2010年 08月 29日
一箱古本市に初参加!   
本日、「第1回 一箱古本市@源法院」が金沢で開かれ、出店者のひとりとして参加してきました。暑い日でしたが、充実した一日を過ごすことができました。あうん堂さんをはじめとする実行委員の皆様、お話ししていただいた他の出店者の方々や出品した本を手にとってくださったお客様、本当にありがとうございました。

さっそくですが、今日一日をふり返っておきます。

10時スタートでしたので、9時半頃家を出て、開始10分前に会場入り。受付をされていたオヨヨ書林さんに参加費をお支払いし、箱とそれを載せる台を貸していただく。あと、首からぶら下げる名札をもらいました。この時点で、すでにほとんどの出店者の方々が到着されていたようで、もう皆さん、箱に本を入れておられます。私は出店場所のくじを引いて、入り口付近に店を出させていただく。さっそく、本を箱に並べる作業に入りましたが、これがなかなか難しい。あれやこれやと試してみて、とりあえずなんとなく始められそうな箱になる。このときに「不思議&ヤン・ホルフ」のご主人が、私の並べた本を何冊かぱらぱらとご覧になって、「この値段なら、ぜったいに売れるよ!」と力強い言葉をかけてくださいました。

そうこうしているうちに10時になり、少しずつ会場に人が集まり始める。きょろきょろと他の皆さんの動向をうかがいながら、果たして本が売れるのかどうなのか、そのことばかり考えてました。そうすると、あうん堂さんがいらっしゃり、ご挨拶とお礼を申し上げる。折りたたみ椅子を借りてきて下さるなど、初心者の私に対していろいろと気を遣ってくださいました。ありがとうございました。

開始から10分ほどすると、私の箱の前にも数人のお客様が来てくださる。お客様が本を手にとっているときに、慣れない私は視線をどこにおいていいのか困りました。あっちを向くのも不自然だし、お客様の顔を見るのも失礼だし、なんかきょろきょろキョロキョロしていました。

1冊目が売れてから、2冊目、3冊目と立て続けに買っていただきました。内心ほっとしました。少し落ち着いたところで、店番を妻と子供に任せて、私は気になる他のお店を見に行く。お隣の富山県から出店されていた「上関文庫」さんで以下の2冊を購入。

・永井龍男 『へっぽこ先生その他』 (講談社文芸文庫)
・野呂邦暢 『落城記』 (文春文庫)

ご主人さんにもご挨拶しました。店に戻ると、また何冊か売れていたようです。順調な出だしに小躍りしたくなる。そのあとも、1時間に5~6冊ペースで本が売れました。そのなかでも、女性作家がお好みのお客さんが多いように感じました。以下、印象の残ったお客様について思い出すままに。

・町田康の『告白』を買っていただいた男性の方。「おすすめはないですか?」と訊かれて焦りましたが、『告白』は町田の現時点での最高傑作だとおもってますから、自信を持っておすすめしました。
・『廃墟遊戯』を買っていただいた女性の方。私はずっとむかし「廃墟」というものに少し興味を持ち、何冊か関連の本を買ったりしていました。今回出した『廃墟遊戯』は大判の本でしたが、ずっと探されていた本だったようで、気に入ってくださり本当にうれしかったです。
・南陀楼綾繁さんは幸田文の『月の塵』を買ってくださいました。少しだけでしたが、お話しすることができました。温かい言葉をかけてくださり、とても励みになりました。
・珠洲からいらっしゃっていたBOOKRIUMさん。お声をかえてくださりありがとうございました。私もときどきブログを読ませていただいています。お会いできてよかったです。今後もよろしくお願い致します。
・マッケンの『百魔』を買っていただいた龜鳴屋さん。正直、とても驚いてしまいました。数日前に本の注文をさせていただきましたが、ご本人がいらっしゃっていたとはゆめにもおもっていませんでした。昨日のブログも読んでいただいたようでありがとうございました。
・さきにふれた上関文庫さんは井伏の『厄除け詩集』を買っていただきました。このあと、再度お店で小林信彦の『60年代日記』を買わせていただきました。次回もよろしくお願い致します。

16時終了ということでしたが、お客の流れはそれまでほとんど絶えず、中には明らかに県外からいらしている観光客の方々もいました。上でお名前を挙げた方以外にも、そういう方々ともお話しできて貴重な経験をさせてもらいました。

