高岡西店に着く頃にはもう外は真っ暗。店内には平日だからかそれほど客がいなかった。あんまり時間がないので半額棚を中心に見ていった。

<文庫2冊で500円>
・種村季弘 『偽書作家列伝』 (学研M文庫)
・森銑三 『新編 物いう小箱』 (講談社文芸文庫)
・内村剛介 『生き急ぐ スターリン獄の日本人』 (同上)
・江戸川乱歩 『乱歩打明け話』 (河出文庫)
・江戸川乱歩 『変身願望』 (同上)
・江戸川乱歩 『群集の中のロビンソン』 (同上)
・江戸川乱歩 『クリスティーに脱帽』 (同上)
・澁澤龍彦責任編集 『血と薔薇コレクション1~3』 (同上)
・森英俊/野村宏平 『乱歩の選んだベスト・ホラー』 (ちくま文庫)
・高山宏 『殺す・集める・読む 推理小説特殊講義』 (創元ライブラリ)

<その他>
・小池一夫/上村一夫 『修羅雪姫 復活之章(上)(下)』 (小池書院) ¥1200
・ルー・リード 『ニューヨーク・ストーリー ルー・リード詩集』 (河出書房新社) ¥105

単行本棚にはめぼしいものがなかったが、文庫の方はなかなか充実していた。これだけ濃い本が買えれば、来た甲斐があったというもの。森銑三の文芸文庫はいつのまにか絶版になっていて買い逃していた。高山宏の文庫も最近になってこんなのが出ていたことを知ったのだが、こんなに早く手に入るとは予想していなかった。この2冊はセールでなくても買ってますね。あと、105円棚にあったルー・リードの詩集は掘り出し物。20年前に出た本で、カバーもページも真っ黒け。造本でいうと、色は違うけど、ブランショ『書物の不在』(月曜社)の真っ赤なページを思い出す。

このあと鐘紡店の方にも足を運んだが、ここは残念ながら空振り。でも、十分満たされて帰ってきた。
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by anglophile | 2013-08-31 23:48 | 古本県外遠征 | Comments(0)
2013年 08月 28日
福野アミューの古本市
暮れなずむ晩夏の空を見ていた勤務時間終了直前、富山の福野アミューで恒例の古本市が今日からはじまっているという情報を入手しパチンと目が覚めた。この古本市には4、5年前に一度行ったことがあった。そのときはどこにでもありそうな文庫本を1冊買うに終わってしまい、なんだかなあとブツブツ言いながら帰ってきたのだったが、今思い返すと、「なんだかなあ」なのはこちらの古本探知能力(推定レベル2)だったことに気づく。そのときの徒労感が尾を引いて、それ以来、定期的に古本市が催されているのは知っていたが、足を運ぶのをためらっていたのだ。なのに、今日は無性に行きたくなってしまったのだから古本心はよくわからない。古本スイッチがいったんカチッと入ってしまったら、古本を買うまではスイッチがオフにならないので、これはもう行くしかありません。高岡や富山だったら遠くてさすがに車を走らせる気力はないが、福野だったら高速の小矢部ICを下りてちょっと行ったところだから、妻に怪しまれない時間に行って帰ってこれる距離だ。己の身の不自由さをかこちながらも、今ある状況下でできるかぎりのことをすればいいじゃないかと自分を励ましていざ出陣。はたして今回はいかに。

