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古本万歩計 Of what is lost, all I wish to recover is the daily availability of my writing, lines capable of grasping me by the hair and lifting me up when I'm at the end of my strength. - Roberto Bolano

第32回金沢一箱古本市@よこっちょ

今日は金沢一箱古本市の日。晴れていてとても気持ちのよい日になった。午後から仕事なので、午前のうちに行くことにする。会場に着いてから常連の方々にご挨拶。まずおろおろさんの箱で、吾妻ひでお『喜劇新思想大系 別巻』(秋田漫画文庫)¥200を購入。最初の5冊はこのまえ手に入れて、残るは別巻だけだったのでちょうどこれで全6巻が揃った。続いて、でっぱさんのところで「でっぱウサギ通信 vol.4」をいただく。前号の「懐かしの本屋さん」に載っていた「しじま書店」の話で盛り上がった。今号では「王様の本」についての思い出が綴られている。それにしても、でっぱさん、中学の頃からよく本を読んでいらっしゃっる。感嘆。そのあと、以前シブい幻想文学系の本を並べられていた初老紳士の箱に吸い寄せられる。国書刊行会のゴシック叢書が出ていたので、J・ホークス『もうひとつの肌』(国書刊行会)¥500とメルヴィル『乙女たちの地獄① H.メルヴィル中短篇集』(同)¥500の2冊をいただくことにする。『乙女たちの地獄』は②もあればよかったのだが。この方、以前は中古レコードのお店を経営されていたとか。いくつか思い当たる店があるが、今度訊いてみようか。続いて、東京から出店されていたヤン・ホルフさんの箱へ。なんと本がすべて100円となっていた。なんという大盤振る舞い。ちょっとシビレました。ガートルード・スタイン『やさしい釦』、『ピカソその他』(書肆山田)、北山修『ピエロのサム』(プロンズ社)、矢川澄子『戯れ唄集 ことばの国のアリス』(現代思潮社)の4冊。すべて献呈署名入りだった。もうこれで十分だったが、なんとなくもう少しうろうろしてみる。あうん堂さんの箱には本の雑誌社の新刊が並んでいた。サンリオ文庫本はもう購入済みだったが、こちらで買えばよかったなあと後悔。そのほか、本屋関係の本を出されている人がけっこう目に付いた。関心の高さがうかがえる。あっちやこっちの箱を行ったり来たりしながら、再度、気になっていた紳士のゴシック箱へ。文庫のラインナップをよく見ていなかったので確認してみると、けっこうよさげな文庫が並べられていて思わず見入ってしまう。結局追加で買ったのは、モーロワ『読心機』(講談社文庫)、コリン・ウィルスン『迷宮の神』(サンリオSF文庫)、G・K・チェスタートン他 『ビバ! ドラゴン』(ハヤカワ文庫)、W・H・ホジスン『夜の声』、E・D・ホウク編『今月のペテン師』、G・K・チェスタトン『ブラウン神父の不信』、スチュアート・D・シフ編『マッド・サイエンティスト』(創元推理文庫)、香山滋『ソロモンの桃 香山滋傑作選Ⅰ』、橘外男『ベイラの獅子像 橘外男傑作選Ⅲ』、日影丈吉『内部の真実 日影丈吉傑作選Ⅲ』(教養文庫)の10冊。文庫は全部100円だったので抑制が利かない。でも教養文庫の3冊はありがたかった。それにしても残りの巻を手に入れられるまでにあと何年かかることやら。

◆『重力の虹(上)』@442頁
by anglophile | 2014-10-19 22:47 | 一箱古本市 | Comments(0)