2011年 05月 30日
第7回一箱古本市@源法院 (雨 ver.)
第7回一箱古本市@源法院の本日は、あいにくの雨となった。気温も少し低め。さすがに外で店は出せないので、本堂内で開催された。昨年の11月の古本市のときも本堂内開催だった。あのときは寒くって、出店数も少なかったように記憶しているが、今回は15箱揃ったようで、本堂内は目一杯といった感じになった。あとでよく思い出したら、今回の出店場所はあのときと同じであった! だから写真のアングルも同じなり。
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開始までの時間、箱に本を並べる一方で、出店者の方々にご挨拶申し上げる。今年初参加の September Books さんからは、「ブログ読んでますよ」と声をかけていただきました。ありがとうございます。また、私の左隣には、先日このブログにコメントをいただいたでっぱウサギさんがいらっしゃり、右隣には3月に龜鳴屋さん宅でお会いした九月堂さんがいらっしゃいました。九月堂さんは今回初出店ということでした。本好きの方たちに囲まれて、なんだかいい本に出会えそうな予感がしてきましたよ!

10時になっていよいよ開幕。開始に合わせて、お客さんが何名かいらっしゃる。そのなかには実店舗を出されたばかりの高岡の上関文庫さんもいらっしゃり、ものすごい勢いで本を買われていく。私の箱からも1冊買っていただきました。近々、上関文庫さんのお店にも遠征したいものです。そのためには、まず小遣いを貯めなくては!

外は相変わらずの雨。ときどきバケツ雨になったりで、止むつもりはないらしい。一緒に連れてきた息子も怪傑ゾロリが売れないといってこぼしております。親父は親父で、他の方々の箱の中身が気になり始め、息子の愚痴をテキトーに聞き流す。で、堂内が少し落ち着いたところで、とうとう自制できなくなり、私も他の方の箱を見て回ることにした。

まずは、お隣の九月堂さんから。映画特集の雑誌を何冊か持って来られたということで、それらを見せてもらう。そうしたら個人的にずうっと探していた雑誌とめぐりあうことができた。
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『BRUTUS』の1991年8月1日号と12月1日号である。この2冊、20年前に私も買っていたのだった。大学3年生だったなあ。懐かしくって涙が出てくる。引っ越しとともにどこかに行ってしまい、それ以来何度か古本屋などで探したことがあったけれど見つけられなかった。それがこんな形で再会できるなんて感激である。

矢追純一という名前が時代を感じさせる。あの頃、UFOが好きでした。また、中井英夫の「ブニュエル論」は、当時中井英夫という人がどういう人なのか知らずに読んでいた。さて、このなかで、特に印象に残っているのが、8月1日号のピーター・バラカンの「この映画、私にはとてもわかりません。」だ。ピーターさん、20年前はけっこうトンガっていたんですね。
あの傑作といわれる『去年マリエンバートで』がそうだね。金払って観た映画ファンとして怒り狂った。同じシーンを何回も繰り返して、もっと面白いやり方があるだろう! それに初期以外のゴダールもちょっとカンベンしてほしい。ああいうのってわざと分からなくしてるというか、トリッキーなことやってるだけって気がしちゃう。技術的なことを詳しく分かって自慢してる奴がいるけど、無意味だね。そんなことどうでもいいから、もうすこし分かりやすい映画を作ってほしいよ。(43頁)
正直なところがよろしい。この記事を読んでから、『去年マリエンバートで』のことが気になってしかたなかった。数年後にようやく観ることができたとき、ムフフフといった感じで観た。たしかにわけのわからない映画だったけど、それはバラカン氏の言葉通りのわけのわからなかさだったので、逆に楽しめたのだった。いい思い出。ロブ=グリエの脚本なんかも探したりしたけど、見つからなかったなあ。

というような青春感傷に耽ることができただけでも、今回出店してよかったとおもう。九月堂さんには本当に感謝です。さらに2冊買わせていただきました。

・『流行通信 HOMME 1992年1月号』 (流行通信社) ¥200
・開高健 『開高健エッセイ選集 白いページ』 (光文社文庫) ¥300

続いて、常連の「青葉繁商会」さん。あれっ、今回は出店名がちがうんですね。配布されていた「一箱古本市通信」のプロフィール欄を読み納得。どの本も大切な思い出の詰まった本であることがわかりました。山に関する本がたくさん並ぶ素敵な箱だったが、そのなかに山以外のシブい本があった!