c0213681_232995.jpg福野アミューは中型のショッピングセンターみたいなところ。正面入り口を入っていくと、すぐ目の前の催事スペースで古本市が展開されていた。オヨヨさんの「古本300円均一」が目をひく。今回の出店はオヨヨ書林、加能屋書店、アテネ堂古書店、上関文庫、宝の本、一誠堂能瀬書店だったかな。北陸3県にまたがっている。わくわくしながらオヨヨさんの均一から見ていく。ある特定の作家の本がいろいろとかたまって出されていた。奥の方には、オヨヨさんの「特選コーナー」みたいなのがあって、500円~2000円ぐらいの本が出ていた。そこからマルグリット・ユルスナール『ピラネージの黒い脳髄』(白水社)1000円を買うことにする。ユルスナールもいろいろ読んでみたいと思っているけど、なかなか見つからない。この本は小説ではなく評論集。ピラネージの図版がたくさん入っていて見入ってしまう。時がたつのを忘れそうになるが、そうなると帰宅時間がまずいことになるので時間は気にしています。次に加能屋さんとアテネ堂のワゴンを見ていく。脇目もふらずに本の背を見ていたら、とつぜん声をかけられた。なんと古本よあけさんだった。魚津から仕事を終えて来られたとのこと。びっくりしました。よあけさんもびっくりされていた。ほんとはもっとゆっくり話したかったのだけど、時間制限があるので、少しお話ししてから、よあけさんも私も探索を再開。アテネ堂の棚からは前からほしかった矢内原伊作編『辻まことの世界』『続・辻まことの世界』(みすず書房)各500円を買うことにする。カバーのヤケが強かったけど、この値段ならためらわない。次に一誠堂ワゴンで、見たことのない内田良平『みんな笑ってる』(河出文庫)200円を手に取ってみた。カバーのイラストがいい。この人は俳優らしいが、自分は知らなかった。

c0213681_23255100.jpgこの時点で、残る古本スペースは3分の1。最後にレジの横から裏側にあるワゴンを見ていき、このときになってはじめて上関さんが出店されていることを知った。文芸関係のほかに、釣り関係の本や絵本・漫画もあっただろうか。文芸書を中心に見ていくと、まず飯吉光夫編訳『ヴァルザーの詩と小品』(みすず書房)1200円を見つける。毎度おなじみ「大人の本棚」シリーズ。ほしかった本が半額ならば買わないわけにはいかない。ヴァルザーはここ数年作品集がいろいろと出ていて、ちょっと気になっている作家。これで十分と思ったが、あっちの棚に行って、もう1回上関さんのワゴンに戻って見落としはないかとチェックしたら、題名の書かれていないボール紙の函に入っている本があって、なんだろうと思って抜いてみたら杉山平一『声を限りに』(思潮社)800円だった。これも買うことにする。あと、ほんとは写真右側に映っている吉増剛造の2冊のエッセイ集もほしかったが、買いすぎを気にして控えることにした。

ずいぶんと買ってしまったが、納得いく本がこんなに買えるとは思っていなかったので大満足。来た甲斐がありました。よあけさんに挨拶をして、店を出たのが7時ちょっと前。制限時間ギリギリの古本行脚となった。この古本市は9月3日までの開催だそうです。
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by anglophile | 2013-08-28 22:59 | 古本県外遠征 | Comments(0)
2013年 08月 10日
東京の古本まつり②
東京滞在2日目。午前8時過ぎにホテルを出て、まだ開店していない古本屋の前を指をくわえて通り過ぎる。もったいないなあ、せっかく神保町に宿を取ったのに。でもまあ、出張先が市ヶ谷なので、神保町からは近くて便利でしょ、と自分に言い聞かせた。仕事の方は地味な講義だったが、得るものは多かった。講師の方は著名なアメリカ文学の翻訳家で、某著書から推測するに怖い人かなあと思っていたが、その話しぶりからするとなかなか温厚な方のようだった。読んだ英文のなかに Zadie Smith のエッセイがあって、これがとてもいい文章だった。名前しか知らなかったこの作家に興味を持つことができただけでも収穫。新潮クレストブックスから翻訳も出ていたのだなあ。今後チェックしなければ。

