2011年 10月 05日
今日の105円棚!
今週になってから、ダメダメな日々を送っている。どうにも冴えない。我が日常にヴィタミンを。

・横山光輝 『史記①~⑮』 (小学館)
・水上勉 『椎の木の暦』 (中公文庫)
・鶴見俊輔ほか 『まげもの のぞき眼鏡 大衆文学の世界』 (旺文社文庫)
・シュテファン・ツヴァイク 『チェスの話 ツヴァイク短篇選』 (みすず書房)

何年も前に、『三国志』ではなくて、『史記』が読みたいとおもったことがあったが、出会うタイミングを逸して、そのままになっていた。今となってはどうして読みたかったのかがおもいだせないし、今買っても読むかわからないけど、なんとなく買って損はなさそうと判断した。『史記列伝』はなかったけどよろし。

本日の目玉は、なんで105円なのか理解に苦しむ『チェスの話』。みすず書房にはわるいが、ほぼど真ん中ストライクの本なのでもちろん買う。児玉清さんを偲んだ池内紀さんの解説の次のような一節を読んだら、少しだけ気分が上向きになった。
 「ゲルマニスト」と呼ばれる学者の卵になっていたら、児玉さんにはそのうち、わかってきただろう。日本のドイツ文学者は総じておもしろさや笑いを好まない。難解、深刻でなくては文学でないかのようで、晩年のリルケの詩をあたかも聖句のように解釈する一方で、「八歳から八十歳までの読者」をもつケストナーには手もふれない。神話を取りこんだトーマス・マンの長篇小説は「大文学」だが、同じ歴史小説でも軽妙な逸話をちりばめたヨーゼフ・ロートの『ラデツキー行進曲』はお呼びではない。こともなげにツヴァイクを「通俗」の一語で片づけて、それが児玉青年のような本好き、文学好きに、どれほどゆたかな知的鉱脈を意味していたか、思ってみようともしなかった。明敏な児玉清は、うすうすそんな「ドクブン(独文)」の体質に気がつき、市口でそっと匂いを嗅いだだけにして、さっさと踵を転じ、より自由な俳優をめざしたのではなかろうか。(234-5頁)

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by anglophile | 2011-10-05 21:50 | 古本 | Comments(0)


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