・コナン・ドイル/E・A・ポオ 『世界大ロマン全集16 マラコット深海/ゴードン・ピムの冒険』 (東京創元社) ¥200
・土門拳 『風貌』 (普及版、アルス、昭和29年) ¥200
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昔の本なので状態はあまりよくないが、これぞ古本!といった風格の漂う本でした。大切にします。

次に、でっぱウサギさんのところへ。少しお話させていただく。でっぱウサギさんはミステリにもお詳しいようだった。いつも出されているCDにもシブめのものがあった。こちらでは文庫本を1冊購入。

・横溝正史 『獄門島』 (角川文庫、昭和46年初版) ¥500

また背が白いのと出会えた。何種類ぐらいあるのだろう。今度でっぱウサギさんに訊いてみよう。

結局、昼をまわっても雨は降りつづき、お客さんの数はこれまでで一番少なかったかもしれない。売り上げ的にはなかなか厳しい一日となった。でも、個人的には、買う方で満足できたのでよかった。こんなときもあっていいとおもう。

終了後、あうん堂さんに打ち上げに誘っていただいたが、結局都合がつかず出席できませんでした。申し訳ありません。

最後に、買っていただいた本は以下の通り。

・前田愛 『増補 文学テクスト入門』 (ちくま学芸文庫)
・海野弘 『陰謀の世界史』 (文春文庫)
・海野弘 『スパイの世界史』 (同上)
・ガルシア=マルケス 『予告された殺人の記録』 (新潮文庫)
・忌野清志郎 『忌野旅日記』 (同上)
・三浦しをん 『しをんのしおり』 (同上)
・万城目学 『鹿男あをによし』 (幻冬社)
・開高健 『生物としての静物』 (集英社文庫)
・虫明亜呂無 『肉体への憎しみ』 (筑摩書房)
・ビル・クロウ 『さよならバードランド』 (新潮文庫)
・斎藤環 『戦闘美少女の精神分析』 (ちくま文庫)
・コリン・ウィルソン 『アウトサイダー』 (集英社文庫)
・村上春樹 『走ることについて語るときに僕の語ること』 (文藝春秋)

もう1冊売れたのだが、書名を控えなかったのでわからない。購入いただいた方に感謝です。次回は6月26日(日)。晴れますように。
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by anglophile | 2011-05-30 01:47 | 一箱古本市 | Comments(2)
Commented by でっぱウサギの本 at 2011-05-31 23:03 x
 でっぱウサギの本でございます。先日はお買い上げありがとうございました。本堂での「市」は同好会のようなノリですね。
 さて、横溝の白背ですけど、喜国雅彦『本棚探偵の冒険』(双葉文庫)によると、昔の通しナンバー4の『悪魔が来りて笛を吹く』までが初版白背で、次の『犬神家の一族』から黒背になったそうです。なお喜国さんのこの本、ジャンル的には万歩計さんの管轄外だと思いますが、けっこう笑えますよ。解説鼎談が著者と北村薫、出久根達郎でなかなか豪華です。
 私は反省会に初めて出席しましたが、「一箱」に新機軸を打ち出すや否や、という話題も出て、今後の展開が面白くなりそうです。会は楽しかったですよ(個人的には会社の飲み会の100倍楽しかったなあ・・・)。
 
 
Commented by anglophile at 2011-06-01 09:21
でっぱウサギの本さん、おはようございます。コメントありがとうございました。

雨の日曜日となりましたが、出店者同士の「古本交換会」のような感じになったのも、アットホームで好きでした。いい本も買わせていただきましたし、満足しております。私は通算5回目の出店でしたが、常連の方々とも少しずつお話しできるようになりとてもうれしかったです。

横溝の白背についての情報もありがとうございます。喜国雅彦さんは、お名前だけ存じ上げております。いくつかの作品が古本絡みの話だということもちょっと前に知り、興味を持ちました。今後の参考にさせていただきます。

「一箱」に新機軸を!の件ですが、先日私もあうん堂さんから少しお話を聞きました。夏に向けて、新たな一歩が展開されることを私も期待しております。

私の方は、今月(6月)の一箱も出店する予定でいます。また、ご一緒できればとおもっております。


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