c0213681_20581712.jpgさて、仕事が終わり、あとは残り時間を利用して見聞を広めることとしよう。まず、高田馬場のBIGBOXへ。事前の即売展情報によって、ここで今日から「古書感謝市」が始まっている。前にも一度来たことがあったが、そのときは1階玄関前の広場で行われていた。今回はビル9階の特設会場で開かれ、暑くなくて好都合。会場にはほどよい数のお客さん。それにまじって私もしばし古本タイム。昨日の池袋よりは少し規模が小さいが、これくらいがちょうどいいかなあという感じだった。平台と本棚のほかに、平台の下にも本が置かれていた。下にある本はおいておいて、とりあえず目線を上に保ち見ていく。「古書現世」から大阪圭吉『とむらい機関車』『銀座幽霊』(創元推理文庫)各250円、小林信彦『袋小路の休日』(中公文庫)150円、獅子文六『胡椒息子』(角川文庫)150円、田中小実昌『コミマサ・シネノート』(晶文社)600円、保昌正夫『保昌正夫一巻本選集』(河出書房新社)1200円を買う。買いやすい値段がありがたい。それから、平台の下にある本を見ていくと、「安藤書店」のところでイヴリン・ウォー『ブライヅヘッドふたたび』(筑摩書房)500円を発見。これはうれしい。復刊版も持っているが、やはり元本の重みはちがうね。ちょうど50年前の本だ。

c0213681_23151244.jpg会場をあとにして、次の行き先をどうしようかと考える。早稲田の古本屋をまわるというのも悪くない考えだったが、飛行機の時間を考えたら、そんなにたくさん見て回ることはできない。そこで、新宿の京王百貨店で同じく今日から始まっている「東西老舗大古書市」に行くことにする。ここはデパート内なので、ものすごい人の数。出店数も昨日の池袋よりも多かったように思う。初日だけど、もはや掘り出し物なんて望めそうにない。肩の力を抜いて見て回る。何冊か買おうと手にした本があったが、いやでも今買わなくてもいいだろ、と思いとどまって棚に戻したりした。結局、ペーパーバックが少しまとまって出ていた「文雅新泉堂」から、Carson McCullers, The Member of the WeddingThe Ballad of the Sad Cafe and Other StoriesThe Heart is a Lonely Hunter (Bantam Books)各200円の3冊を購入した。60年代に出たバンタムのペーパーバック。読まれた跡がくっきりと皺になって背に刻まれている。日本の文庫本でこれくらいくたびれていたら買う気が起こらないが、むしろペーパーバックだとそういう読み込まれた跡が残っている方が似合っているように感じる。こんな感じで、最後はやや尻すぼみだが、もう必要と思われる古本摂取量はとうに超えたので、これにて終了となった。今回は複数の古本まつりがうまい具合にかぶってくれたので、ちょっとこれまでにないくらいの濃い時間をすごすことができた。しばらくは古本屋に行かなくても生きて行けそう。たぶん。
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by anglophile | 2013-08-10 02:12 | 古本県外遠征 | Comments(0)
2013年 08月 09日
東京の古本まつり①
何しに行くって、仕事にきまってんじゃない。家を出るとき、「ほんとは何しに行くのか知ってるんだぞ~」という妻の声にかぶせるようにして玄関のドアを閉めたとき、自分の顔はたしかににやけていたかもしれない。久しぶりに東京出張が舞い込んできて、一昨日、昨日と東京に行って来た。妻は信じてくれなかったが、これは自分から望んだ出張だったわけではない。行けといわれたから、仕方なしに行くのである。でも、前夜、リュックサックの中に別のバッグを折りたたんで入れるのを妻には見られていた。「な、何入れるって、お、お土産にきまってんじゃない」と、彼女が何もいっていないのに、フライング気味に弁解してしまう自分。しかし、「日本の古本屋」のHPで即売展情報をチェックしていたことまでは彼女は知らないだろう。

