人気ブログランキング | 話題のタグを見る

古本万歩計 Of what is lost, all I wish to recover is the daily availability of my writing, lines capable of grasping me by the hair and lifting me up when I'm at the end of my strength. - Roberto Bolano

今日の立ち読み

仕事帰りに書店に寄る。何冊かチェックしておきたい本を立ち読みしに。まず、『ユリイカ』の最新号「特集・辞書の世界」を。三浦しをんさんの『舟を編む』が特集の契機になっているようだ。『舟を編む』もちょっと気になっている。さて、ぱらぱら立ち読みしただけだったが、高山宏さんの「Contradictory」という文章が『白鯨』の魅力に触れており、こちらの波長とぴったり合った。おまけに、八木敏雄さんの『マニエリスムのアメリカ』にも言及していたので興奮した。さしあたって、近いうちに『アリス狩り』に目を通さねばならない。

続いて、『池澤夏樹の世界文学リミックス』(河出書房新社)。『アブサロム、アブサロム!』のとこだけさっと目を通す。うーん、こんな解説本、売る意味があるのか? こういうのは文庫目録などと並列して無料で配るべし。

あともう1冊、北川健次さんの『絵画の迷宮』(新人物往来社文庫)を探したが、まだ入ってきてないようだった。それもそのはずで発売は3月8日(水)だった。この本はかつて『「モナ・リザ」ミステリー』として新潮社から発売された単行本の文庫化だが、「驚愕の新事実」が加筆されるのでタイトルを一新された由。『ダ・ヴィンチ・コード』とかは観ておいた方がいいのだろうか。

そういえば、池澤夏樹の『マシアス・ギリの失脚』の英訳版が近々出版されるそうだ。これはアルフレッド・バーンバウム氏の翻訳によるもので、数年前に氏が『翻訳家の仕事』(岩波新書)でその翻訳作業について書かれていて、ずっと興味を持っていたのだった。タイトルは、The Navidad Incident: The Downfall of Matías Guili となるらしい。こちらは購入を検討しよう。
by anglophile | 2012-03-05 22:09 | 雑記 | Comments(0)