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古本万歩計 Of what is lost, all I wish to recover is the daily availability of my writing, lines capable of grasping me by the hair and lifting me up when I'm at the end of my strength. - Roberto Bolano

今日のブックオフは一味ちがった

野々市のブックオフは週末セールをやっている。いつもの「文庫2冊500円、単行本2冊1200円」というやつ。何冊か狙っていた本があったので、仕事終了後出動。以下のものをまとめ買い。まず狙っていたオルハン・パムク『雪』(藤原書店)マリオ・バルガス=リョサ『若い小説家に宛てた手紙』(新潮社)を確保した。幸先よろし。あとは余裕を持って棚を見ていく。今回印象的だったのは、おそらく同一人物が売ったであろう講談社学術文庫や同時代ライブラリーなどがまとめて出ていたこと。前者は半額棚に約100冊、後者は105円棚に15冊ぐらいあった。にわかに興奮したが、内容は歴史関係が多く、あんまり食指は動かなかった。それでも数少ない文学関係のものの中から、河東碧梧桐『三千里(上)(下)』(講談社学術文庫)巌谷大四『東京文壇事始』(同)は面白そうなので買うことにした。平凡社ライブラリーも文庫棚のところに地味に何冊か出ていて、鶴岡真弓『ジョイスとケルト世界 アイルランド芸術の系譜』(平凡社ライブラリー)青柳いづみこ『青柳瑞穂の生涯 真贋のあわいに』(同)は持っておきたい本である。文庫棚からは、もう1冊、江戸川乱歩『江戸川乱歩全集 第24巻 悪人志願』(光文社文庫)を拾ったのち、文学以外の単行本棚へ。なんだかよくわからない棚に八木福次郎『書痴斎藤昌三と書物展望社』(平凡社)があってこれは未所持なので当然買う。安く見つかってラッキーだ。すると、その近くにみすず書房の他を寄せ付けぬ分厚い高額本を発見。マーティン・グリーン『リヒトホーフェン姉妹 思想史のなかの女性1870‐1970』(みすず書房)という本。著者のマーティン・グリーンはケンブリッジでF・R・リーヴィスに師事した人のようだ。ちょっと文学の香りがしたので、ぱらぱら読んでみたら、このリヒトホーフェン姉妹の妹の方がロレンスと駆け落ちしたフリーダだったことがわかった。ドイツ人なのは知っていたが、リヒトホーフェンという姓だったのか。まだまだ勉強不足だ。これは文句なしの文学関係の本で、しかもこんな高い本が600円とは! その誘惑に身を任せて購入した次第。これだけ濃い内容の本が買えれば、少しは仕事の方もがんばったろかいという気になってくる。

さて、明日は恒例の一箱古本市@源法院だが、私はファームで調整のため不参加です。
by anglophile | 2012-08-25 16:48 | 古本 | Comments(0)