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古本万歩計 Of what is lost, all I wish to recover is the daily availability of my writing, lines capable of grasping me by the hair and lifting me up when I'm at the end of my strength. - Roberto Bolano

三連休初日   

今日から三連休。午前中は仕事があったが、午後から出かけることができた。気温が二五度ぐらいまで上がり、なんともえない陽気で、気持も浮き立った。ブックオフも年度末決算セール中なので、数軒を集中的に見て回る。

<二冊四〇〇円>
・丸谷才一編 『やわらかい話 吉行淳之介対談集』 (講談社文芸文庫)
・丸谷才一編 『やわらかい話2 吉行淳之介対談集』 (同上)
・穂村弘 『世界音痴』 (小学館文庫)
・ブルガーゴフ 『悪魔物語・運命の卵』 (岩波文庫)
・福永武彦訳 『現代語訳 古事記』 (河出文庫)
・福永武彦訳 『現代語訳 日本書紀』 (同上)

吉行の対談集は久しぶりに文芸文庫らしい文芸文庫だったので嬉々とする。穂村弘は、数日前に買った『本当はちがうんだ日記』と波長が合ったので、即カゴに入れた。この人はすごい人だ。ブルガーゴフのはあまり見かけないが、調べたら絶版だった。『古事記』と『日本書紀』は新しめの河出文庫なので買わないわけにはいかない。

<一〇五円>
・東野圭吾 『探偵ガリレオ』 (文春文庫)
・長嶋有 『タンノイのエジンバラ』 (同上)
・鹿島茂 『衝動買い日記』 (中公文庫)
・石川九楊 『「書く」ということ』 (文春新書)
・ジョイス 『ユリシーズ④~⑥』 (柳瀬尚紀訳、河出書房新社)

石川九楊の本には、平野啓一郎の『日蝕』について書かれた一節(批判?)があり興味を惹かれた。

<おまけ>
・『動詞を使いこなすための英和活用辞典』 (朝日出版社)

これは一〇五円だったが、表紙のどこにも値段表示がない。調べてみたら、四千円ほどするらしい。たぶん値段表示がわからなかったので、一〇五円になったのだろう。これは僥倖である。

さて、今日行った全店で単行本半額セールをしていたが、結局一冊も買わなかった。しかし気になるものが数冊あったので書き留めておく。

・開高健 『一言半句の戦場』 (集英社) ¥850くらい
・片岡義男 『半分は表紙が目的だった』 (晶文社) ¥650くらい
・車谷長吉 『雲雀の巣を捜した日』 (講談社) ¥450くらい

開高の本はこの値段ならふつう喜んで購入するところなのだが、いかんせん表紙のヨレがひどく、思いとどまってしまった。一〇五円でもいいんじゃないだろうか。とはいえ、これを書いている今も少し迷っている。買っておくべきだったか?片岡さんの晶文社本はタイトルがいい。一〇〇冊のペーパーバックのカラー写真とともにそれぞれの本を買ったときの思い出が綴られている。車谷さんの随筆集はそろそろ文庫されそうな気配もあり逡巡する。この本には、山本善行さんの『関西赤貧古本道』でもふれられている車谷さんの文庫蒐集の話が収められており、本当は買っても良かったのかもしれない。

まだ来週までセール期間中なので、上記三冊についてはもう少し考えてみよう。でも、開高のは次行ったときには売れているだろうなあ。それなのに、手が出せなかったのが悩ましいところである。みなさんならどうするでしょうか?これを読んでいらっしゃる方で、もしよろしければご意見をお聞かせくださいませ。

明日は懲りずに福井遠征を計画しています。
by anglophile | 2010-03-20 23:51 | 古本 | Comments(0)