2009年 10月 17日
宮沢賢治から未来少年コナンへ   
今日は、とある学園祭に足を運び、そこの古本市を覗いてきた。以下の5冊を拾う。

・宮沢清六 『兄のトランク』 (ちくま文庫)
・『アナイス・ニンの日記』 (同上)
・風間賢二編 『ヴィクトリア朝妖精物語』 (同上)
・アントニイ・バージェス 『どこまで行けばお茶の時間』 (サンリオSF文庫)
・夏目漱石他 『文豪ミステリー傑作選』 (河出文庫)

すべて50円。学園祭ならではというところか。サンリオ文庫があったのには驚いた。バージェスの作品はずっと昔に『アントニイ・バージェス選集』というのが出ていたが、古本屋ではあまり見かけない。サンリオ文庫からも何冊か出ているが、現在は入手が困難だろう。どこか他の出版社から復刊ということはないのだろうか。

さて、宮沢賢治の実弟宮沢清六の『兄のトランク』をパラパラめくっていたら、入沢康夫が「解説」で次のようなことを書いている。

また、これは、校本全集の作業が終わって新修全集にとりかかっていた頃だったかと思うが、「NHKでやっている『未来少年コナン』はなかなかのものですよ」と言われたときには、すでに私自身もひそかな---というのは、いい歳をしてという自嘲の気持も多少あってのことだったが---その未来冒険活劇純愛アニメの愛視聴者だっただけに、同好の長上を発見した思いに、とても嬉しかったものである。
ここで突然『未来少年コナン』が出てきたのが意外でもあったが、でもよく考えてみれば『コナン』のあの空想活劇的要素はたしかに宮沢賢治の創造した世界にも通ずるものがあるなあと感じ入ってしまった。ちなみに、今の若者たちは「コナン」と聞けば、おそらく『名探偵コナン』を連想するだろうが、私たちの世代、または少なくとも私にとっての「コナン」は、まごうかたなき『未来少年コナン』なのである。放映当時、小学校低学年だった私の日常生活が、一時期、『未来少年コナン』化していたことが懐かしく思い出される。
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by anglophile | 2009-10-17 18:35 | 古本 | Comments(0)


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