2010年 01月 23日
久生十蘭「湖畔」の解釈
今日も仕事。午後からも職場に残っていないといけないので平日と変わらない。トホホ。昼休みにガマンできず、ブックオフに行ってきた。クジラがいなかったのが残念。しばらく充電期間をおくべきだな。とはいえ、「二冊四〇〇円セール」で四冊買う。

・フジモトマサル 『スコットくん』 (中公文庫)
・フジモトマサル 『長めのいい部屋』 (中公文庫)
・ブルボン小林 『ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ』 (ちくま文庫)
・北村薫 『ミステリは万華鏡』 (集英社文庫)

フジモトマサルの本はこれから集めていきたいと思っている。『ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ』は、先日元版を手に入れたので、本当は買わなくてもいいのだが、中を見たら「大幅増補」とあったのでついつい。でも元版の装幀のほうが個人的には好き。

『ミステリは万華鏡』を買ったのは、その著者がこのあいだ直木賞を受賞したからというのではない。現在、『久生十蘭短篇選』(岩波文庫)に続いて、『怪奇探偵小説傑作選(3)久生十蘭集-ハムレット』(ちくま文庫)をちびちび読んでおり、『ミステリは万華鏡』に収められている十蘭の「湖畔」と「ハムレット」についてのエッセイをちょうど読んでみたいと思っていたからだ。「湖畔」は読了済みなので、「『湖畔』における愛の生活とは」をさっそく読んでみた。「湖畔」の読解は意外にむずかしく、主人公の妻が生きていたのか死んでいたのかということがはっきりしない。北村氏は後者だと断定する。(私は前者だと思っていました。)たぶん世の中の多くの読者も後者だと思っていたはずだが、北村氏の冷静な読みには説得力がある。それが非常にわかりやすく面白く解説されているから、読む方も素直に納得できる。十蘭恐るべし、はもちろんだが、それを読み解く北村氏も恐るべし、である。ミステリをあまり読まない私だが、氏のファンになりそうである。「ハムレット」の方は近日中に読むことになるだろうから、そちらのエッセイ(「『ハムレット』をめぐって」)も楽しみだ。

ちなみに、小声で言うが、氏が直木賞を受賞されて話題になる前は、私の頭のなかでは、「北村薫」と「高村薫」の区別がよくついていなかった。だから、ちくま文庫から出ている『名短篇、ここにあり』と『名短篇、さらにあり』の編者を今まで宮部みゆきと「高村薫」だとずっと思っていた。二冊とも持っているのにもかかわらず。大変失礼致しました。
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by anglophile | 2010-01-23 15:20 | 古本 | Comments(0)


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