2010年 03月 31日
『ピストルズ』
『ピストルズ』は群像に長期連載されていた。題名が、「拳銃」のpistolsと「めしべ」のpistilsを掛け合わせたものらしい。英語の発音は両者ともほぼ同じ。いつも思うが、阿部の題名の付け方にセンスを感じる。『インディヴィジュアル・プロジェクション』、『シンセミア』、『グランド・フィナーレ』、『プラスティック・ソウル』、『ミステリアス・セッティング』などなど、カタカナの題名が多いが、いわゆる「和製英語」ではなく、英語の本当の意味と掛け合わせているところがうまいなあと思う。
この作品は『シンセミア』に続く「神町サーガ第二作」という位置づけである。「神町(じんまち)」とは阿部の出身地である山形県にある町の名前である。テーマは「植物」。これから読むのが楽しみである。