18時から懇親会があるようでしたが、私は今回は都合がつかず失礼させていただきました。ぜひ次回は参加したいとおもっております。

最後に、今日買っていただいた本を列記します。

・開高健 『ずばり東京』
・小沼丹 『黒いハンカチ』
・庄野潤三 『文学交友録』
・北村薫/宮部みゆき編 『名短篇、ここにあり』
・文藝春秋編 『達磨の縄跳び』
・武田百合子 『富士日記(上)』
・幸田文 『猿のこしかけ』
・須賀敦子 『トリエステの坂道』
・井上靖 『補陀落渡海記』
・法月倫太郎 『一の悲劇』
・澁澤龍彦 『犬狼都市』
・『ちくま日本文学全集 深沢七郎』
・小島政二郎 『眼中の人』
・幸田文 『きもの』
・庄野潤三 『夕べの雲』
・坪内祐三 『考える人』
・内田百閒 『ノラや』
・寺田寅彦 『柿の種』
・内田百閒 『私の「漱石」と「龍之介」』
・東野圭吾 『容疑者Xの献身』
・都築響一 『TOKYO STYLE』
・『ちくま日本文学全集 泉鏡花』
・フィッツジェラルド 『グレート・ギャッツビー』
・金井美恵子 『愛の生活/森のメリュジーヌ』
・藤原新也 『印度放浪』
・『吉行エイスケ作品集』
・トレヴァー 『密会』
・都築響一 『バブルの肖像』
・エティンガー 『アーレントとハイデガー』
・町田康 『告白』
・幸田文 『北愁』
・小林伸一郎 『廃墟遊戯』
・小島信夫 『抱擁家族』
・幸田露伴 『一国の首都』
・ヴォネガット 『タイタンの妖女』
・宮脇俊三 『時刻表2万キロ』
・幸田文 『月の塵』
・『ちくま文学の森 恐ろしい話』
・内田百閒 『百鬼園随筆』
・マッケン 『百魔』
・泉鏡花 『婦系図』
・坂口安吾 『桜の森の満開の下・白痴』
・吉行淳之介 『懐かしい人たち』
・井伏鱒二 『厄除け詩集』
・島田雅彦 『新しいナショナリズム』

以上、計45冊でした。買っていただいた方、本当にありがとうございました。
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by anglophile | 2010-08-29 21:55 | 一箱古本市 | Comments(6)
Commented by maromonheko at 2010-08-30 11:03
はじめまして。昨日、寺田寅彦 『柿の種』,内田百閒 『私の「漱石」と「龍之介」』を購入させていただいた者です。
金沢での一箱古本市とても楽しませていただきました。旅行中でしたので荷物になるから買うまいと思っていたのですが、会場に着くなり本を手に取ってしまいました・・・
金沢は好きで何度か訪れています。また一箱の時に伺えることがありましたらよらせていただきます。

旅行カバンを端っこの方に勝手におかさせていただきすいませんでした。おかげでゆっくり楽しみことが出来ました。
Commented by anglophile at 2010-08-30 18:48
maromonhekoさん、コメントありがとうございます。また、昨日は本を買っていただきありがとうございました。
あの「旅行カバン」を預けられた方がmaromonhekoさんだったのですね。思い出しました。やはりご旅行中でしたか。私があそこの場所に割り当てられたのは偶然にすぎなかったのですが、maromonhekoさんとお話しでき、一箱古本市初心者の私にとっては、そのようなちょっとした出来事も大切な思い出となりました。またお会いできる日を楽しみにしております。
Commented by みこ at 2010-08-31 21:48 x
こんにちは、はじめまして!
古本市で文庫2冊買わせて頂いた者です。
「富士日記」はあうん堂さんに勧められて先月図書館で借りて読んだんです。文庫買おうかなあと思ってたのでありがとうございます。
「トリエステの坂道」須賀さんは1冊持ってますが絵本仕立てのものなので、今回はエッセイを読んでみようと思い購入しました。

開始直後くらいにおじゃまして、「光車よまわれ!」単行本を見せていただいてたのですが、あの表紙は内容にぴったりですね。
きれいだけど恐ろしい感じが。(子供のころ読んでたらトラウマになってたかも・・・)
かっこいい表紙イラストと解説(しをんさん)に魅かれて文庫が発売になった頃に買いましたが、単行本の方が雰囲気はありますねー。

市は楽しかったです♪ 午後からも行きたかったなあ。
箱の中身が変わっていそうで・・・
盛況だったようで、良かったですね。ご家族皆様お疲れ様でした。
Commented by anglophile at 2010-09-01 03:20
みこさん、コメント並びに労いのお言葉ありがとうございます。お好みの本を手にとっていただけたようでなによりです。
今回出した武田さんと須賀さんの本は一冊ずつでしたが、何冊あってもすぐに売れてしまうような雰囲気を感じていました。幸田文も何冊か買っていただきましたし、このあたりの作家たちの人気の高さがうかがわれました。『光車よ、まわれ!』は、いい説明が見つかりませんが、なんとなくあの箱のなかに置いておきたかった、という感じです。またよろしくお願い致します。
Commented by airbug at 2010-09-03 15:53 x
はじめまして.京都在住の古本好きです.ブログいつも楽しく拝見しています.

今回の古本市,盛況だったようですね.今回は私用で参加できなかったのですが,野呂の本があったとは,予定を外してでもいくべきだったなぁと大後悔しています.

万歩計さんの箱も素晴らしい.「万歩計さんとは趣味が合うはず」「あなたも出店なされよ」と金子彰子さんからツイートがありましたが,ガッテンなのでした(笑).小沼丹を出されるとは心憎い.

次回(たしか9/26)も出店されますか?こちらはぜひ参加したいと思っています.
Commented by anglophile at 2010-09-03 19:28
airbugさん、こちらこそはじめまして。私もairbugさんのブログを以前から拝見させていただいております。先日でしたか、石川の方にいらっしゃったようで、そのときのブログで山猫文庫さんのことをお書きになっていましたね。私はそのようなお店ができたことを知りませんでしたので、とても興味深く読ませていただきました。近いうちに行ってみたいとおもっております。
先日の一箱古本市は本当に愉しいイベントでした。買う方でも、野呂の『落城記』に出会えたことはとても幸運でした。本当に野呂の本にはなかなか出会えませんからね。さて、今月末の2回目についてはまだ決めていないのですが、出せそうな本が揃えば、また出店したいと考えております。どちらになるかは、またブログ上で書く予定です。もしかしたらそのときにお会いできるかもしれませんね。


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