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古本万歩計 Of what is lost, all I wish to recover is the daily availability of my writing, lines capable of grasping me by the hair and lifting me up when I'm at the end of my strength. - Roberto Bolano

1月後半に買った新刊本と古本

1月後半に買った新刊本と古本_c0213681_0205315.jpg通信販売を利用したり、うつのみやに出向いて買ったりした本。

・『ぽかん 03号』 (ぽかん編集室)
・『ぽかん別冊 昨日の眺め』 (ぽかん編集室)
・堀江敏幸 『戸惑う窓』 (中央公論新社)
・ミシェル・ウエルベック 『地図と領土』 (筑摩書房)

『ぽかん』はいくつかのブログで取り上げられていた大阪発の雑誌。ずっと前に1号を買おうかと思っていて結局買いそびれた雑誌だったが、今回のこの3号には読んでみたい記事がたくさんあったので買うことにした。判型の異なる大小4冊の冊子群。ちょっと類を見ないお楽しみ感がある。小学生の時に買ってもらっていた付録のある子供月刊誌を思い出した。『戸惑う窓』は窓に関する考察群。ワイエスの「海からの風」とかマチスの「夕方のノートルダム」などをネットで調べながら読んでいるのでなかなか進まない。『地図と領土』はすでに積読棚へ。

次は古本をもとめていつものコースを巡回してみる。可もなく不可もなくといったところ。

・日下三蔵 『ミステリ交差点』 (本の雑誌社) ¥300
・ウィリアム・バロウズ 『シティーズ・オブ・ザ・レッド・ナイト』 (思潮社) ¥105
・ミラン・クンデラ 『生は彼方に』 (ハヤカワepi文庫) ¥105
・残雪/パオ・ニン 『暗夜/戦争の悲しみ』 (河出書房新社) ¥1000
・種村季弘 『江戸東京《奇想》徘徊記』 (朝日文庫) ¥240
・野村宏平 『ミステリーファンのための古書店ガイド』 (光文社文庫) ¥240
・横尾忠則 『8時起床、晴。』 (佼成出版社) ¥400
・橘外男 『橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇』 (中央書院) ¥800

1月後半に買った新刊本と古本_c0213681_0325539.jpgブックオフ野々市店ではバロウズとクンデラを買う。クンデラのこういう文庫は見たことがなかった。次に諸江店に行くと、河出の池澤版世界文学全集が5冊ぐらい出ていた。残雪の初訳短篇集が入っているこの巻はぜひともほしかったのでうれしい。帯も付いていた。不思議だったのは、値札の上に「少々難あり」という楕円のラベルが貼られていたこと。そしてあるべき「難」がどこにも見当たらないこと。でも、そのおかげで500円くらい安く手に入ったのでオッケーである。下の4冊はラブロの古本コーナーで購入。今月から20%オフになったようだ。横尾忠則の日記がけっこうおもしろい。1978年から80年にかけてのことが事細かに書かれている。当時はインベーダーゲームが流行っていた時代で、横尾忠則もどうやら一時期ひまを見つけてはゲーセンに通っていたことがわかる。「またゲームセンターに行ってしまった」とか「我が家は子供より親が熱中している」とか「今日は自己最高点を記録」とかの言葉に親近感を覚えた。

そういえば、ラブロに行く途中にパティオの地下に移動したらしいヴィレッジヴァンガードを久しぶりに訪れた。ヴィレッジヴァンガードは前はラブロにあったのだけれど、ラブロが閉店するのでこちらに移ってきたのだろう。移転激しき竪町界隈。ところでヴィレッジヴァンガードって、地下がお好き? パティオでもやはり地下に店舗があった。中に入っていくと、以前よりはスペースが小さくなったのか、漫画コーナーがなくなっていて残念。しかし、あいかわらず破天荒な品揃えで、見ていて度肝を抜かれる。例えば、かつてインベーダーゲームにはまっていた美術家の全装幀集が10冊ぐらいかたまって柱を成していた。1万円近くもするのに! 財布に余裕があれば、1冊ぐらい買ってしまいそうなくらい感動した。ここには他の新刊書店では手に取れないような本があったりしてついつい応援したくなる。外国文学の棚も大きくはないが、なんだかあやしげなラインナップで、もしかしたら八木敏雄『マニエリスムのアメリカ』(研究社)なんて本が置いてありはしないかと思ったが、残念ながらなかった。でも、もう少しでそれが置かれていそうな雰囲気があるのが好ましい。そうそう、別の棚には、山本善行さん編集の『故郷の本箱 上林曉傑作随筆集』(夏葉社)が面陳されていた。もう、こういう本が置いてあるだけで合格なのである。
by anglophile | 2014-02-03 22:47 | 古本 | Comments(0)