c0213681_115296.jpg前泊が許されたので、一昨日の午前に小松から飛行機で羽田へ。昼前に到着し、昼食をとった後、JR乗り放題の都区内パス(730円)を購入し池袋に向かう。リブロ池袋本店でやっている「夏の古本まつり」の最終日。こういう大きな古本市は久しぶりだ。まあよくもこれだけいろんな本があるもんだなあ。最初の30分くらいはどこを見ていいかわからず、あっち行ったりこっち行ったり。買えるはずもないのに、全部見ようとするから時間もかかる。そんな下手くそな立ち回りをしながらも、少しずつ落ちついてきたので、ようやく本に手が伸び始める。聞いたことがあるような古本屋の名前もちらほらあった。まずは、ミステリ系などが非常に充実していた「ハーフノートブックス」からミステリとは関係のない八木義徳『家族のいる風景』(福武文庫)300円を買うことにする。均一コーナーみたいなのはないので、どの本もそこそこの値段が付いている。でも、よく見てみると200円くらいの本もけっこうまじっていることがわかった。そのあとも、いったん買おうと思っていた本を棚に戻したり、やっぱりあの本は買っておこうともう一度その棚に戻ったりと、古本うずまきの中で揉まれに揉まれる。一通り見終わって、買うべき本を頭のなかで思い描く。アウェーの身の故、あれもこれも買うわけにはいかない。結局、「ポラン書房」から加藤一雄『雪月花の近代』(京都新聞社)945円とフリオ・コルタサル『かくも激しく甘きニカラグア』(晶文社)735円を、「ほん吉」の棚から杉山平一『巡航船』(編集工房ノア)1575円を買うことにした。「ポラン書房」の棚はけっこう買いやすい値段で印象に残った。大泉学園にあるお店みたい。時間があれば行ってみたいな。

c0213681_13521539.jpgそんなこんなで気づけば時間はもう16時。3時間ほどいたのか。楽しかった。このあと、せっかく池袋に来たので、「往来座」にも足をのばすことにする。ここもいい雰囲気の古本屋だ。均一を見てから、店内でロレンス・ダレル『アヴィニョン五重奏Ⅰ ムッシュー』(河出書房新社)1100円と『アイデア No.314 特集・エミグレの歴史1984-2005』(2006年1月号、誠文堂新光社)2100円を購入。『アイデア』のお目当ては、ペンギンブックスから出ていた「グレート・アイデアズ(Great Ideas)」シリーズの小特集が組まれていたこと。ここ10年くらいにペンギンから次々と出たこれらの薄いペーパーバックのシリーズはどれも魅力的。全部買っていたらきりがないのだけど、私も何冊かそのデザインに惹かれて購入している。外に出ると、もう日が落ち始めている。さすがにもうホテルに行かないといけないので、ホテルのある神保町に向かうことにする。新宿経由でお茶の水まで行き、そこからホテルにたどり着いたのは19時すぎ。せっかく神保町にいるのに、もうほとんどの古本屋は閉まっていて残念無念。ホテルで一息ついてから、前から行ってみたいと思っていたカレーの「ボンディ」へ。なるほど、なかなかわかりづらい場所にありますね。でも、お客さんはいっぱいだった。濃厚なビーフカレーをいただく。さて、そのあとホテルに帰ってもすることがないので、もうひとふんばりしたくなった。神保町の古本屋は閉まっているが、ブックオフなら23時頃まで開いているはず。神保町にはブックオフはないけども、スマホで調べてみると飯田橋とか秋葉原にはあるようだ。どちらも駅前にあるようなので、わりかし行きやすそう。結局、飯田橋店に行くことにする。細長いビルだった。お客さんもたくさん来ていた。掘り出し物もさほど期待できなかったが、かろうじて、スティーヴン・キング『小説作法』(アーティストハウス)105円が買えたのでよかった。この本は、先月、小学館文庫から『書くことについて』と改題されて新訳で出たみたい。ホテルに帰ると11時近かった。もうぐったり。買った本を愛でる気力もなく、あとは泥のように眠るだけだった。
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by anglophile | 2013-08-09 14:49 | 古本県外遠征 | Comments(0)