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古本万歩計 Of what is lost, all I wish to recover is the daily availability of my writing, lines capable of grasping me by the hair and lifting me up when I'm at the end of my strength. - Roberto Bolano

紀伊國屋書店~オヨヨ書林せせらぎ通り店

昨日、片町で飲み会があった。一九時開始だったので、慣例にしたがって、ちょっと早めに香林坊に行き、大和内の紀伊國屋書店を偵察することにする。どうやら『2666』が入荷しているらしいのだ。あまり訪れる機会がないのだが、数ヶ月前だったかに行ったとき、本棚の整理なのかなんなのか、文庫本がすごく少なくなっていたことがあった。それを見て、こちらは勝手に、あらら、なんか売り場を縮小しているのか、ああ残念、と思ったのだが、それは勘違いだったらしい。行ってみると、売り場が少し横へ移動し、さらに面積が以前の約2倍になっていた。思いこみはいけませんねえ。本の品数自体はさほど変わっていないようだったが、以前よりも全体のスペースにゆとりができていた。

さっそく『2666』をひと目拝もうと海外文学の棚に行ってみるが、見あたらない。そのかわり国書刊行会フェアを小規模ながらもやっていて、普通の本屋では見ることのできない分厚い本や大型本を見ることができた。無料配布の『国書刊行会 図書目録 2012』と『新編 バベルの図書館』のパンフレットがあったのでありがたく頂戴する。これらを手に入れられただけでも、来た甲斐があった。ささやかな喜びである。さて、『2666』だが、どう見ても外国文学棚にない。しかたがないので、レジにいた店員に訊ねてみた。すると、新刊棚にあったらしく、わざわざ持ってきてくれた。分厚い本はビニールにくるまれていた。それを外してもらってから、ぱらぱらと中身を確認する。本文は二段組になっているのだなあ。本文と訳者あとがきの冒頭に目を通した。ボラーニョの魅力を伝えるなかなかいい解説だと思った。この流れで行けば、本当は買うべきだったが、生憎雨が降りそうだったので今回は見送ることに。気持に余裕ができたときに買うことにしよう。その他、小冊子の『scripta』(紀伊國屋書店)と『星星峡』(幻冬舎)も1部ずつもらってきた。後者には、東浩紀の短篇「マーメイド・イニシエーション」が載っている。あと、編集後記に小沼丹の『白孔雀のいるホテル』のことが書かれていたので、なんか得した気分になった。

このあとまだ時間があったので、久しぶりにオヨヨ書林せせらぎ通り店へ。中に入っていくと、せせらぎさんがいらっしゃりご挨拶。今週末に開かれる『Coyote』復刊記念イベントの話をちょっとだけ伺う。まだ空きがあるそうで、どうしようか迷う。気持に余裕があったら行ってみたいと思うが、まだちょっと迷っている。こちらでは野坂昭如『妄想の軌跡』(旺文社文庫)を買った。

二二時頃、飲み会が終わって外に出ると、ざあざあの雨が降っていた。
by anglophile | 2012-10-31 23:23 | 古本 | Comments(0)